2022.05.31

2024.10.11

静止画を動画のように見せる広告手法とは?活用例や配信可能な媒体を解説

動画広告がトレンドとなってきたことで、静止画広告は効果が薄いと否定されることも少なくありません。

他にもGIFやスライドショーを活用した漫画イラスト、ループアニメーションなど、広告クリエイティブには静止画に簡単な動きをつけたものも存在します。まるで静止画と動画の中間のようなGIFやスライドショーは、どういったものがあるのでしょうか。

そこで今回は、静止画の組み合わせを動画のように見せることで、エンゲージメントを多く獲得することができるGIFやスライドショー広告の活用例を紹介していきます。

広告のエンゲージメントやクリエイティブでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

広告クリエイティブには動画や静止画があります。目的によってそれぞれを使い分けるのが必要で、どちらが優れているというわけではありません。詳しくは「動画広告とバナー広告はどちらが効果的?活用メリットから選び方まで解説」で解説しているので、参考にしてみてください。


YouTubeやTikTokで効果的なPRを行うための「動画広告の設計方法」から「アニメーション動画の活用方法」まで「無料資料ダウンロードページ」で公開中です。多くの自社チャンネル運用、他社チャンネル運用代行を行なってきたノウハウを凝縮したガイドブックを入手してください。


GIFとは

GIFはGraphics Interchange Format(グラフィックス・インターチェンジ・フォーマット)の略で、画像ファイルフォーマットの種類の一つです。

GIFにはアニメーション機能があり、複数の画像を一つにまとめることで、パラパラマンガに近いアニメーションを作ることができます。

1980年代〜1990年代のインターネット環境では大きな容量の画像や動画を表示させることが難しく、低用量で画像を動かすことができるGIFはとても重宝されました。

現代ではインターネット環境の改善で高画質な動画を簡単に掲載することができるようになり、GIFの注目度は下がってしまいましたが、まだまだ利用されているフォーマットです。

GIFのメリット

GIFアニメーションは、画像に動きをつけて訴求したい時に便利です。

画像データから構成されているので、動画ファイルと比べて容量が軽く、通信環境の影響を受けにくいことが一番のメリットです。

GIFアニメーションはHTMLに対応していれば再生可能なので、多くのプラットフォームで再生することができます。

動画ではないので再生ボタンなどを押下しなくても再生させることができます。

動きがある分、SNS等でも画像よりエンゲージメントを獲得しやすい傾向にあります。

GIFのデメリット

GIFはあくまでも画像形式ですので、音声を追加することができません。

また、データが軽いことがメリットのGIFですが、長尺になると動画よりもデータが大きくなってしまうため、ループは長くても30秒程度までに留めておくことをおすすめします。

さらに、GIFは色数を256色しか使うことができず、難易度の高いグラデーション作成には向いていません。

JPEGが1,670万色を扱うことができることを考えるとGIFの色数がいかに限定的かわかります。

近年ではアニメーションGIFを出稿できる広告媒体が減ってきているのも大きなデメリットです。

GIFの活用例

https://twitter.com/McDonaldsJapan/status/836138832496115712?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E836138832496115712%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fgaiax-socialmedialab.jp%2Fpost-51022%2F

新商品や期間限定商品を切り替えて表示することでユーザーのインプレッションを高めることができます。

ファッション業界であれば前からのカットと後ろからのカットを交互に表示する見せ方も多く使われています。

GIFを掲載できる広告媒体

近年ではアニメーションGIFを入稿できる広告媒体は減ってきています。

Google広告やYDNではアニメーションGIFのサポートが終了しています。

Meta広告(Facebook、Instagram)、Twitter広告など、SNS広告ではアニメーションGIFが入稿可能です。SNSとGIFは相性が良く、活用している企業も多いようです。

Facebook広告を始めてみたいという場合は「【初心者向け】Facebook(Meta)広告の配信手順をキャプチャ付きで説明」で具体的な出稿手順も解説しているので、参考にしてみてください。

参考:Google広告ポリシーヘルプ

参考:【YDN】アニメーションGIF形式画像の広告入稿終了

APNGについて

アニメーションGIFに代わる新たな画像形式として注目されているのが「APNG」です。Animated Portable Network Graphics つまりアニメーションPNG画像という意味です。

GIFで色数が256色でしたが、APNGの場合はPNGと同じく1,677万色を使用することができるため、複雑な色やグラデーションも表現することができます。可逆圧縮の特性を持つため、画像が劣化しにくい点もメリットです。

しかし、まだサポートされているブラウザが少ないというデメリットもあります。サポート外のブラウザの場合は1フレーム目が静止画として表示されます。

今後、APNG形式のクリエイティブを入稿できる広告媒体も多くなってくるかもしれません。

ループアニメーションについて

ループアニメーションは一定のポイントまで再生されると最初の状態へ戻り、それが繰り返されるアニメーションです。

必要なカットが少ないため、実写動画や通常のアニメーションよりも格段にコストを落として制作することができます。

YouTubeの作業用BGMの背景として使われていることが多く、ループアニメーションを自社のサービスの宣伝や告知に利用することも可能です。

近年では在宅ワークなどが増えたこともあり作業用BGMとして「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」と呼ばれるジャンルへの注目が高まってます。

利用できる場面は多くはないですが、ブランディング手法のひとつとして活用することも可能です。

ループアニメーションの制作料金が知りたい場合は「【種類別】アニメーション動画制作の料金が知りたい!種類別の制作料金と活用例を解説」がおすすめです。

ループアニメーションの活用方法

北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店は株式会社クラシコムが運営する北欧雑貨や家具、衣料などのオンライン販売を行っているサービスです。

「フィットする暮らし、つくろう」を企業のコンセプトに、ECだけでなくウェブコンテンツや動画コンテンツにも力を入れています。

そんな同社が手がけるオリジナルドラマの本編から抜き出した、心地よいリズムと映像がループするループアニメーションとなっています。

このループアニメーションや映像コンテンツを通して、ライフカルチャープラットフォームとしてのブランディングに成功しています。

参照:北欧、暮らしの道具店

NURO光

https://youtu.be/IGXeGVJw5V0

NURO光はソニーネットワークコミュニケーションズが提供する高速の光ファイバーサービスです。

どんどんスピードアップしていくループアニメーションとBGMが、インターネットの高速回線を想起させる作りになっています。

作業用BGMとしてユーザーに利用してもらいつつ、サービスのブランディングにも繋がっています。

静止画を動画として活用

インターネット環境が良くなった2010年以降は、動画広告が出稿されるようになり、近年では多くの媒体で動画広告が出稿されています。

しかし動画広告を作成するためにはバナー広告を作成するよりも各段に工数や費用が発生します。

また、縦型動画媒体であれば縦型のクリエイティブがエンゲージが高い傾向にあり、複数のアスペクト比の動画を用意する必要があります。

そこで価格を抑えながらバナー広告よりもエンゲージを獲得する手段として、GIFのように数枚の画像を組み合わせた動画広告を制作するという手法もあります。

スライドショー広告

画像を組み合わせたスライドショーを作成して広告を配信する手法です。

ストーリー性のある訴求を簡単に作成することができるのがスライドショーのメリットです。

Meta広告ではFacebook広告マネージャーからスライドショー広告を作成することもできます。

スライドショー広告が使用するデータ量は動画の5分の1程度といわれており、接続速度が遅い利用者や古いデバイスを使用している利用者向けに、動画広告をスライドショーで掲載する方も多いようです。

配信方法は簡単で、Facebook広告マネージャーのクリエイティブ選択画面から、赤丸で囲んであるボタンをクリックし、「グループの編集」を選択します。

左上の「動画に変換」をクリックすると、テンプレートがいくつか表示されます。

テンプレート選択画面が表示されるので、ここでは左上の「Slideshow」を選択してみます。

他にも数種類のテンプレートがあるのでぜひ試してみてください。

フィードとストーリーズとでは使えるテンプレートが違います。

スライドショーの作成画面に遷移したら、スライドする画像を追加します。

トランジションは画像と画像の切り替え方法を指定します。

そして、シーンあたりの秒数を設定したら「動画を作成」ボタンを押して、スライドショーの作成は完了です。

Metaで広告出稿している方であれば、今まで出稿していたバナー広告を組み合わせるだけでスライドショー広告は作成できます。

ユーザーの目線を変える意味でも、ぜひお試しください。

漫画広告

YouTubeのTrueView広告でトレンドとなっているのが漫画広告です。漫画を使った表現はインパクトがあり、ユーザーを惹きつけることができます。

動画広告の主流が実写動画だったこともあり、漫画広告に対して新鮮に感じる視聴者もまだまだ多いことでしょう。漫画には読者が自分ごと化しやすい特徴があり、広告の場合もユーザーへ強い訴求効果が期待できます。

漫画動画の作り方については「YouTube漫画動画の作り方を制作会社が解説!何が最も大変なのかを知っておこう」の記事を参考にしてみてください。

まとめ

GIFやスライドショー広告、漫画広告、ループアニメーションなど、静止画の組み合わせを動画のように見せることで、エンゲージメントを多く獲得することができる広告手法について紹介してきました。

GIFアニメーションに関しては出稿できる媒体が少なくなってきますが、SNSでの広告やオーガニック投稿ではまだまだ活用されています。

スライドショー広告や漫画広告、ループアニメーションは、動画広告よりも予算を抑えつつエンゲージメントを稼げる広告手法です。

特にスライドショー広告はFacebook広告マネージャー上で簡単にスライドショーを作成できるので、おすすめの広告配信手法です。

まだ試していない方、新しいクリエイティブでお悩みの方はぜひ試してみてください。



おすすめの記事

基礎知識:企業でアニメーション動画が活用される理由とは?活用事例も解説


事例解説:【PR動画事例】企業のPRアニメーション動画を制作会社が解説


種類・費用:アニメーション動画制作の種類別の制作料金と活用例を解説


制作技法:インディーアニメの制作費用と仕組みを公開!MVにも使われる人気の秘密を解説


制作工程:実写・アニメーションの映像制作を外注する流れとは?費用や依頼時のポイントをご紹介


依頼方法・コツ:ショートアニメの制作を依頼するコツは?制作会社の選び方をプロがご紹介


依頼リスク:動画制作を依頼するのはリスク?後悔しないアニメーション動画制作の依頼方法を解説


制作会社:アニメーション動画の制作会社は増えている?上手な選び方をご紹介


MV制作:アニメMVで楽曲のファンを増やすには?最新マーケティング手法とMVの作り方を解説


実写比較:アニメーションPRと実写PRの違いとは?自社サービスをPRする最適な方法


SNS動画:【TikTokアニメ】”バズる”アニメーションの特徴とは?大人気アカウントを一挙ご紹介!


企画方法:アニメの企画ってどうやるの?実は企画書のフォーマットは重要ではない理由


制作ツール:今話題のYouTubeアニメーション制作ツールとその特徴とは?


採用動画:多くの求職者を応募に導く!採用アニメーション動画を作るコツを解説


解説動画:アニメーションを用いた動画教材が社員教育に注目されている理由とは?


動画制作の基礎についての記事

映像制作に活用されるCGとは?種類や制作会社を選ぶコツまで解説


Unreal Engine(アンリアルエンジン)は映像制作に向かない?機能の特徴や企業が使うメリットを解説


アニメーションMVとはなに?尺の短いアニメ作品が急増している理由とは。


会社・事業説明(案内)の動画とは?採用向けとPR向けをそれぞれ紹介


おしゃれで芸術性の高いアートアニメーションとは?ブランディング向けな理由や事例を紹介


HIPHOPのラップ/R&BのMV制作にはリリックビデオ?人気の理由を紹介


ゲーム実況配信(動画)は売上に影響する?無視できない効果やメリットを紹介


モーショングラフィックスとは?作成の流れや活用方法を紹介


VFXとは?SFX・CGとの違いや各映像技術の事例を解説


TikTok広告で使うUGC(風)動画とは?効果的に活用する方法を紹介


縦型ショート動画「WEBREEN」とは?注目される理由や活用ポイントを紹介


実写・アニメを融合した合成CM(MV)が増加中?理由や魅力・事例を紹介


動画制作の依頼方法についての記事

アニメーションMVの依頼方法を解説!トラブルなくMVを納品してもらうには?


動画制作をフリーランスに依頼する際の相場は?発注先の選び方と注意点も紹介


アニメーション動画を外注依頼する前にすべきことを一覧にまとめました


アニメーション制作に困っている方へ。独学・外注どちらが良いのかを解説


動画広告を上手く作りたい!制作ディレクション方法と発注のコツを解説


クラウドワークスでアニメーション制作を依頼するリスクとは?制作会社との違いを紹介


【まとめ版】動画制作をスムーズに依頼するための専門用語を解説


アニメーション動画制作は外注せず内製化すべき?メリット・デメリットを解説


アニメーション動画制作のヒアリングシートとは?役割と効果を上げるための項目も紹介


動画の作り方についての記事

採用動画を制作しても応募は来ない?内容の考え方や制作事例まで紹介


動画広告を上手く作りたい!制作ディレクション方法と発注のコツを解説


反応を得られるプロモーション動画の作り方とは?企画方法から外せないポイントまで紹介


ブランディング動画で感動を与えるには?効果・活用方法・作り方のコツを解説


YouTube漫画動画の作り方を制作会社が解説!何が最も大変なのかを知っておこう


TikTokでフォロワーを増やす動画の作り方とは?良い投稿の特徴や事例を紹介


YouTube・イベントのオープニング動画(映像)の作り方は?おしゃれ・かっこいい事例も紹介


イベント(展示会)を成功させる動画の活用方法とは?目的別に制作のコツを紹介


【企業向け】ブランディングに成功する動画の要素とは?参考事例も挙げて解説


動画の著作権についての記事

著作権の譲渡とライセンス契約の注意点を解説!発注前に知っておくべきこと


動画の著作権を二次利用するとは?権利範囲や二次創作を解説


動画の事例についての記事

TikTokメニュー「ブランドエフェクト」とは?アニメを活用した効果的な事例をもとに紹介


VR動画をビジネスでどう活用するのか?AR・MRとの違いや業界別事例も解説


【業種別】PR動画の活用事例8選!効果的な動画にする方法も解説


RECOMMEND