2023.02.28

2024.10.24

LINE VOOMをPRに活用して失敗しないためには?各SNSとの違いや運用テクニックを解説

LINE公式アカウントにLINE VOOM(ラインブーム)と呼ばれるタイムラインに変わる新しいショート動画配信サービスが追加されました。知らぬ間に、どんどん追加されていく機能が多いものの、新しいものを上手く活用したい気持ちもあるはずです。

しかし、中途半端な知識で取り組んでしまうと、失敗して何の効果も得られないことになりがちです。

そこで今回は、企業がPR施策として「LINE VOOMを失敗せず活用するために」、各SNSとの違いや運用テクニックを紹介します。TikTokや Instagram、YouTubeショートなどと、どのように使い分けるべきかも解説しますので、LINE VOOMを用いたPR戦略を考える際に参考にしてみてください。

LINE VOOMの活用を検討している方はぜひご一読ください。

動画と静止画の使い分けの考え方は「動画広告とバナー広告はどちらが効果的?活用メリットから選び方まで解説」がおすすめです。


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LINE VOOMとは?PRに向いているの?

ショート動画中心のプラットフォーム

LINE VOOMとは、2021年12月にメッセージアプリであるLINEがリリースしたショート動画提供サービスです。TikTokやInstagramリールに続く縦型のショート動画が中心となっています。

他には、LINEの友達との繋がりとは別で、フォロー関係によって視聴するコンテンツを取捨選択することが可能です。

タイムラインは、LINEで友達になっているアカウントの投稿を見るための機能でしたが、LINE VOOMでは友達以外のクリエイターのコンテンツもレコメンドされています。

注目すべき仕組み・機能

基本的には各社のSNSサービスと同様の機能を備えていますが、特に注目したい機能は以下が挙げられます。

  • フォローされるとユーザーのLINE VOOMに投稿が表示される
  • 動画・テキスト・画像を投稿できる
  • 条件を満たすことで収益化ができる

中でも、LINE VOOMではフォローされることでようやく投稿した動画コンテンツが表示される点はしっかりと理解しておくと良いでしょう。

つまり、友だち追加だけでなくフォローもしてもらう必要があります。

LINE VOOMとタイムラインの違い
出典:「タイムライン」リニューアルのお知らせ - LINE for Business

この仕組みに近いのが、Instagramではないでしょうか。Instagramも基本的にはフォローされた人に投稿を表示するクローズドなSNSという印象が強くなっています。

TikTokアカウントも活用していきたい方は「TikTokビジネスアカウントに切り替えるメリットとは?開設手順や参考例も紹介」を参考に開設してみてください。

関連記事:Instagramのアルゴリズムとは?最適な投稿をするためのポイントを解説

参考:「タイムライン」リニューアルのお知らせ - LINE for Business

LINE広告に失敗した企業も再度活用を検討できる

従来のLINEでユーザーにアプローチをするためには、以下の2つの方法だけでした。

  • LINE広告でタイムラインやニュースフィードに広告を配信する
  • 友達登録してもらったユーザーへのメッセージ配信する

後者は友達登録までのハードルが高く、配信を諦めてしまった企業も多いのではないでしょうか?

しかし、LINE VOOMであれば"コンテンツがユーザーへとおすすめ(レコメンド)される"ことで、自然にアプローチすることができます。これは、TikTokやInstagram同様に、質の高い動画はより多くのユーザーへとレコメンドされ、バズが発生する可能性もあるということです。

つまり、能動的に何かの疑問を解消しようとしているユーザーには、"PRをしても無視される可能性が高い"ものの、LINE VOOMのように受動的なユーザーであれば"PRをしても見てもらいやすい"ということです。

例えば、気になるレストランを知って詳しい情報を探している時には、それ以外の情報はひとまず無視して最短で求める情報を探すのではないでしょうか。反対に、暇つぶしにテレビ番組などを観ている時は少しでも興味を持てば観る場合が多いはずです。

このように、LINE VOOMを活用することでTikTokと同じように企業やサービスのブランディングや認知拡大に繋げやすいのです。他にも、WEBサイトやECサイトへの導線確保からLINE公式アカウントへの友達登録を促し、商品の購入へと誘導することも可能です。

どのような動画が良いかは、TikTok動画のパターンを解説している「TikTokで再生されやすい動画パターンは?Instagramアルゴリズムとの違いに沿って解説」の記事を参考にしてみてください。

関連記事:【業種別】PR動画の活用事例8選!効果的な動画にする方法も解説

LINE VOOMを活用してPRするメリット

ユーザー数が多い

LINEのユーザー数は人口分布に近いくらい多い

LINEは、月間9,400万人が利用するメッセージアプリで、日本中のユーザーがその人口分布図比率におおむね近しい数値となっています。

LINEのユーザー特徴について
出典:LINEの特徴やユーザーを知る - LINEキャンパス

日本で一番利用されているアプリであり、私たちの日常の連絡手段としても必要不可欠なアプリであることは間違いありません。

1日に1回以上利用するユーザーが85%、他SNSを利用しておらずLINEしか使っていないというユーザーが40%近いため、他のWEB広告ではアプローチできないユーザーもLINEであればリーチ可能になります。

参考:LINEの特徴を知る - LINEキャンパス

LINE VOOMのユーザー数は6,800万人以上

LINE VOOMに関しても月間訪問ユーザー数は6,800万人以上かつ、LINE VOOM訪問ユーザー6,800万人以上のうち、4,900万人以上は月に1回以上LINE VOOM上の広告に接触しています。

LINE VOOMの訪問ユーザーと広告接触ユーザーの割合
出典:LINE VOOM - LINE for Business

LINE VOOMユーザーの男女比率は女性の方が多く、年齢層は10代から60代まで幅広く利用されています。

LINE同様、LINE VOOMでしかアプローチできない層が15%程度いるため、PR戦略には必要不可欠な媒体となっています。

余談にはなりますが、LINE公式アカウントのブロック状況にかかわらず、LINE VOOMを利用する全ユーザーにリーチ可能です。

参考:LINE VOOM - LINE for Business

LINE VOOMの投稿は無料

LINE公式アカウントではフリープランではメッセージの送信上限が1,000件となっており、友達登録が増えるにつれて、有料プランへの切り替えがマストとなっていました。

しかし、LINE VOOMであればコンテンツさえ作ることができれば、動画の投稿は何本でも無料で行うことができます

また、LINE VOOMではコンテンツに対して広告を掲載することで収益化することも可能です。

LINE VOOMを収益化するためには「タイムラインのフォロワーが500人以上であること」「直近1ヶ月間の累計動画再生時間が50時間以上であること」が条件ではありますが、そんなにハードルの高い数字ではありません。

ブランディングやPRを行いながら収益化を行うこともできるマーケティングツールだといえます。

ショート動画市場はさらに拡大している

ショート動画を視聴しているユーザーは増加しており、ショート動画の投稿数、広告市場共に増加傾向にあります。

YouTubeのような長編動画に代わり、隙間時間に手軽に見れるショート動画が世代問わず視聴されています。

また、若い世代にとってYouTubeで動画を探す際に、YouTubeショートをいくつかみて面白いと感じたアカウントの長編動画を視聴するという傾向が強まっており、ショート動画が行動のフックとなっていることがわかります。

LINE VOOMを活用してPRするデメリット

コンテンツ制作コストが発生

LINE VOOMではTikTokや Instagramリールと同じように、ショート動画コンテンツを作成する必要があります。

撮影、編集、ディレクション、投稿の分析など、撮影には多くの工数とリソースが必要となり、外注するとしても費用が大きくなってしまいがちです。

動画も1〜2本投稿すれば良いということではなく、できるだけ短いスパンで長期的に運用していく必要があります。

短期的には費用対効果が合わないことが多く、途中で予算が尽きてしまい諦めてしまったという企業も多いのではないでしょうか。

関連記事:【保存版】ショートアニメの制作を依頼するコツは?制作会社の選び方をプロがご紹介

PR設計が必要不可欠

前述の通り短期的な運用ではなく長期的かつ、CVに向けてどのような導線設計を行なっていくかが非常に重要となります。

企業やサービスの認知やブランディングをゴールとするのか、LINE公式アカウントの友だち登録を誘導するのか、WEBサイトやECサイトでの購入をゴールにするのか、目標の設定とそれを達成するための運用スケジュール、予算組みなどを綿密に設計しておくようにしましょう。

関連記事:PR施策の企画書を作成するコツは?何を入れたら伝わるのか企画のプロが解説

動画視聴時の他媒体遷移率は低い

LINE VOOMだけでなく、YouTubeやTikTokなどの動画配信プラットフォームを利用している人は、動画を視聴するためにそのプラットフォームを利用しているため、広告のクリック率や他への遷移率は低い傾向にあります。

1回の動画視聴で認知やクリックをするのではなく、何度か動画に接触する過程で認知し、その中で興味を持ったユーザーがWEBサイトやECサイトへと遷移するということも考慮した上で計画する必要があります。

関連記事:動画を活用するならYouTubeとTikTokどちらがいい?アニメーション制作会社が解説

失敗しないLINE VOOMの運用テクニック

他ショート動画媒体も併せて運用

LINE VOOMを運用しようと考えている方は、他のショート動画プラットフォームも運用することをおすすめします。

TikTok、 Instagramリール、YouTube投稿を行なっている方はYouTubeショートにも動画を投稿していきましょう。

各プラットフォームによって投稿できる動画の長さや、レコメンドのアルゴリズムが違うため、多少の編集は必要ですが、まずは複数のプラットフォームに投稿することで、媒体をクロスして視聴されたり、各プラットフォームとコンテンツの相性や良し悪しが見えてきます。

<関連記事>
TikTok投稿の再生数を伸ばす投稿のコツは?分析方法やアルゴリズムの特徴も解説
TikTokでフォロワーを増やす動画の作り方とは?良い投稿の特徴や事例を紹介

他ショート動画媒体との違い・使い分け

TikTok、 Instagramリール、YouTubeショートとの違いや使い分けについて解説していきます。

YouTubeショートを活用する

まずYouTubeショートですが、こちらはYouTubeアカウントにて長編動画を運用している方はぜひ活用してください。YouTubeショートが、長編動画視聴へのフックとなります。

つまり、YouTubeでは長編動画によってじっくりと自社のチャンネルにある動画を視聴してもらってファン化させることで、商品やサービスの紹介へと繋げることが可能です。

関連記事:YouTubeショートの活用方法とは?企業の事例やZ世代へのアプローチ方法を解説

TikTokを活用する

TikTokは、コンテンツベースのアルゴリズムが採用されています。そのため、良質な動画であればフォロワー数がゼロでもおすすめ(レコメンド)されることで、バズが発生する可能性があります。

ですが、認知拡大に繋がりやすい代わりに、次々と他アカウントの動画へスワイプされてしまうため、YouTubeのように教育することには特化していません。

Instagramを活用する

Instagramは、フォロワーや興味関心がある人へ、ユーザーベースでのレコメンドを行なっているため、新規ユーザーへの認知拡大はTikTokに及びません。

しかし、フォロワーへの配信率はTikTokよりも安定しており、興味を持っているフォロワーにのみレコメンドされていくので、関心の高いファンを積み重ねていくことができます。

LINE VOOMを活用する

LINE VOOMは、圧倒的な利用ユーザーを誇っており、日常生活のメッセージツールとして多くのユーザーに利用されているLINEだからこそ幅広いユーザーへアプローチするポテンシャルを秘めています。

基本的には、ショート動画が中心となるためTikTokと同様にユーザーの教育には特化していませんが、類似する媒体の投稿を転用できるため併用しやすいのではないでしょうか。

また、アルゴリズムは公開されていないため、厳密なレコメンド方法は不明です。しかし、LINEニュースやLINE pay、LINE MUSICにファイナンス系サービスまで、多岐に渡るサービスが提供されており、LINE内での視聴履歴やサービスの活用状況をLINE VOOMのレコメンド選定に活用していくことが想像できます。

今後、さらにレコメンド精度が向上していくことを見越して、アカウント構築を進めておくのはいかがでしょうか。

関連記事:TikTokでフォロワーを増やすアカウント作りのコツとは?個人・企業別の参考例を紹介

LINE VOOMで収益化できるのか?

TikTok日本版では広告収益化の機能が実装されていませんが、LINE VOOMでは収益化が可能です。具体的には、以下に挙げる条件を満たすことが必要です。

LINE VOOMの収益化に必要な条件

収益化の対象となるのは「公式アカウント」のみです。LINE VOOMで収益化をしたい場合は、公式アカウントの開設から行いましょう。条件をまとめると以下の通りです。

  • フォロワー数が500人以上の公式アカウントを使用している
  • 直近1カ月間で投稿動画の再生時間が合計50時間以上
  • 投稿した動画が、第三者の権利(著作権、著作者人格権、特許権、商標権、意匠権、実用新案権、営業秘密、名誉権、肖像権、プライバシー権、パブリシティ権など)を侵害していない
  • 公序良俗に反するおそれがある内容(過度に暴力的な内容、性的内容など)が含まれていない
  • 法令または関連利用規約に違反する内容が含まれていない

これらの条件を満たした上で、収益化の審査を通過すれば投稿した動画に広告を表示させることができます。

TikTokで広告収益が発生しないことについてや、新たな広告収益化の機能である「Palse」については「日本版TikTokはフォロワーがいても広告収益が発生しない?複数の収益化するやり方を解説」をご覧ください。

参考:LINE VOOMで収益を得るには? - VOOM Creators

YouTubeショートの収益化条件との違い

YouTubeショートの収益化条件も見てみましょう。

2023 年 1 月中旬から、チャンネル登録者数が 1,000 人以上、かつ有効な公開ショート動画の視聴回数が直近の 90 日間で 1,000 万回以上のクリエイターは、YouTube パートナー プログラムの参加資格を得られるようになります。

引用:YouTubeショートで収益を得る - YouTubeヘルプ

このように、YouTubeと比較するとLINE VOOMの条件は達成しやすくなっています。

また、TikTokでは動画に限らず楽曲によって収益化する方法があります。詳しくは「TikTokに楽曲提供するには?TikTokでオリジナル楽曲を収益化!」をご覧ください。

LINE VOOMを活用したPRコンテンツの企画から外注するには?

SNSを活用してブランドの認知度を上げるには、PRの企画が大きく影響します。SNSに投稿する動画コンテンツの内容や、キャラクターを用いたPR施策などの企画は、プロのサポートも検討してみてください。

当社でも、動画制作だけでなく数々のイベントの認知拡大を支援してきたため、企画からサポート可能です。おすすめのポイントは以下のような点です。

1.2,000名を超えるNOKID審査基準を満たしたクリエイターによる幅広いテイストへの対応力

※アニメーションのさまざまなテイスト

アニメーションという表現方法の中にも、スライドに動きをつけたものから3DCGを活用したもの、セル画など多岐に渡るテイストがあります。NOKIDでは、独自審査を通過したクリエイターによって幅広い要望にお応えできます。

2.PR方法までを考慮した"作るだけではない"動画企画・制作力

動画を制作する場合には、要望通りに動画を制作することだけでは効果を発揮しないことが多くあります。NOKIDでは、動画の活用目的に沿った構成や表現を計画しております。

例えば、TikTokであれば認知に適したアルゴリズムになっておりユーザーが次々と動画をスワイプして観ていきます。そのため、冒頭の2〜3秒で注意を引くためのアイデア、PRに繋げるためにどのような情報を発信すべきかといった"ビジネス視点とクリエイティブ視点"のバランスを意識しております。

反応が取れるからといって、ビジネスにまったく繋がらない「奇抜な投稿」では制作費用を掛けても企業の価値が上がることはほとんど考えられません。

3.イベント・プロジェクト企画からPRまで対応可能な企画力

PROJECT EMOTIONイメージ
※PROJECT EMOTIONイメージ

イベントの成功には、どれだけの見込み客にイベントを知ってもらい、興味を持ってもらえるかがカギを握ります。素晴らしいイベントであったとしても、上手くPR活動を行わなければ知られることはなく盛り上がりにかけた状態で終了を迎えます。

NOKIDでは、どのようにオンラインでイベントを認知させていくか、そのために適した動画はどんな内容にすべきか、といった企画から支援してきました。

SNSを効果的に活用することで、イベント開催前から認知を広げるだけでなく、開催期間中にも飽きさせず盛り上がりを演出することで「参加はしていないユーザーにも興味を持つきっかけを作る」ことまで工夫を凝らしました。

ぜひ、各サービスの詳細をご覧になって、どういった面でお役に立てるか確認してみてください。

LINE VOOMを活用したPRのやり方についてのまとめ

今回は、ショート動画プラットフォームである「LINE VOOM」を、PRに活用する方法について解説しました。

  • LINE VOOMはLINEが提供するタイムラインに変わる新しいショート動画配信サービス
  • LINEの友達との繋がりとは別に、フォロー関係で視聴するコンテンツを取捨選択できる
  • 企業やサービスのブランディングや認知拡大、WEBサイトやECサイトへの導線などに活用できる
  • LINE公式アカウントへの友達登録を訴求し、商品販売を狙うことも可能
  • LINE VOOMの月間訪問ユーザー数は6,800万人以上であり、幅広いユーザー層へアプローチできる

今後、企業のPR戦略として重要なプラットフォームとなることは間違いありません。LINE VOOM運用におけるショート動画コンテンツは、TikTok動画が参考になるため以下の資料も活用してみてください。



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NOKID編集部

1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。

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