NOKID編集部
1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。
「最近、アニメーション動画を使った広告を見かけることが多くなりましたが、効果は変わるのでしょうか?」このような疑問を持つ人は少なくありません。多くの企業が、実写広告や著名人を使った直接的な商品紹介に依存していますが、市場の動向は変化しています。
ブランド企業での商品開発やデジタルマーケティング分野で10年以上の経験を持つ私は、多くの企業が実写の広告や著名人をキャスティングする手法、そして直接的な商品やサービスの紹介に依存していることを見てきました。これらの手法は一定の効果を持っていますが、多様化したメディア環境では、新しいアプローチが求められています。
アニメーション動画は、その視覚的魅力とストーリーテリングを通じて、見込み客の関心を引きつけて、スキップされづらい状況を作りやすくなります。そして、幅広い表現力で複雑なメッセージを分かりやすく伝えることにも向いています。
しかし、一部には「アニメーション動画は映像作品に使われるものだから、ビジネスには不向きでは?」という声もあります。ですが、それはビジネスにも合うように表現できるか次第だと言えます。そもそもブロックされたら、今後観てもらえなくなる現代では、商品のアピールをさせてもらえる状況を作ることが重要です。
アニメーション動画による認知度アップやブランディングが成功するためには、ただ単にアニメーション表現を使うだけではなく、ブランドのメッセージを的確に伝える内容(シナリオ)であることが不可欠です。他にも、ターゲットとメッセージに合わせた慎重なプランニングが求められます。
そこで今回は、企業でアニメーション動画が活用されるメリット・デメリット、具体的な活用例や事例を紹介していきます。この点を理解し、適切なストーリーテリングとキャラクターの活用で、ブランドの魅力を最大限に引き出しましょう。
アニメーションに不可欠なキャラクターについては「キャラクターを活用するメリットとは?デメリットや効果も解説」を参考にしてみてください。
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<記事のポイント> ・アニメーション動画が消費者の注意を引きやすい理由が分かる ・アニメーション動画が分かりやすく伝えられる理由が分かる ・アニメーション動画の活用が競合との差別化につながる理由が分かる ・アニメーション動画制作が長期的なブランド価値を作る理由が分かる |
アニメーション動画が、企業において活用される理由は以下の3点です。
それぞれについて、下記で詳しく解説していきます。
「アニメマーケティング白書2020」によると、国内のアニメ視聴者数はなんと3,500万人を超え、多くの方に視聴されていることがわかります。
国内においてアニメ視聴は、幅広い年代かつ多くの人に愛されています。そういった影響力や馴染みのある点から、企業でも活用しようというケースが増えてきました。
近年、多くの企業がアニメCMを積極的に採用しています。その主な理由は、デジタルメディアの普及が大きく影響しています。インターネットやスマートフォンの普及により、アニメーションの視聴が容易になったことが、この傾向を加速させています。
アニメーションCMの活用メリットは以下が挙げられます。
<メリット> ・コストが抑えられる ・多彩な表現ができる ・修正がしやすい ・オリジナルキャラクター(擬人化)を使用できる |
さらに、アニメーションが持つ独特の表現力とストーリーテリング能力は、広告として非常に効果的です。アニメは、複雑なメッセージや抽象的なコンセプトを視覚的に魅力的で分かりやすい形で伝えることができ、消費者の心に深く残ります。
また、実写CMに比べてアニメCMは、キャスティングのリスクが低く、長期的なブランドイメージの構築に役立ちます。実写では、著名人のスキャンダルなどによるイメージの急変がリスクとなり得ますが、アニメキャラクターではそのような問題が生じにくいのです。
このような背景から、アニメCMは多くの企業にとって魅力的な広告手法となっており、今後もその利用は増えていくことが予想されます。
アニメーション動画を制作すると半永久的に使用できるため、一度制作してしまえば社内の財産になるというメリットがあります。例えば、TikTokやYouTubeチャンネルに動画をアップしていけば、社内研修で毎回同じ説明を効率化できたり、採用時の会社説明も求職者が好きなタイミングで視聴できます。
映像作品として楽しめるものであれば、広告収益を得ることにも繋がるように、活用方法はさまざまです。
このように、効率化・自動化ができるだけでなく、動画による収益化も見込めるのです。
しかし、実写で撮影した動画も、同じように永久的に使用することは可能ですが、アニメーション動画であれば、動画に出演する社員が退職した際に、動画を差し替える必要がなくなります。さらに、撮影時の手間やコストを省けるといったメリットもあります。
上記でも解説した通り、一度制作したアニメーション動画は半永久的に使用することができます。YouTubeでアニメーション動画を公開するなど、動画自体を繰り返し複数の場所で使用できるメリットもお伝えしてきました。
じつは、これら以外にも制作時に手がけたオリジナルキャラクターを使って、IPビジネスによる収益化をすることも見込めるという大きなメリットもあります。
IPビジネスの一例として、サンリオのキャラクター「ハローキティ」が挙げられます。ハローキティはさまざまな企業とコラボレーションを行なうことで、IPビジネスとして他社企業からの利益を得ることができています。
関連記事:キャラクターを用いたコラボ戦略と活用事例から成功の秘訣を探る
活用方法を考える際に、まず考えるべきなのは「アニメーション動画の活用目的を明確にする」ことです。
企業では、アニメーション動画を作品として見せることではなく、自社のことやサービスを知ってもらって業績アップにつなげるなどの「何らかの目的を叶える手段」であるケースがほとんどです。
もちろん、映画などの作品そのもので収益を得ることも挙げられますが、大切なのは「企業で使うならアニメーション動画によって目的が達成できるか?」と考えることです。つまり、必ずしも映像としてのクオリティが最優先ではない場合があるということです。
活用目的ごとに、アニメーション動画の考え方をそれぞれ解説していきますので、目的に沿った動画を計画していく参考にしてみてください。
企業で動画を活用することは、以下のようなメリットが挙げられます。
・WEBサイトのコンバージョン率向上 ・SNSでの拡散性とエンゲージメントの増加 ・検索エンジンでの上位表示の可能性 |
また、より具体的な活用方法を順にご紹介していきます。
集客を目的としたアニメーション動画の場合、顧客の感情を刺激するストーリーを表現したもので需要を生み出すことが大切です。他にも、商品やサービスのUSPと呼ばれる他社との違いをシンプルに表現するといったことにも向いています。
基本的には、問い合わせや資料請求、商品購入といった何かしらの行動に「直接的」または「間接的」に影響するため行動までの道筋を緻密に計算した上で動画を作ることが大切です。
採用を目的としたアニメーション動画の場合、求職者に自社への興味を持ってもらうことで応募者候補を増やすことが大切です。入社後のイメージをストーリー性のあるアニメーション動画にしたり、企業のミッショや歴史を表現したアニメーション動画で入社時の不安や入社意欲を刺激することに向いています。
集客と同様に、問い合わせや資料請求、応募といった何かしらの行動に「直接的」または「間接的」に影響するため行動までの道筋を緻密に計算した上でアニメーション動画を作ることが大切です。
詳しくは以下の記事で解説しています。
PR・ブランディングを目的としたアニメーション動画の場合、取引先などの関係者たちからの好印象を得られるようなものがおすすめです。例えば、事業の取り組みや世の中への貢献といったテーマで、「従業員の方たちの取り組む様子」や「取り組むまでの苦労」したストーリーをアニメーション動画で表現したものなどが向いています。
行動ではなく印象を重視しているため、関係者に見てもらえるところにアニメーション動画を出しておく必要があります。
詳しくは以下の記事で解説しています。
制作依頼を検討する場合は以下の記事もおすすめです。
採用の部分にも繋がりますが、会社説明会をリモートで行う場合や学習面での活用を目的とした場合にもアニメーション動画が有効です。担当者に毎回解説をお願いするよりも、アニメーション動画にしておくことで効率化や仕組み化が可能となります。
口頭だけでは理解しづらいことも解説アニメーション動画によって理解を促進できます。
詳しくは以下の記事で解説しています。
オリジナルキャラクターの知名度を上げることで、キャラクターの影響力を高めたり、収益を作るためのアニメーション動画です。ブランドを象徴するキャラクターのため、ブランドストーリーに沿った物語を広めるエンターテインメント要素を意識したアニメーション動画に向いています。
これによって、ブランドの知名度だけでなくキャラクターを活用したメディア展開、商品販売へと広げていくことが可能です。
IPビジネスについては以下の記事で詳しく解説しています。
上述のキャラクターとは異なり、アーティストのMV表現の手段として活用されるアニメーション動画です。実写では表現が難しい歌詞の世界観を表現して、聴覚だけでなく視覚的にもアーティストの魅力を表現することに向いています。
また、顔出しを控えたい歌い手などにも多く活用されているのもアニメーションMVです。
アニメーションMVについては「アニメーションMVとはなに?尺の短いアニメ作品が急増している理由とは。」で詳しく解説しています。
数々のアニメの名シーンを繋いだNetflix特別アニメーションCMです。このアニメ作品を知っている人なら一瞬だけで目が留まり印象に残せます。アニメーション動画が人の心に残りやすいことを表しているといえます。
その他のアニメーション動画の事例は以下の記事で詳しく解説しています。
アニメーション動画の制作を考えた際、多くの企業は「自社で制作するべきか、それとも外注するべきか」という選択に直面します。この決定は、コスト、時間、品質、および制作における専門知識の可否に大きく依存します。
自社制作の場合、社内のリソースを活用することで、制作プロセスを細かく管理し、より密接にブランドメッセージを反映させやすく、コストを抑えることが可能です。
しかし、高品質なアニメーションを作成するには専門的なスキルと経験が必要であり、これが自社内にない場合は、時間と労力が大きな課題となります。
一方、外注する場合は、専門のアニメーションスタジオや制作会社に依頼することで、高品質な出来栄えを期待できます。これらの会社はアニメーション制作の専門知識を持ち、複雑なプロジェクトを効果的に管理する能力を有しています。ただし、これには相応のコストが伴い、プロジェクトの管理とコミュニケーションには注意が必要です。
結局のところ、選択は各企業の状況や目的によって異なります。自社のリソース、予算、タイムライン、および期待する品質レベルを検討した上で、最適な選択をすることが重要です。
アニメーション動画の外注先には、何を重視するかで企業と個人の2つの選択肢があります。
例えば、直接制作を請け負う企業へ依頼する方法と、「ココナラ」や「ランサーズ」といったクラウドソーシングサービスやフリーランス (個人)に依頼する方法です。
企業(制作会社)にアニメ動画制作を依頼した場合、クリエイターやデザイナーだけでなく進行管理を行うディレクターまでが揃っています。そのため、スケジュールの調整や安定したクオリティで納品まで進められます。
企業(制作会社)にアニメ動画制作を依頼することが、個人への依頼と比べて異なる点には、「予定通り進みやすい」といったことが挙げられます。例えば、1人が制作過程において遅延していても、会社として他のクリエイターやデザイナーによってカバーできるためです。
詳しくは以下の記事で解説しています。
ハードルが高いと思われることの多いアニメーション動画制作ですが、じつは近年テンプレートが充実しており、簡単に動画を制作できるツールが登場しています。AIの発展もあり、難しい知識や高価なソフトがなくとも簡単に始めやすくなっているのです。
そのため、「自社で制作した方が柔軟でスムーズに進むけど、デザイナーがいなくて作れない。」といった心配がある場合でも、場合によっては社内で完結できるかもしれません。
もちろん、プロ向けに非常に多くの操作ができる高機能のものまで、さまざまなツールがあるため、候補を選びづらいといった問題があるかもしれません。そういった場合には、以下の記事も参考にして、より具体的なイメージを掴んでみてください。
具体的なアニメーション制作ツールについては「【アニメ制作会社が解説】今話題のYouTubeアニメーション制作ツールとその特徴とは?」で詳しく解説しています。
企業で活用するアニメーション動画にも、ここまでにお伝えしたように多くの活用目的があります。つまり、アニメーション動画制作会社にも得意・不得意があるのです。
だからこそ、集客やブランディング、採用といった活用目的に沿った実績を見て判断する必要があるということです。制作会社の実績を見る上でのポイントをご紹介します。ポイントは「動画制作の背景」と「動画の内容」の2つです。
アニメーション動画制作の背景=どのような意図で動画を作ったのかを聞くことで、「スピード重視」なのか「企画重視」なのかといったことも伝わってきます。
アニメーション動画にはいくつかの種類があります。今回は相性の良い活用例や制作費用の相場も以下の表にまとめてみました。
動画の種類 | 料金相場 | 制作期間 | 相性の良い活用方法 |
スライドショー | 10〜30万円 | 1〜2週間 | 商品紹介 |
モーショングラフィックス | 40〜200万円 | 1〜2ヶ月間 | 複雑なサービス解説 |
ホワイトボードアニメーション | 50〜100万円 | 1〜1.5ヶ月間 | セールス動画、学習関連の解説 |
キャラクターアニメーション | 50万円〜100万円 +キャラクター企画費用 | 2〜3ヶ月間 | YouTube投稿、ショート動画広告 |
フルアニメーション | 300万円〜 | 2〜6ヶ月間 | ブランディング |
ショートアニメーション | 5〜10万円 | 1〜2週間 | TikTok、Twitter投稿 |
3DCG | 200〜500万円 | 2〜3ヶ月間 | 商品や建物の内部構造の解説、ゲーム |
アニメMV | 100万円〜 | 2〜3ヶ月間 | ゲームMV、アーティストMV |
ループアニメ | 10〜30万円 | 1〜2ヶ月間 | Web広告、作業用BGM動画 |
詳しいアニメーション動画の種類と料金相場については以下の記事で解説しています。
アニメーション動画制作を検討する際は、「目的を明確にしてから検討すること」「制作イメージと似た過去実績を持つ制作会社を選ぶこと」の2点が重要になります。
当社では、大規模な制作にも対応できるだけの2,000名以上のクリエイターネットワークを保有し、コミュニティを運営することで関係構築に力を入れております。そのため、あらゆるパターンのアニメーション動画を制作できるだけでなく、企業ごとにマッチするクリエイターをプロジェクトに起用し、進行管理とディレクションを代行します。
また、CG・モーショングラフィックスを融合させた独自のアニメーション技法によって、同じ予算でも、よりハイクオリティな見え方となるように工夫しています。他にも、「インディーアニメ」と呼ばれる自主制作アニメクリエイターを積極的に活用し、コストを抑えて手軽に制作していただける体制も整えております。
動画の活用目的を決めるような段階からご相談を頂くケースが多いため、制作内容が具体化する前からお気軽に相談していただけます。まずは、当社の制作実績をご覧ください。
ここまでのポイントをまとめます。
アニメーション動画は、ただ目を引くだけでなく、ブランドのストーリーを強力に伝える手段として、企業にとって重要な役割を担っています。本記事で触れたポイントを踏まえ、自社のニーズと状況に合わせて最適なアニメーション動画の制作方法を選ぶことが、成功への第一歩と言えるでしょう。
今ならアニメーション動画のストーリー設計テンプレートを無料公開中です。ぜひ、以下の資料ダウンロードページで入手してご活用ください。
キャラクターを活用したPR、ブランドのイベント企画といったPR活動は、動画制作だけでなく数々のイベントの認知拡大を支援してきた我々NOKID(ノーキッド)なら、幅広いご提案とクリエイティブ制作が可能です。
アニメーションという表現方法の中にも、スライドに動きをつけたものから3DCGを活用したもの、セル画など多岐に渡るテイストがあります。
動画を制作する場合には、要望通りに動画を制作することだけでは効果を発揮しないことが多くあります。NOKIDでは、動画の活用目的に沿った構成や表現を計画しております。
例えば、TikTokであれば認知に適したアルゴリズムになっておりユーザーが次々と動画をスワイプして観ていきます。そのため、冒頭の2〜3秒で注意を引くためのアイデア、PRに繋げるためにどのような情報を発信すべきかといった"ビジネス視点とクリエイティブ視点"のバランスを意識しております。
「初めてのアニメーション制作」「PRまで考慮した映像」をご検討の方はお気軽にご相談ください。
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