BtoC・BtoBサービスを展開する企業のサービスの販促やブランディングを目的とする効果的なマーケティング手法の一つである、「イベントマーケティング」。
コロナウイルス流行に伴い、感染拡大防止の観点からオンラインでイベントを開催する企業が増えましたが、2022年ごろから再びリアルでのイベント開催を選択する企業も増えています。
今回はリアルイベントの種類をはじめ、イベント運営を代理店に委託するメリット・デメリットと依頼の注意点、実施例をご紹介していきます。
イベント企画の考え方は「PR目的のイベントを成功させるには?企画のコツや開催するメリットを解説」がおすすめです。
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リアルイベントの種類
そもそもリアルイベントとは、オンラインだけで完結せず、実際に会場に人を集めて参加者とコミュニケーションを図り、リアル体験を提供するイベントのことです。
リアルイベントには以下のような種類があります。
展示会
特定のテーマや産業に関連する製品やサービスが展示されるイベントです。
企業や団体が自社の成果や新製品を披露し、来場者は情報収集やネットワーキングを行います。
フェスティバル
文化や芸術に焦点を当てた祭りやイベントです。
音楽・映画・演劇・食べ物など特定のテーマに基づいた多様な催し物が行われます。
スポーツイベント
プロやアマチュアのスポーツ競技が行われるイベントです。
サッカー、野球、テニス、バスケットボールなどの試合や大会が開催され、観客は選手のプレーを観戦します。
学会・カンファレンス
学術や業界の専門家が集まり、最新の研究成果や知識を共有するイベントです。
講演やセミナー、パネルディスカッションが行われ、参加者は情報交換や学びを得ます。
販促イベント
商品やサービスの販売促進を目的としたイベントです。
通常一定の期間や場所で実施され、顧客の関心を引くことで購買活動を促進することを目指します。
例として飲食業界では試食・試飲会、ファッション業界では洋服やアクセサリーなどのショーイベントがあります。
イベント開催の目的
イベントを開催する目的としては主に以下の5つが挙げられます。
- リード顧客の獲得
- 商談の創出、販売促進
- ブランディング
- 認知度の向上
- 既存顧客のフォロー(離脱抑止、利用頻度増加の促進)
リード顧客の獲得や商談の創出、販売促進はマーケティング部門や営業部門の活動に直結する活動です。
これらの部門が密に連携を取り、イベントを開催することで営業活動の効率や成約率を向上させ、売上拡大が期待できます。
ブランディングや認知度向上は広報・PR部門やマーケティング部門が主となる場合が多いです。
リアルイベント実施は、業界内へのアピールや市場をけん引するポジションを狙っていく手法として有効な施策の一つとなっています。
既存顧客のフォローはカスタマーサクセスやカスタマーサポートなどのCS部門が携わるイベントとなります。
顧客の離脱抑止や利用頻度増加の促進のためにイベントを開催します。
このように様々な目的でリアルイベントは開催され、マーケティング施策として非常に効果的な手段として多くの企業が行っています。
リアルイベントを行うメリット
ここまでリアルイベントについてご紹介してきました。ここからはリアルイベントのメリットをご紹介していきます。
商品やサービスがリアルで体験できる
リアルイベントは、商品やサービスの魅力を効果的に伝えることができます。
例えば食品であれば味・香り・触り心地など五感で感じられる魅力を最大限伝えることが可能です。
五感に伝える体験は来場者の記憶に定着しやすいという特徴があり、イベント後に商品やサービスを思い出しやすくなることで商品・サービスの購買に繋がっていきます。
認知拡大のしやすさ
展示会のような大規模なイベントであれば、一回の開催で多くの来場者を見込めます。
リアルイベントにわざわざ来場するような人々は、商品やサービスに最初から関心がある傾向にあるため、商品やサービスの魅力を直接ターゲット層に伝える事ができます。
また、商業施設などでのイベントであれば幅広い層への認知拡大も期待できます。
顧客離れの抑止になる
リアルイベントでの一体感は主催する企業と来場者のつながりを深める効果があるだけでなく、来場者同士でのコミュニティ形成が期待できます。
コミュニティが形成されることで賞品やサービスの価値だけでなく「仲間とのつながり」という価値が生まれる顧客離れの抑止につながります。
リアルイベントを行うデメリット
上記の通り多くのメリットが存在する一方、もちろんデメリットも存在します。
目的を達成するためにリアルイベントのデメリットを考慮しながら入念に計画・運営することが重要です。
金銭コスト・時間コストがかかる
リアルイベントは会場の手配や装飾、人件費、広告宣伝など多くの金銭的コストと時間的コストがかかります。
大規模なイベントほど認知拡大につながりますがそれに比例して運営コストや広告費などのコストが増加します。
リアルイベントを開催することで得られるリターンを予想し、入念に計画を立てる必要があります。
参加者が制限される
リアルイベントは特定の場所で特定の日にちに開催されるため、地理的・時間的な制約があります。
一部の地域や人々にしかアクセスできない為すべての顧客に対して均等なアプローチを行うことができません。
また、会場のキャパシティの関係から参加希望者全員が参加することができず、人数が制限されてしまいます。
効果測定と分析の難しさ
リアルイベントの効果を正確に測定し、分析することは難しいです。
顧客の反応や売り上げの増加といった効果を定量的に測定することは難しく、イベントの効果なのか他キャンペーンの効果なのか区別することができない場合も多いです。
リアルイベントを代理店に依頼するメリット
ここまでリアルイベントについてご紹介してきました。
次にリアルイベントの運用を代理店に依頼するメリットをご紹介していきます。
豊富な経験と知見を得られる
代理店は、イベントの企画や実施について豊富な知見と経験を持っています。
自社内の人材だけでイベントの計画をしていても、実現方法が分からず計画が手詰まりになる場合もあります。
こうした場合に代理店に相談することで、自社では思いつかないような実現方法を提案してもらえることがあり、より効果的なイベントとなることが期待できます。
イベントのクオリティ増加
自社のリソースだけでは実現が難しい高クオリティのイベントを開催することが可能となります。
プロの知見・技術・コネクションを活かしたイベントを実現することで結果的に高いイベント効果が期待できます。
目的設定や予算管理などの中核業務にリソースを集中できる
イベント実施のための各種手配や事務連絡など周辺業務を代理店に任せることで、目的設定や予算管理など効果的なイベントを達成するために重要な中核業務に集中することができます。
リアルイベントを代理店に依頼するデメリット
コストの増加
代理店にイベントの運営を委託する場合、代行料や手数料が発生します。
代理店の料金体系や契約条件を事前に確認することが重要です。
自社ブランドの一貫性の維持の難しさ
代理店に運営を依頼する場合、自社のビジョンや目標を代理店に正確に伝える必要があります。
代理店がそのビジョンや目標を正確に理解し、企業ブランドのイメージを再現できるかどうかを見極める必要があります。
制約された柔軟性
代理店は複数のクライアントを抱えていることが多く、その都合やスケジュールにより、自社の移行や要望に柔軟に対応することが難しい場合があります。
上手く代理店に依頼するための注意点
「代理店に依頼するにしてもどのように頼めばいいか分からない」と思った方もいらっしゃると思います。
ここからは上手く代理店に依頼するための注意点をご紹介していきます。
目的や予算などの明確化
まずは、事前にイベントの目的や予算などを明確に定めましょう。
ここが肝といっても過言ではありません。開催日時・場所・参加者数・イベントの企画や趣旨・予算範囲といった情報を共有することで、代理店が最適かつ具体的な提案を行うことができます。
代理店選び
代理店ごとにそれぞれ得意なイベントの分野があるため、その点の見極めが重要です。
例えば、社内の社員総会や懇親会が得意な代理店もあれば、新規顧客の獲得・PR目的のイベントを得意としている代理店もあります。
自社の商品やサービスのメリットをより多く伝えるためには、開催したいイベントを得意としている会社を選択することが重要です。
いくつかの会社の実績や専門性、提供するサービスを比較し、また代理店の信頼性や評判を確認するためにクライアントのレビューや参考になる情報源を活用しましょう。
イベントの種類ごとの注意すべきポイント
上記の注意点はイベント全体に当てはまりますが、イベントの種類によって注意する点が異なります。
そこでここからは、イベントの種類に焦点を当て、注意すべきポイントをご紹介していきます。
展示会イベント
展示会イベントでは、様々な企業が出展する展示会では参加者が足を止めるようなインパクトのあるブースを用意する必要があります。
参加者の目に留まるような商品を出展し、高い集客力を目指す必要があります。ターゲット層に合わせてコンセプトを明確にし、依頼することが重要となります。
販促イベント
販促イベントでは、目的が販売促進なのか、認知度向上なのか、体験型サービスの提供によるアピールなのかを明確に定めた上で、ターゲットを設定する事が重要です。
この目的に効果的にアプローチできるようなイベントを開催できるように代理店に依頼する事が重要です。
フェスティバル
フェスティバルは幅広い規模で開催されるためt、多くの準備が必要となります。
例として大規模な音楽イベントでは多くの音響や照明、映像などの設備の準備・人員が必要となります。また、チケット販売や当日の受付など準備・運営にかかるコストも大きくなります。
当日はスムーズな入場と運営が求められるためノウハウが必要な難しいイベントといえます。どのようなフェスにしたいかを明確にし、代理店に依頼することが重要です。
リアルイベントの実施例
渋谷エクセルホテル東急
「まるごと奄美 in 東京」
渋谷エクセルホテル東急が開催した、東京にいながら奄美大島の食と文化を体験できるイベント「まるごと奄美 in 東京」。
このイベントは地方自治体とホテルの共同企画で観光地の魅力を伝え誘致する目的があり、非常に話題を集めたイベントです。
大島紬の制作や着付け、小物ワークショップ、ファッションショーモデル体験、島唄ライブなど独自文化の体験の提供を行いました。
また、食を通じて奄美の魅力を伝える料理や奄美の食材を使ったパティシエ特製スイーツ、夜の部では「黒糖焼酎Bar」を設置するなど、来場者の五感に訴えかけるイベントを開催しました。
結果として消費者の話題を多く集め、観光誘致に効果的なイベントとなりました。
三井不動産商業マネジメント株式会社
「SeaSide GOMI ZERO Project」
三井住友不動産商業マネジメント株式会社は同社が運営する「三井ショッピングパークアーバンドック ららぽーと豊洲」でSDGs関連イベント「SeaSide GOMI ZERO Project」を、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催しました。
海洋ごみ問題解決へ向けたアクションや啓発を行うことで、企業ブランドのイメージを向上させることが目的の一つとなっているイベントです。
海に隣接する施設立地を活かし、「日本一楽しいゴミ拾い」を目指した海を綺麗にするゴミ拾いをヒーローショーやライブパフォーマンスなどと併せて行ったり、SDGsに楽しく参加・学ぶことができるイベントを実施しました。
参加者が楽しみながらSDGsを学べるこのイベントは多くの人への海洋ごみ問題の啓発に繋がり、また環境問題への意識の高さのアピールにも成功しました。
出典:~WORLD CLEANUP DAY 2022~ SeaSide GOMI ZERO Project 公式サイト
イベント企画会社の選び方についてのまとめ
今回、リアルイベントのメリット・デメリットや代理店へ委託するメリット・デメリットなどをご紹介してきました。
幅広い目的において実施することが可能なリアルイベントは、会社の売上向上に貢献できる方法の一つです。
イベント効果を最大限高めるために、目的やターゲットを明確に定め、最適な方法でのリアルイベント開催を計画することが重要です。
代理店に依頼する際も、上記を明確にした上で依頼することで、失敗するリスクを減らすことが可能です。
また、代理店によっても得意不得意なイベントジャンルがあるので、過去の実績やクチコミも確認しておきましょう。
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