
TikTokでは、フォロワーが多くても広告収益が発生しません。では、TikTokアカウントで多くのフォロワーを集めても無駄なのではないか?と思うかもしれませんが、収益化する方法は存在します。
ファン化をしづらければ収益化は難しいとはいえ、それは視聴者からの収益化という視点での話です。
収益化の方法には、「企業からPRを請け負うやり方」から、「YouTubeなどのファン化しやすいプラットフォームへ誘導するやり方」まで複数あります。
そこで今回は、TikTokを用いて収益化するやり方には何があるのか?テクニックも含めてご紹介いたします。
他にも、日本での実装についてはまだ未定ですが、2022年5月にアメリカ版TikTokで先行リリースされた広告収益システム「Pulse」についても解説していきます。
TikTokで広告も検討している場合は「【保存版】TikTokの広告出稿は実際どうなの?TikTokの特徴を徹底解説」がおすすめです。
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目次
TikTokについて
TikTokとは?
TikTokは世界で10億人以上が利用しているショート動画投稿プラットフォームです。
日本でも2000万人近いアクティブユーザーがおり、LINE、YouTube、Twitter、Instagram、Facebook次ぐSNS媒体であり、今後さらにユーザー数が増加することが期待されています。
もともとはダンス動画が多かったTikTokですが、近年では料理や美容系、ファッション、ペット、子供、あるあるネタ、DIYなど幅広いジャンルの動画が投稿されています。
TikTokユーザーはZ世代だけ?
TikTokを中心に活動するクリエイターやインフルエンサーをTikTokerと呼び、Z世代から大きな支持を得ています。
出典:X世代白書 - TikTok For Business
また、TikTokを利用するユーザーは、誰か特定のアカウントを見にいくというよりも、TikTokで暇つぶしや新たな発見をしたい目的で利用されると言われています。
TikTok公式が発表した「X世代白書」によると、1965~1980年頃生まれである"X世代"がTikTokを利用するシーンは「疲れているとき(リラックスしたいとき)」「暇つぶし・やることがないとき」が、TikTokユーザー全体を上回っています。このように、Z世代以外にとっても重要なSNSとなっています。
なぜなら、YouTubeチャンネルのようにファン化して、"チャンネル内の動画をじっくりと視聴してもらう"よりも、さまざまなコンテンツに触れることが優先されやすい仕様となっているからです。
TikTokで視聴されるコンテンツの傾向は?
YouTubeでは、テレビ程ではないにしても「高画質でカット・テロップ・効果音など」がしっかりと編集された動画が視聴される傾向にありますが、TikTokでは「誰でも簡単にマネできる日常」を切り取ったような動画コンテンツが視聴される傾向にあります。
ユーザーが「自分でも作れるかもしれない」と気軽に思えることで親近感が湧き、コンテンツに没入しやすくなると言われています。
TikTokでどのような動画を作れば良いか分からない場合は「成功するTikTok動画の種類とは?」で作り方のコツを解説しているので、参考にしてみてください。
関連記事:動画を活用するならYouTubeとTikTokどちらがいい?
TikTokの収益化サービス「Pulse」とは?

アメリカ版TikTokで2022年5月からスタートした収益化サービスである「Pulse」について解説していきます。
- 広告配信費用のうち、50%の収益がクリエイター支払われる
- フォロワー数10万人以上が対象
- 全動画の上位4%が対象
広告費を獲得するためには全動画の上位4%(目安のフォロワー数が10万人以上)に入らなければいけないためハードルは低くはありません。
しかし広告配信費用のうち50%を受け取れるので、クリエイターにとってはかなり大きな収益源となることが期待できます。
日本での実装についてはまだ未定ですが、そう遠くない未来に日本版TikTokでも実装される日が来るかもしません。
参考:TikTok Pulse: bringing brands closer to community and entertainment - TikTok
日本版TikTokでは広告収益が発生しない
2023年2月現在、日本版TikTokでは広告収益は発生していません。
YouTubeであれば動画内で配信される広告の閲覧数に応じて収益が発生しますが、TikTokの場合は収益が発生しないため、動画が再生されただけではお金を稼ぐことはできません。
アメリカ版TikTokでは、2022年5月に「Pulse」と呼ばれる広告収益分配システムを発表しており、いずれは日本でも導入される可能性があります。
Pulseの広告分配方式ではクリエイターに50%の収益が支払われますが、全動画の上位4%に入る必要があり、なおかつカテゴリーも制限されるため注意が必要です。
TikTokを活用して収益化するやり方
広告収益が発生しない日本で活動するTikTokerの方々は、どうやって収益を稼いでいるのでしょうか?
Tiktokで収益化する方法には、以下のやり方があります。
- TikTokライブで投げ銭(ギフティング)
- 企業案件を受ける
- 他プラットフォームで収益化する
ご覧の通り、TikTokアカウント内だけで収益化するだけでなく、TikTokを他プラットフォームへ誘導するための「集客の入り口」として活用することでも収益化は可能です。
TikTokライブで投げ銭(ギフティング)
TikTok内で収益を得るためにはTikTokライブで投げ銭(ギフティング)をしてもらう方法があります。
投げ銭(ギフティング)はTikTokライブの視聴者が配信者に対して、任意で好きな金額をプレゼントできる制度で、視聴者は事前にコインをギフトアイテムで購入しておく必要があります。
ギフトは2円〜6万円を超えるものまであり、配信者は配信後に現金に還元することができます。
ギフトを受け取るためには20歳以上である必要があるため注意が必要です。
また、ギフトを現金化する際の正確な換金率は公表されていません。
換金率は30%〜50%程度と推察されており、他のライブ配信サービスと比べると換金率は高くありませんが、TikTokはユーザー数が多く、視聴者を集めやすいという点で多くの配信者に活用されています。
企業案件を受ける
影響力の強いインフルエンサーは、企業から商品やサービスを紹介する契約を行うことで、企業からPR費用を受領する企業案件で収益を得ることも可能です。
YouTubeや Instagramでは一般的ですが、TikTokでも企業案件は増えてきています。
個人で活動しながら企業案件を受注することは至難の業ですが、インフルエンサーの事務所やプロダクションと契約することで、企業案件を事務所経由で受けることができるようになります。
しかし、企業案件で作成したコンテンツは、企業やサービスの質にもよりますが、視聴者から敬遠されやすい傾向があるので注意が必要です。
また、企業案件の数が多くなりすぎても視聴者の嫌悪感に繋がってしまう可能性もあります。
他プラットフォームで収益化する
TikTokライブの投げ銭(ギフティング)や企業案件であれば、TikTok内で完結する収益化でしたが、TikTokに拘らない形であれば収益化の幅は広がります。
TikTokでの集客を他プラットフォームへの導線とし、遷移先での商品購入や広告収益を目指すという流れになります。
例えば、TikTokをYouTubeチャンネルへの導線として活用し、YouTubeチャンネルの広告収益を増やすという活用方法や、ECサイトでのグッズ販売、自身のメディアでのアフィリエイト展開、イベントへの集客など、収益方法は様々です。
しかし、TikTokなどのチェーンビューイングで次々と動画を視聴しているユーザーに、動画の視聴を止めてまで他プラットフォームに遷移しようと思わせることは至難の業です。
いかに多くのユーザーに興味を持たせ定期的にコンテンツを視聴させることができるかが肝になります。
TikTokでフォロワーを増やす方法に関する記事
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なぜTikTokで収益化を目指すべきなのか?
ここまでの内容だと、「TikTokで収益化を目指すことは難しそうだ」と感じているかもしれません。しかし、それを考慮してもTikTokを運用しながら収益化を目指す価値はあります。
その理由を見ていきましょう。
TikTokアルゴリズムがコンテンツベース
TikTokのアルゴリズムはコンテンツベースで、面白いコンテンツや有益なコンテンツはフォロワーが0人でもバズることがあり、さらなる拡散でPR効果も期待できます。
動画市場・ショート動画市場の拡大によって、YouTube、Instagram、TikTokの利用ユーザーは年々増加しています。中でもTikTokの注目度は高く、多くの企業がマーケティング施策の一環として参入しています。
広告収益化の機能や新たな機能が実装されていく可能性
今後、新たな収益化システムが導入されることで、PRを行いながら広告収益で売上が発生するという可能性もあるかもしれません。つまり、PR・ブランディングとしてコンテンツを作成しつつ、新たな機能が導入されることを想定して準備を進めていくことで、効率良くマーケティングを行えるチャンスを逃さないようにしておくことが大切だということです。
広告媒体として優れておりアカウント育成を後押しできる
TikTokは広告施策としても優れた媒体です。そのため、自社アカウントの投稿と広告運用を併用することで、PRを行いつつアカウントの成長を促すことも可能です。
ユーザーや企業アカウントで投稿した動画を広告にすることで、広告らしくない自然な形でユーザーにアプローチすることができるのもTikTok広告のメリットです。
TikTokで広告を出してみたいという方は「TikTokの投稿を広告で配信するには?Spark Adsの特徴と配信手順を解説」と「ハッシュタグチャレンジとは?企業がTikTokでUGCを生むためのキャンペーン事例を解説」で、それぞれ解説しているので参考にしてみてください。
TikTokを収益化に繋げるコツは?
前述の通り、日本版TikTokでは広告収益や再生数に対するインセンティブが発生しないため、コンテンツを作成するだけではどんなに再生されたとしても収益化することができません。
そのため、収益化のための導線設計や他プラットフォームとの連携をしっかりと構築していく必要があります。
その上でフォロワーや視聴者を増やし収益化のための土台を作っていくことが大切です。
また、投稿する動画の表現を実写ではなくアニメにすることで、注目を集めやすくするといった方法もあります。詳しくは「TikTokアニメが収益に繋がる!TikTokならではの収益方法について制作会社が徹底解説します」をご覧ください。
TikTokの収益化についてのまとめ
今回は、TikTokの収益化についてまとめてきました。下記にポイントを挙げてみましたので、ご覧ください。
・日本版TikTokでは広告収益や再生数に対するインセンティブが発生せず、どんなに再生されたとしても収益化することができない
・TikTok内で収益を得るためには、TikTokライブで投げ銭、企業案件を受注する、他プラットフォームへ導線して、商品販売や広告収益を目指すといった方法を取る必要がある
・アメリカ版TikTokでは、収益化システムであるTikTok『Pulse』がスタートし、一部のクリエイターが広告収益を受け取れるようになった
日本での実装についてはまだ未定ですが、PR・ブランディングとしてコンテンツを作成しつつ、今後新たな収益化システムが導入されることを想定して準備を進めていくことで、効率良くマーケティングを行っていくことができます。
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