NOKID編集部
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「地域創生」や「町おこし」という言葉が世に浸透してきて久しいですが、地方の田舎町では様々な地域イベントが開催されています。
しかし、どれだけイベントを盛り上げることができても、その盛り上がりが一時的なものとして終わってしまっては意味がありません。
イベントは、実施するだけではなく多くの人に認知されなければ本来の価値を発揮できません。つまり、イベントのPRをすることによって「どんな取り組みをしており、何を起こそうとしているのか?」を大衆に伝えていくことも大切になります。
取り組みを有意義なものにするために、イベント自体を盛り上げることはもちろんですが、継続して観光客や関係人口を増やしていくことが大事になってきます。
そこで今回は、町おこしのために開催された地域イベントをご紹介していきます。
広告を活用したイベント集客については「イベント集客を広告で成功させるには?運用テクニックから広告に頼らない施策まで紹介」がおすすめです。
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そもそも地域イベントとは、地域活性化の達成を目的として行われるイベントを指しており、短期間で非常設的なものであるという特徴があります。
地域活性化を目的としている以上、“イベントそのもの”の成功に一喜一憂するのではなく、“地域活性化の達成”にどれほどイベントが寄与したのか、という部分が重要であり、そこが地域イベントの成功可否となります。
イベントに来た人に対して、「もう一度、この場所に訪れてみたい」「継続的にこの商品を購入したい」といった思いを持たせることによって地域の収益増を達成することが、イベントの最大の目的であるといって良いでしょう。
地域イベントは基本的に地方活性化を目的として実施されますが、その際のメリットは大きく下記の3つに分けられます。
例えば、観光客を呼び込むイベント企画が成功したと仮定しましょう。
町の観光客が増えればレジャーや宿、飲食店、お土産屋といった様々なお店の売上向上につながり経済が活性化します。お店が繁盛し経済が活性化すると仕事が増えるため働き手が必要になり、従業員募集など雇用が増加します。
そして、雇用が増加すると働く人がその町で暮らすようになり、人口が増加します。人口が増加すれば、住民同士のコミュニティやお祭り等により文化や伝統が継承されます。
地域活性化イベントは、人口増加にも貢献します。地域の特色を活かしたイベントは、新たな住民の関心を引き、地域への移住・定住を促進します。
例えば、地元産品を使った料理コンテストや、地域の自然を活用したスポーツイベントなどがあります。これらのイベントは、地域の魅力を再発見し、住む場所としての魅力を高めることに貢献します。
このように、一つの地域イベントに成功すると、町が抱えている問題を解決する事が可能です。
イベントを企画する際はイベント自体の成功も大事ですが、地域がどのような課題を抱えていて、イベント成功によってどのように解決につながるかをしっかりと把握する事が大切です。
まずご紹介するのは、新潟県越後妻有地域で行われている大地の芸術祭です。
大地の芸術祭は世界最大級の国際芸術祭であり、日本の地域芸術祭のパイオニアです。
アートを道しるべに里山を巡る新しい旅は、アートによる地域づくりの先進事例として、国内外からも注目を集めており、世界からも注目されるイベントとなっています。
開催50日で観光客約49万人を動員し、経済効果は約47億円と地域の経済活性化に大きな効果をもたらした成功事例となりました。
イベントが実施された背景として、新潟県越後妻有地域では過疎と高齢化の進行が問題視されていました。この問題を解消することが目的で企画された地域イベントです。
イベント単体での成功だけでなく、芸術祭を起点に県内外の交流人口を増やし、芸術祭以外のお祭りや農作業への参加などの県内イベントでの継続的な参加者の流入に一役買っています。
また、全国の若手クリエイターによって越後妻有地域特産品がリデザインされたことにより、今まで特産品を認知していなかった若い女性等への訴求力も高まっています。
地域課題を継続して解決する一助となっている新潟県越後妻有地域のイベントは、まさしく地域活性化を達成しているイベントと言っていいでしょう。
参考:大地の芸術祭 - ECHIGO-TSUMARI ART FIELD
開催地である北海道下川町は、毎年冬になると各家庭の前にアイスキャンドルが並び始める地域として有名です。 そんな伝統を活かして「しもかわアイスキャンドルミュージアム」を開催しました。
このイベントの特徴は、SNSでのフォトコンテストを開催するなど、各種SNSでの拡散に力を入れている点です。
地方イベントとしては先進的な取り組みを継続していった結果、2022年で48回目を迎えた歴史のあるイベントですが、これまでに「過疎地域自立活性化優良事例表彰総務大臣賞」を受賞したことがあり、過疎地域における町おこしのお手本になるイベントの一つと言えます。
下川町は、人口約3,100人、面積の9割を森林が占める小さな町ですが、SDGs未来都市の一つであり、2017年に第1回「ジャパンSDGsアワード」総理大臣賞を受賞するなど、先進的な取り組みが国内外から注目されている自治体です。
その一方で、約4割が65歳以上と高齢化が進んでおり、今後ますます労働力不足や自治機能の低下などが深刻化してきており、デジタル化が急務となっています。
このアイスキャンドルイベントでは、IT企業やデジタルに強みのある企業の協力を得て実施しており、イベント自体の成功を通して、デジタルリテラシーの高い人材を確保するという課題解決の一助になっています。
参考:アイスキャンドルミュージアム - SHIMOKAWA TIME
岐阜県可児市で2016年から実施されているチャンバラ合戦。
戦国時代、地理的な条件から多くの城が築かれた場所であり、国史跡美濃金山城跡を始め、市内10か所に城跡が残っています。
この山城を市の資源として活用したイベントが、地域住民、行政、NPO、企業が協働して「戦国城跡巡り事業-可児市の乱-」です。
岐阜県可児市は、名古屋から1時間足らずで行ける場所にも関わらず、非常に緑豊かな町で、前述した城跡が残っているなど「歴史と花の街」として有名です。財政指数は全国的に見ても非常な優秀で、過疎化とは縁遠い市町村です。
しかし、一部の地域での人口流出が著しく、さらに地域活動をしているのが高齢者のばかリであったということが目下の課題であり、この点を解決することが至上命題でした。
そこで取り組んだのが、「城跡」という観光資源と共に若者にもアピールが可能な体験型歴史アクティビティ「チャンバラ合戦-戦IKUSA-」。スポンジでできた刀で相手の腕についているカラーボールを落としあうというゲームで、チームで戦うという点も面白い点です。
城跡でチャンバラ合戦というこのイベントは大きな話題になり、これまでにのべ1万人が参加する大人気アクティビティとなりました。『楽しさ・やりがい・遊び心』を取り入れた本イベントにより地域活動に参加する活動人口が増えていき、街の課題を解決した成功事例と言えます。
参考:可児市の乱 - 可児市
前述で魅力的なイベント事例を紹介しましたが、イベントのクオリティが高くとも、認知されなくては意味がありません。特に地方のイベントであると、地域外からの来場者を見込む必要があり、"足を運ぶ"というハードルを乗り越えるだけの魅力がターゲットへ伝わる必要があります。
成功した地域活性化(町おこし)イベントは、地域固有の魅力を前面に出した企画が特徴です。
例えば、ある地域では古くからの伝統工芸を活用したワークショップを開催し、参加者が直接体験することで地域文化の魅力を伝えました。他にも、別の地域では特産品を用いたグルメフェスティバルを開催し、地元食材の良さを広くアピールしました。
ここからは、そのような魅力あるイベントをどのように企画して集客すれば良いのか?をお伝えしていきます。
イベントを告知して集客アップを狙うためには、イベントを開催する目的や内容、ターゲット層を明確にすることが重要です。イベントを開催する目的や内容をはっきりとさせておくと、「そのためにはなにをすればいいのか」というブレない視点を持って取り組んでいけます。
またターゲット層を明確に決めることで、相手にささりやすい企画内容を考えるなど、効果的な集客が可能です。
関連記事:PR施策の企画書を"読まれる"ように作成するコツは?何を入れたら伝わるのか解説
地方開催のイベントで集客するためには、「運営企業名」や「プロフィール」、「協賛」、「受賞歴」など、主催者に関する情報をなるべくオープンにしておくようにしましょう。
主催者情報が検索してすぐに出てくる状態だと、イベントの信頼度が増すため、興味を持った人が来場しやすくなります。過去のイベントがあれば事例として紹介しておくとイメージしやすくなり、より信頼してもらえるでしょう。
集客ターゲット層を明確にしておくと、ターゲット層の目に入りやすいメディアに対して広告を出せるというメリットもあります。
広告を出すためには手間もお金もかかるため、ターゲット層を意識せずに「数打てば当たる」というやり方は効率的ではありません。
開催するイベントで集客したい層とターゲット層が似通う既存メディアへの露出をおこなうことで、興味を持ってもらいやすい層に効果的に伝えられます。
広告などを出してたくさんの集客を狙う際には、相手への伝わりやすさをポイントにすることが重要です。
相手に内容をしっかりと伝えようとすると詳細な内容を記載したくなりがちですが、詳しく書くよりも簡潔に伝えることで、多くの人に理解しやすいものにできます。
キャッチコピーやメリットを書き、そのほかは開催日時や会場、駐車場の有無や費用、イベント内容などの必須項目を載せるようにしましょう。
関連記事:イベント集客を広告で成功させるには?運用テクニックから広告に頼らない施策まで紹介
ゆるキャラは、地域の魅力を発信するための強力なツールです。その愛らしさと親しみやすさで、幅広い年齢層に地域の魅力を伝えることができます。
ゆるキャラは、地域の象徴として広く親しまれる存在です。彼らの愛らしさは、地域に対する好印象をもたらし、イベントやメディアからの注目度を高めます。
しかし、ただ可愛らしいだけでなく、地域の歴史や文化を反映したデザインが重要です。
例えば、農産物をモチーフにしたゆるキャラは、その地域の農業をPRする効果的な手段になります。さらに、ゆるキャラによるグッズ販売や観光客の誘致は、経済効果にも直結します。
ただし、キャラクターの過剰な商業利用は地域のイメージを損ねる可能性もあるため、慎重な運用が求められます。
前述でお伝えした通り、地域の特色を活かしたユニークなイベント企画と効果的なPR戦略の両立が大切です。そして、継続的なコミュニティの育成が必要です。
これらを考慮した成功のポイントをご紹介します。
「地方創生」というと、「まったく新しい取り組みをしなければならない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、それはかなり困難であり、大きなリスクが伴います。
まずは地域にもとからある資源や産業、強みに着目し、それらを活かせるような解決方法を導き出すことが大切です。
見方を変えることで、新たな発見につながります。
新しいホテルやマンション、アミューズメント施設など開発コストをかける方法もありますが、施設を維持するのに必要なコストやノウハウが考慮されないがために、世の中の変化に追いつけず廃墟と化す場所が出てきているのも事実です。
既存資源を有効に生かして地元事業者や住民に負担がかからないイベントづくりをするためにも既存の地域資源をどう活用するのかが重要です。
イベントのために活用する知地域資源ももちろんですが、その地域の魅力や課題は場所によりそれぞれ異なります。
そのため、他の地域で成功した事例をそのままあてはめるのはおすすめしません。
成功要因を細かく理解するのはもちろん、リソースやコストを鑑みて参考にできる部分を取り込む必要があります。
地方創生を推進するには、様々な関係者の連携が必須となります。行政が一方的に施策を進めるだけでは企業や住民たちは置いてきぼりになってしまい、本当の地方創生とはいえません。
企業や地域団体、住民たちとの連携をうまくとっていくことで、より多くの人が主体的に地方創生に取り組めます。
イベントにより一時的に流入人口や雇用が増えたとしても、長続きしなければその地域は結局廃れてしまいます。地方創生の取り組みを一過性のものとして終わらせるのではなく、地域の活力を保ち続けることのできる、持続可能なモデルやシステムを作っていくことが大切です。
近年、地方創生と非常に相性が良いとして注目されているのがSDGsです。
SDGsとは、2015年の国連サミットで制定された、2030年までに世界が取り組むべき持続可能な開発目標を示したものです。
関連記事:PR目的のイベントを成功させるには?企画のコツや開催するメリットを解説
地域活性化イベントのPRには、イベントの企画から動画制作といったプロジェクト単位で支援を行っている当社がおすすめです。おすすめのポイントは以下のような点です。
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例えば、TikTokであれば認知に適したアルゴリズムになっておりユーザーが次々と動画をスワイプして観ていきます。そのため、冒頭の2〜3秒で注意を引くためのアイデア、PRに繋げるためにどのような情報を発信すべきかといった"ビジネス視点とクリエイティブ視点"のバランスを意識しております。
反応が取れるからといって、ビジネスにまったく繋がらない「奇抜な投稿」では制作費用を掛けても企業の価値が上がることはほとんど考えられません。
イベントの成功には、どれだけの見込み客にイベントを知ってもらい、興味を持ってもらえるかがカギを握ります。素晴らしいイベントであったとしても、上手くPR活動を行わなければ知られることはなく盛り上がりにかけた状態で終了を迎えます。
NOKIDでは、どのようにオンラインでイベントを認知させていくか、そのために適した動画はどんな内容にすべきか、といった企画から支援してきました。
SNSを効果的に活用することで、イベント開催前から認知を広げるだけでなく、開催期間中にも飽きさせず盛り上がりを演出することで「参加はしていないユーザーにも興味を持つきっかけを作る」ことまで工夫を凝らしました。
・地方創生に成功すれば、地域住民の満足度が上がり、地域への移住者も増えることで地域を盛り上げることにつながる
・地方創生に取り組むことは、人口減少や都心への人口集中といった日本の抱える大きな課題を解決するために重要なこと
今回は、地方活性化を目的とした地域イベントについて紹介してきました。地方創生に関する取り組みの参考になりましたら幸いです。
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