2022.06.08

2022.06.21

【新時代の作業用BGM】Lo-Fi Beats(ローファイ・ビーツ)とチルアウトミュージックとは?事例や成り立ちを解説

近年では在宅ワークなどで自宅で過ごす時間が増えたこともあり、作業用BGMとして「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」と呼ばれるジャンルへの注目が集まっています。

YouTubeの作業用BGMとして投稿されていることも多く、その背景に採用されることもある「ループアニメーション」を自社のサービスの宣伝や告知に利用するケースもあります。

今回は、これらの新しい音楽ジャンルの意味や成り立ちについてをテーマに事例も交えながら解説します。

ループアニメーションの制作費用は「【種類別】アニメーション動画制作の料金が知りたい!」で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。


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新しい音楽ジャンルの成り立ち

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大によって私たちの生活様式は大きく変わり、リモート会議やテレカン、在宅ワークが主流となりました。

外出制限などもあり週末を自宅で過ごし、その時間を自己研鑽や学習に充てる方も多くなりました。

そんな中で新しく成立した音楽ジャンルが「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」と呼ばれる、仕事や学習の集中したいときに聞き流す作業用BGMとしての音楽です。

仕事や会話の邪魔にならない落ち着いた曲調で、リラクゼーションミュージックやカフェミュージックに近い音楽ジャンルとなります。

YouTubeでも多くのチャンネルが設立され、24時間音楽を流し続けているチャンネルもあります。

これまでも作業用BGMというジャンルはYouTube上に多くありましたが、人気楽曲のリミックスであったり、ジャズアレンジなどが主流でした。

新たな音楽ジャンルとして音楽シーンを動かし始めた作業用BGMは、「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」が初なのではないでしょうか。

Lo-Fi Beatsとは

そもそも「Lo-Fi」はレコーディングの際の録音状態を表す言葉で、高音質にこだわるのではなく、現場の臨場感や環境感を音源へとパッキングする指向のことを意味します。

グランジ、ノイズミュージックやシューゲイザーなどに発展していった「Lo-Fi」ですが、現代では古いドラムマシンやサンプラーの音源を利用した「古めかしくも温かみのある音源」を利用した刹那的なBGMが「Lo-Fi Beats」と呼ばれるようになりました。

2000年以降のJ-POPやROCKはより高音質かつ、トラック数の多い作りこまれた音楽が主流でしたが、「Lo-Fi Beats」では意図的に劣化した音、あえて80年代~90年代の録音手法を用いることで、アンビエント感のある哀愁漂う音源を作りだしています。

「Lo-Fi Beats」だけでなく、「Lo-Fi Hip Hop」や「Lo-Fi Jazz」など派生形の音楽も登場しており、Lo-Fiの幅はどんどん広がっています。

ソニー・ミュージックレーベルズが運営する「Tokyo LosT Tracks -サクラチル-」や、フランス発のLo-Fi Hip Hopチャンネル「Lofi Girl」が代表例です。

チルアウトミュージックとは

「チルアウト」は冷静になる、落ち着くという意味の言葉で、若い世代で使われる「チルする」はリラックスするというような意味合いが含まれています。

音楽用語としてのチルアウトは、サンプリング中心に作られた陽気でスローテンポな電子音楽を指し、ダンスフロアで踊り火照った身体を休めるための音楽が由来とされています。

サウンド構成はアンビエントやEDMに近いですが、よりスローテンポでリラックスできる曲調にしたものがチルアウトミュージックと呼ばれています。

しかし「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」に明確なジャンル分けや線引きがされているわけではなく、それぞれの楽曲を完璧にカテゴライズすることは難しく、YouTube上でも概念的にタグ付けがされているのが現状です。

作業用BGMのループアニメーション

前述のLo-Fi Hip Hopチャンネル「Lofi Girl」が、ジブリ風のループアニメーションとエンドレスで流れる「Lo-Fi Beats」を組み合わせたことで、作業用BGM+ループアニメーションという組み合わせが定着しました。

ループアニメーションは一定のポイントまで再生されると最初の状態へ戻り、それが繰り返されるアニメーションです。

必要なカットが少ないため、実写動画や通常のアニメーションよりも格段にコストを落として制作することができます。「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」等の作業用BGMで使用するループアニメーションはインディーアニメと呼ばれる個人クリエイターに依頼することでも制作可能です。

インディーアニメの仕組みや費用感は「インディーアニメの制作費用と仕組みを公開!」で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

広告としてループアニメーションを利用する

企業が広告として作業用BGMとループアニメーションを活用することもあります。以下の例をご覧ください。

ループアニメーションの中に告知したい商品やサービスを入れ込むことで、その作業用BGMを利用しているユーザーに認知させることが可能です。

ユーザーにとってお気に入りの楽曲となれば頻繁にアクセスされ刷り込み効果も期待できます。

作業に最適なYouTubeチャンネル

Lofi Girl

前述の「Lofi Girl」は今一番人気の「Lo-Fi Beats」チャンネルで、チャンネル登録数は1000万人を越えています(2022年6月現在)。

仕事や学習に利用するだけでなく、心地よいテンポ感と優しいサウンドは睡眠時にも有効活用できそうです。

SACRA BEATS

ソニー・ミュージックレーベルズが手がける「Lo-Fi Beats」チャンネルです。

文明崩壊後の世界をコンセプトにした浮遊感のあるメロウなビートに、過去と未来が混ざったかのような不思議なループアニメーションが相まって異世界情緒を醸し出しています。

RYU ITO MUSIC

RYU ITOが手がけるギターやピアノを中心としたチルアウトミュージックチャンネルです。

ネオソウル調の楽曲で、楽器の温かみのある音色が魅力です。

楽曲の一部をフリーBGMとして公開しており、YouTubeのBGMとしての利用も可能となっています。

Chillhop Music

https://youtu.be/5yx6BWlEVcY

アライグマがアイコンの「Lo-Fi Beats」チャンネルで、オランダのBas van Leeuwenによって運営されています。

ヒップホップやレゲエ、ジャズ要素の強い楽曲が多く、どちらかというと音数が多く、テンポの良い楽曲に身体が引き込まれていきます。

STEEZYASFUCK

アメリカ・ロサンゼルス発の「Lo-Fi Beats」チャンネルで、こちらのアニメーションではなぜか日本語が確認できる不思議な映像となっています。

ファンクを基調としたLo-Fi Beatsで、管楽器や木管楽器のサンプリングがとても心地よいサウンドを作り出しています。

動画制作におけるBGM利用の注意点

YouTubeに動画をアップロードする際にBGMは重要な要素です。

「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」をご自身の動画チャンネルのBGMに利用したいという方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、CD音源やサブスクリプション、他チャンネルから取得した音源を無断で使用すると著作権法に抵触する可能性があるので注意が必要です。

音楽著作権のほとんどは、「一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)」が管理しており、JASRACに申請して使用料を支払うことで利用が可能となります。

また、著作権フリー楽曲を使っていたはずが、「いつのまに著作権フリーではなくなっていた」というトラブルも頻繁に発生しているので注意が必要です。

クラウドワークスココナラでクリエイターに有償で依頼した音源であっても著作権は発生します。

クリエイターの方とどんな用途で利用するのか、権利範囲をどうするのかあらかじめ協議した上で依頼する必要があります。

著作権については「著作権の譲渡とライセンス契約の注意点を解説!」で解説していますので、参考にしてみてください。

まとめ

新しい音楽シーンであり、近年需要が増す作業用BGMとしての「Lo-Fi Beats」や「チルアウトミュージック」について紹介してきました。

どちらも仕事や学習時の作業BGMとして重宝されているインストルメンタル楽曲のジャンルで、スローテンポの落ち着いた曲調が特徴的です。

「古めかしくも温かみのある音源」を利用した刹那的なBGMが「Lo-Fi Beats」、アンビエントやEDMをよりスローテンポでリラックスできる曲調にしたものがチルアウトミュージックです。

それぞれの楽曲を完璧にカテゴライズすることは難しく、リラクゼーションミュージックの中の一ジャンルであり概念的な存在です。

これらの作業用BGMにはループアニメーションが定着しており、楽曲の雰囲気をより引き立てています。

弊社でもループアニメーションの制作を得意としておりますので、お気軽にご相談ください。事例は「制作実績ページ」をご覧ください。

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