2022.05.31

2024.10.24

【初心者向け】LINE広告の配信手順をキャプチャ付きで解説

連絡手段として国内に定着したLINEは、多くの利用者がいるため広告配信先として期待の持てる媒体です。企業の公式LINEアカウントと併用することで、顧客へのアプローチを行いやすい魅力があります。

また、審査基準も比較的ハードルがあるため"極端な訴求がしづらく"映像の質が重要です。そのため、アフィリエイターなどの販売代行業者が参入しづらくなりクリーンな戦いが中心です。つまり、ブランド力が重要な要素となりやすいことから、知名度を得た企業には有利になりやすい配信先と言えます。

そんなブランド企業にとっては、ぜひ成功させたい配信先のはずです。代理店に依頼するにせよ、いずれは社内で運用できるよう出稿手順は把握しておくのがおすすめです。

そこで今回は、日本国内で利用率が非常に高いメッセンジャーツールであるLINEで広告を出稿する手順を、実際の画面を表示しながら解説していきます。

LINE広告のメリット・デメリット、クリエイティブについてもまとめていますので、出稿を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

インターネット広告は、配信の自動化が進み運用者のテクニックに大きな差を出しづらくなってきました。そのため、広告クリエイティブによってターゲットを明確にしたり訴求に具体性が必須となっているのです。

動画広告を作るコツは「動画広告を上手く作りたい!制作ディレクション方法と発注のコツを解説」で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。


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LINE広告について

LINEヤフー for Business公式サイト
出典:LINEヤフー for Business

LINE広告とはLINEユーザーに配信できるデジタル広告

LINE広告の配信面
出典:LINEヤフー for Business

日本におけるLINEの利用者は、月間アクティブユーザー数9,700万人(2024年3月末時点)と発表されています。日本の人口の73%が月に一度はLINEを利用している計算となり、非常に利用率の高いメッセンジャーツールです。

そんなLINEユーザーにアプローチできる広告が「LINE広告」です。配信面もLINEのあらゆる面を網羅しているため、LINE公式アカウントと併用することで認知・育成・獲得までを効果的に実現しやすくなっています。

LINE公式アカウントでは、チャットボットを活用することで効率的な運用も可能です。詳しくは以下のページをチェックしてみてください。

参考:LINE公式アカウントとは?機能や料金・使い方を基礎から解説 | DMMチャットブーストCV

LINE広告のメリット

LINE広告のアクティブユーザー数は9,700万人
出典:LINEヤフー for Business

前述の通り、日本におけるLINEユーザー数は他のSNS媒体と比べて圧倒的に多く、幅広い年齢層のユーザーが利用しています。これは、SNSを利用しているユーザーの83%がLINEを利用しているということです。そのため、他媒体ではリーチが難しいユーザー層へのアプローチも可能な点が魅力です。

また、LINEユーザーの多くは毎日LINEを利用するため、アクティブ率が高いことも魅力的です。

参考:LINEヤフー for Business

※数値は2022年3⽉末時点

LINEのデメリット

利用ユーザー数の多いLINEですが、他SNS媒体の広告と比べ、ターゲティングが難しいことがデメリットとして挙げられます。

「年齢でセグメントする」「住んでいる地域でセグメントする」「健康に興味がある人」など大きな括りで配信したい場合には問題がないのですが、興味関心が限られるニッチな趣味でセグメントすることは簡単にできません。

LINE広告の主な興味関心に関するターゲティングは以下の通りです。

ゲーム、デジタル機器・家電、スポーツ、職業・ビジネス、ファッション、家・インテリア・園芸、テレビ・映画、音楽、教育・学習・資格、金融、健康、書籍・マンガ、食べ物・飲み物、美容・コスメ、旅行、エンタメ、ショッピング

「スポーツが好きな人」にターゲティングをすることはできても、「野球が好きな人だけ」や「サッカーが好きな人だけ」にターゲティングすることはできません。

また、「登山」や「釣り」のように、上記に記載がないターゲティングはできないため、上記の中から近いジャンルを選んで配信することになります。

しかし、絶対にターゲティングできないということではありません。

LINE Tagのトラッキング情報やLINE公式アカウントの友だち、自社で保有しているメールアドレスや電話番号をもとにオーディエンスデータを作成し、さらに類似オーディエンスで拡張していくことで、ターゲティングしていくことも可能です。

Meta広告やGoogle広告のように簡単にセグメントできないので、配信するジャンルやカテゴリーによって配信設定に苦労するかもしれません。

LINE広告のターゲティングについて

LINE広告:オーディエンスセグメント配信
参考:LINE広告の4種類のターゲティング 特徴やケース別の活用方法を解説 - LINEヤフー for Business

基本ターゲティング

「地域、性別、年齢、OS」を選択し、ターゲティング配信することが可能です。

詳細ターゲティング

以下の18カテゴリーから選択可能です。

「ゲーム、デジタル機器・家電、スポーツ、職業・ビジネス、ファッション、家・インテリア・園芸、テレビ・映画、音楽、教育・学習・資格、金融、健康、書籍・マンガ、食べ物・飲み物、美容・コスメ、旅行、エンタメ、ショッピング」

さらに「BETA」ではありますが、以下の12カテゴリーも選択可能です。

「ファッション、食べ物飲み物、自動車、暮らし・子育て、美容・コスメ、金融、不動産、公営競技・公営くじ、求人、デジタル機器・家電、教育・学習・資格、ペット」

ジャンルによってはサブジャンルが選択できるものも増えてきているので、今後も随時追加されていくかもしれません。

行動ターゲティング

以下の9カテゴリーから選択可能です。

「テレビの視聴頻度、キャリアの変更、コンバージョン、ゲームプレイタイプ、モバイル端末の変更、ネットワークの利用状況、購買経験、購買意向、転居」

属性ターゲティング

以下の6カテゴリーから選択可能です。

「配偶者、子供、携帯キャリア、推定収入、職業、誕生日」

オーディエンス配信

以下の9カテゴリーから選択して配信することが可能です。

「ウェブトラフィックオーディエンス、モバイルアプリオーディエンス、IDFA/AAIDアップロード、IDFA/AAIDアップロード、電話番号アップロード、メールアドレスアップロード、LINE公式アカウントの友だちオーディエンス、類似オーディエンス、動画視聴オーディエンス、画像クリックオーディエンス」

類似オーディエンスについて

CVデータや、上記ターゲティングユーザーと行動が似ているユーザーに広告を配信する手法です。

類似オーディエンスはリーチを広くするほど、類似率が下がってしまうので、最初はリーチを狭めた状態から配信し、徐々に様子を見ていくのが一般的です。

クロスターゲティング

「クロスターゲティング」は、LINE公式アカウント、LINE Ads Platform、LINE Sales Promotionそれぞれのメッセージ・広告配信やキャンペーンで取得したデータを、各サービスを横断して広告配信に活用することができる機能です。

参考:LINE広告の4種類のターゲティング 特徴やケース別の活用方法を解説 - LINEヤフー for Business

LINE広告の配信(出稿)までの手順

キャンペーンの作成

LINE広告の管理画面:キャンペーンの作成

まずはLINE広告マネージャーにログインし、「キャンペーンを作成」をクリックします。

LINE広告の管理画面:キャンペーン目的の設定

キャンペーンの作成画面に遷移するので、ここでは「動画の再生」を選んでみます。

画面の説明にも記載されていますが、動画の3秒再生数・100%再生数を最大化させる自動入札オプションが推奨されています。

LINE広告の管理画面:キャンペーンの設定

キャンペーン名:分かりやすいように任意のキャンペーン名を記入してください。

ステータス:「有効」か「一時停止」から選択できます。すぐに配信する場合は有効で問題ありません。

掲載期間:「開始・終了日時を設定するを選ぶ」と、配信日時を指定することが可能です。

キャンペーン上限予算:キャンペーン全体の上限予算を設定できます。

キャンペーン予算の最適化:「最適化する」を選択すると、この後に設定する「広告グループ」を複数作成した際に、自動で効果的な広告グループに予算を多く分配することができます。均等に配信したい場合は「最適化しない」を選択します。

広告グループの作成

LINE広告の管理画面:広告グループの設定

広告グループ名:分かりやすいように任意の広告グループ名を記入してください。

ステータス:「有効」か「一時停止」から選択できます。すぐに配信する場合は有効で問題ありません。

ターゲット設定:地域、性別、年齢、OSを設定できます。

LINE広告の管理画面:地域の設定

デフォルトでは「すべての地域」となっているので、「編集」を押下し、配信したい地域を検索することで地域ターゲティングができます。

LINE広告の管理画面:ターゲティングの設定

詳細ターゲティング:「興味・関心」「行動」「属性」からターゲティングを選択できます。

LINE広告の管理画面:オーディエンスの設定

オーディエンス:「オーディエンス作成」を押下し、遷移先にてオーディエンスを作成することができます。作成したオーディエンスは「編集」から呼び出せます。

LINE広告の管理画面:配信先の設定

インストリーム動画:チェックを入れるとLINE上の動画コンテンツに広告を配信することになります。

配信先:「自動配信」は、すべての広告枠に対して、広告が適切に配信されます。特定の配信先を選択するより多くの人に広告を配信できるので、初心者の方は自動配信がおすすめです。

入札単価の設定方法:「動画の3秒再生数の最大化を目的に自動設定」「動画の100%再生数の最大化を目的に自動で設定」「手動で設定」からお選びください。

目標CPV:一再生あたりの目標単価を設定します。

1日の予算:広告グループの1日の予算を設定できます。

<関連記事>
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LINE広告の作成手順

次に広告クリエイティブを設定していきます。

広告名:分かりやすいように任意の広告名を記入してください。

ステータス:「有効」か「一時停止」から選択できます。すぐに配信する場合は有効で問題ありません。

動画:出稿する動画を選択してください。

タイトル:20 文字以内(半角全角問わず)

ディスクリプション:75 文字以内(半角全角問わず)

ボタン:広告下部に表示されるアクションボタン(CTA)です。以下の13アクションから選択できます。

「詳細はこちら、購入する、予約する、登録する、他の動画、ダウンロード、ゲームプレイ、アプリを利用、インストール、音楽を聴く、動画を見る、お問合せ、友達追加」

ランディングページ:広告をクリックした人に表示するランディングページのURLです。

※アプリのキャンペーン目的の場合は、ランディングページかアプリストアのURLか選択できます。
※キャンペーン目的が友だち追加の場合は、この欄は無くなります。

リンク先URL:広告をクリックした人に表示するページのURLです。ご利用の計測ツールで発行したURLを入力してください。

※提携していない「サードパーティの計測ツール」で発行したURLでは計測できないため注意してください。(基本的には、GA4のutmパラメータを任意で記入することが多いのではないでしょうか。

以上で広告の設定は終了です。

LINE広告のクリエイティブ(静止画・動画)のサイズは?

Card

静止画(1280×628)

動画 16:9

CardはトークリストやLINE VOOM、LINE NEWSなど、多くの配信面に対応しています。

Square

静止画(1080×1080)

動画 1:1

Cardと同様、トークリストやLINE VOOM、LINE NEWSなど、多くの配信面に対応しています。

Vertical

動画 9:16

※Verticalは動画のみ

タイムラインなどの配信面において、デフォルトでは3:4にトリミングされて表示されることが多いので、重要な要素は3:4に納めるようにしましょう(画像の上下がそれぞれトリミングされます)。

ユーザーが画面をタップすると、9:16の全画面表示に切り替わります。

広告には静止画と動画がありますが、目的に合わせて使い分けることが重要です。詳しくは「動画広告とバナー広告はどちらが効果的?活用メリットから選び方まで解説」で解説しているので、あとで目を通してみてください。

LINE広告の配信手順についてのまとめ

今回はLINE広告の出稿手順を実際の画面を表示しながら紹介いたしました。

現状ではGoogle広告やMeta広告にターゲティング精度は劣りますが、LINEの利用ユーザー数やアクティブ率の高さはそれ以上にメリットとなります。

LINE広告のターゲティング精度は年々向上しており、選べるターゲティングセグメントも増えてきています。

今後の発展がとても期待される広告媒体です。

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1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。

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