NOKID編集部
キャラクターIPの専門メディア NOKID Lab の編集部です。アニメーションとキャラクター制作を手がける株式会社NOKIDの知見をもとに、IPの起用事例やコラボ・ライセンスの実務、業界の動きを解説しています。



イベント企画は、単に面白いと思うアイデアを形にするだけでは十分ではありません。実際には、多くの企画がメンバーの興味を引きつけられず、結果として参加者が集まらない、という問題が生じています。
イベントの成功の鍵は、メンバーが本当に求めているものは何かを深く理解し、それに応える企画を作ることです。メンバーの興味やニーズを知るためのアンケートの実施、過去のイベントのフィードバックの収集、そしてそれらの情報をもとにした企画のブラッシュアップが必要です。
具体的には、メンバーとのコミュニケーションを密にし、彼らの声を直接聞くことです。次に、その声を元にした企画のプロトタイピングと、小規模なテストイベントを実施して質を高めていくことです。
そして、これらのフィードバックを元に企画を練り直すサイクルを繰り返すことで、メンバーが本当に求めているイベントを実現することができます。
そこで今回は、コミュニティ運営を活性化させるための限定イベントの企画方法について解説します。
ぜひ、参考にしてみてください。
コミュニティ参加者を集めるSNS活用法については「コミュニティ参加者を集めるSNSの活用方法とは?具体的な方法や手順を紹介」がおすすめです。
そもそもコミュニティ限定イベントとは、特定のコミュニティのメンバーだけに開かれる特別なイベントや活動のことを指します。
このようなイベントは、ブランドや企業、団体が自らが持つ、または関連するコミュニティのメンバーへの感謝やエンゲージメントの強化を目的に開催されます。
このコンセプトの背景には、特定のグループやコミュニティに焦点を当てることで、より深い関係性を築き、強固なコミュニティを形成するコミュニティマーケティングの思考があります。
例えば、あるブランドの熱心なファンや支持者、ある技術や趣味を共有する者たち、特定の地域や団体のメンバーなど、共通の関心や価値観を持つ人々が集まるコミュニティを対象に、そのメンバーだけが参加できる特別なイベントやワークショップを開催することが考えられます。
コミュニティ限定イベントの最大の特長は、参加者が「選ばれたグループ」の一員であるという特別感を持つことができる点にあります。
この特別感は、参加者同士の絆を強化するだけでなく、イベントを主催する側との信頼関係やロイヤリティの向上にも寄与します。
限られたメンバーの中での情報共有やネットワーキングの機会は、参加者にとっても大きな価値があります。
しかし、コミュニティ限定イベントを成功させるためには、そのコミュニティのニーズや期待を的確に捉える必要があります。
例えば、新製品の先行体験会や独占的なコンテンツ提供、特別な割引やプロモーション、コミュニティメンバーとの直接の対話の場など、参加者にとって魅力的な内容を提供することが求められます。
また、イベントの内容や規模、ターゲットとするコミュニティの性質に応じて、オンラインでの開催や限定的な物理的な会場での開催など、さまざまな形態で実施することが可能です。
コミュニティメンバーに適したイベントを前提とする場合、通常のイベントとは異なり、商品やサービスの新しい情報が手に入ったり、開発者の話を聞けたり、何かしらの優遇がなされるような方向で考えるのがおすすめです。
コミュニティ参加者だけが参加できる限定イベントとはいえ、具体的な手順が分からないとポイントを押さえて企画するのは困難です。
そこで、数々のイベントやPRの企画を行なっている我々が企画する際の手順を公開します。
基本的には、「楽しそう」「特典が魅力」といった参加理由=参加者メリットが重要です。そのためにも、メンバーがどのようなことに感情が刺激されるかを把握し、参加しなければ得られない体験やプレゼントという価値は何か?を考えてみてください。
ぜひ、これらのステップをイベント計画の参考にしてみてください。
コミュニティ限定イベントの企画は、そのコミュニティの特性やメンバーのニーズを最大限に活かすことが鍵です。
以下に、イベントを成功させるための基本的な企画ポイントをご紹介します。
イベントを開催する目的を明確に設定します。
例えば、「メンバー間の交流を深める」、「新製品やサービスのフィードバックを得る」、「特定の情報やスキルを共有する」などの目的が考えられます。
コミュニティのメンバー層を深堀りすることが重要です。
イベントに参加して欲しいターゲット層を明確にします。
例えば、新メンバーやアクティブメンバー、特定の興味・知識を持つメンバーなど、一言でコミュニティメンバーといっても、層が異なるので、フィルタリングをしてイベントのターゲットを設定します。
上記のターゲットに合わせて、魅力的なコンテンツやプログラムを企画します。
ここで重要なのは、そのターゲットが「なぜコミュニティに参加しているのか」を徹底的に考えることです。
ワークショップ、セミナー、パネルディスカッション、体験型イベントなど、フォーマットは多岐にわたりますが、ここの需要を正確に把握することが、企画内容を決定するうえで重要になります。
予算を設計したら、コミュニティ内のコミュニケーションチャンネル(SNS、メーリングリスト、公式ウェブサイトなど)を利用して、イベントの告知や招待を行います。
ここで重要なのは、一方的な告知ではなく、コミュニティメンバー内で宣伝を共創して行うことであり、これは通常のイベントではできない、コミュニティだからこそできることです。
これらのステップを踏むことで、コミュニティのニーズに合わせた有意義な限定イベントを成功させることができます。一貫してメンバーの声やニーズを取り入れる姿勢が、イベントの成功の鍵となります。
通常のイベントは、認知拡大目的がメインとなったり、それ自体がコミュニティの代替となります。
一方で、コミュニティ限定イベントは、商品やサービスを好きになってもらうことが中心の設計となる点が異なります。
具体的な違いを見ていきましょう。
コミュニティ限定イベントでは、特定のコミュニティとの関係を深化させることが主な目的となります。
そのため、参加者との信頼関係の強化、ロイヤルティの向上、フィードバックの収集などが重要な要素となります。
一方で、通常のイベントだと、新しい顧客の獲得、ブランドの認知度向上、製品の販促など、より幅広い目的を持つことが多くなります。
コミュニティ限定イベントの場合、参加者は既にコミュニティの一員です。そのため、ニーズや期待値、関心を的確に理解しやすい状況です。
例えば、直接インタビューを実施したり、Discordなどのコミュニティ管理ツール内でアンケートを取るなどして好みや特徴を把握しておきましょう。
一方、通常のイベントでは ターゲットは一般的であり、広範な層を対象とするため、多様な参加者の期待や関心を捉えるためのリサーチが必要です。
コミュニティ限定イベントでのコンテンツ、コミュニティの特性や要望に合わせてカスタマイズする必要があります。
例えば、特定の製品やサービスに関する深いディスカッションや、メンバー間のネットワーキングの機会などが考えられます。
一方、通常のイベントでは、より多様な参加者を引きつけるためのエンターテインメント要素や、広範な情報提供が中心となります。
コミュニティ限定イベントでは、コミュニティ内でのコミュニケーション手段(例: 専用の掲示板、メーリングリスト、SNSグループ)を活用し、参加者の熱意や期待を高めるプロモーションが効果的です。
一方で、通常のイベントは一般参加者を募るため、一般的な広告やSNS、メディアリリースなどを通じて、広くターゲット層にアプローチすることが求められます。
限定イベントの場合、イベントが終了した後も、コミュニティとの関係を継続的に深化させるための取り組みが必要です。
例えば、Discord等でのディスカッションの促進や、次回イベントの計画などがあげられます。
一方で、通常のイベントは、参加者を次回のイベントやブランドの活動に引きつけるためのフォローアップが考えられます。
ここからは、コミュニティ限定イベントを開催するメリットを下記にご紹介します。
コミュニティ限定イベントは、参加者が特別な一員であると感じさせることができ、これによりブランドや団体との深いエンゲージメントを生み出します。
コミュニティメンバーは、ブランドや製品に対して情熱的であるため、イベントを通じて生の声や具体的な意見を直接取得することができます。
限定的なイベントは、参加者との信頼関係を深化させ、ブランドロイヤルティの強化に寄与します。
コミュニティ限定イベントを通じて、新しい製品やサービスを先行して体験させることで、口コミやバズの創出が期待できます。
他のブランドや企業と差別化を図るための一つの手法として、限定イベントはその独自性を強化する助けとなります。
関連記事:失敗しないイベント企画会社の選び方とは?依頼メリットや注意点まで紹介
メリットもある一方、もちろんデメリットもあります。
下記にて何点か紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
限定的なイベントは、参加資格がない者から見ると排他的であると感じられる可能性があります。
これにより、ブランドや団体のイメージが損なわれることも考えられます。
限定イベントに対する期待値が高まる反面、その内容が期待に応えられない場合、失望感や不満が生まれるリスクがあります。
一部の熱心なコミュニティメンバーの意見や反応に過度に依存してしまうと、多様な顧客層の意見を見逃してしまう恐れがあります。
一度限定イベントを開始すると、期待される頻度や質を維持し続けることが求められます。
これに応え続けるのは、中長期的に見て難しい場面も生まれるでしょう。
関連記事:コミュニティ運営は難しい?具体的な課題やマネジメントのコツを紹介
最後に、コミュニティ限定イベントの事例を3つご紹介します。
アパレル・雑貨を中心とする商品ラインナップを持ち、女性・子ども・ファミリー分野に強みを持つ会員制(定期便制)の通販サイトのフェリシモ。
同社が運営するサービスの中でひときわ人気を集めているのが、猫好きの人のためのコミュニティ「猫部」です。猫部は、「猫情報・猫写真の投稿、猫グッズの企画・販売、猫を支援するチャリティ企画」などから構成されています。
中でもメインコンテンツである「猫グッズ」は、会員アンケートをもとに開発されており、商品化されたものがサイトで買えるようになっています。
もともとフェリシモは本体サイトでも盛んにユーザーの意見を採り入れる商品開発を行っており、会員コミュニティ「モノコトづくりラボ」」では、アンケート・商品モニター・座談会などに参加できる機会が数多くあります。猫部でもこの企業体制は存分に発揮され、商品企画に強い企業色が垣間見えます。
猫部ではファンミーティングイベントを行っており、ユーザーの猫への愛を語る会や、限定グッズ販売イベントなど、コミュニティが活性化すると同時に、コミュニティメンバーになりたい欲をかき立てる内容となっています。
マザーハウスは、社長の山口絵里子さんが新しい起業家として「情熱大陸」で注目されて以来、高い知名度と強いファンを持つ企業です。
皆さんも仮に商品は持っていなくても、会社の名前は聴いたことがある・目にしたことがある、という方が多いのではないでしょうか。
このマザーハウスでは、創業初期から続けている取り組みに、ファンユーザーを集めた「サンクスイベント」があります。
このイベントの1日のトリとなっている催しが「ファンミーティング」です。ファンユーザー60名ほどを公募で集め、マザーハウスのスタッフ(店舗や本部スタッフだけでなく、生産国からも職人を招く)とファンユーザーが交流する場になっています。
ファンミーティングは立食パーティー形式で行われ、5名ほどでつくるテーブル単位でグループを組み、副社長から出されるお題ワークにチャレンジしました。
そのお題とは、「マザーハウスでやって欲しい理想のイベントを考えよう!」というものです。
同社では「ZADAN」というユーザー座談会をもとにした商品開発プロジェクトも行われており、(ベースは自社の理念と生産国の特徴に合わせつつ)要所でユーザーの声を採り入れ、ファンで居続けてもらうことに注力していることがわかる事例になっています。
メルカリは普及期に入って以降、「広い世代の関心を取り込む」ことにチャレンジしています。
各世代にアピールするには、「若年層に強いフリマアプリ」という限定的なイメージから脱する必要があり、2019年前後からは潜在ユーザーを意識したマーケティング展開が強化されるようになりました。
こうした流れの中で行われたのが、メルカリ初のユーザーを招いた座談会です。
60歳以上のメルカリユーザー約20名が参加し、「中高年層にとってのメルカリ活用法」を情報交換するために行われました。
この事例は、単なるユーザーを招いたふれあい座談会イベントではなく、特定ターゲット層の利用ポテンシャルを同世代の言葉で見える化し、レポート報告により実際のユーザーの顔と声を届けることで、新スローガンを普及推進するコミュニティ施策になっています。
関連記事:PR目的のイベントを成功させるには?企画のコツや開催するメリットを解説

コミュニティマーケティングを支援する我々が活用しているのがDiscordによるコミュニティ運営です。写真のように、オリジナルグッズや専用商品も企画・手配することで、コミュニティの帰属意識を高める工夫も盛り込んでいます。
また、各ユーザー同士がそれらのグッズを用いた投稿をし合うことを促し、コミュニティが活性化することも実現しています。
こうしたコミュニティ運営の進行や、グッズの企画から手配といった必要なことをすべてサポートしているため、検討中の方はお気軽にご相談ください。
ここまでのポイントをまとめてみます。
コミュニティイベントは、参加者同士の絆を深めるだけでなく、新たな価値や情報を共有する場としての役割も持っています。
上述のポイントを参考に、参加者が心から楽しめて、コミュニティの価値が高まるイベントを企画しましょう。成功のカギは、参加者の期待とニーズをしっかりと捉え、それに応える内容を提供することにあります。
ぜひ、イベントの定期的な開催によって、ユーザーとの交流を深めていってください。
「基礎からわかるアニメーション映像制作ガイド」では、さらに具体的なアニメーションの活用方法や効果などを公開しています。アニメーションを企業で活用するべきか迷っている際にご活用ください。他にも「無料資料ダウンロードページ」で公開中です。ぜひ入手してみてください。
株式会社NOKID(ノーキッド)はショートアニメ/アニメーションCMの企画・制作・SNSアカウント運用・プロモーションを得意とする東京の企画・制作会社です。キャラクターIPの開発・企画立案・制作からプロモーション企画立案・実施まで話題性を意識したサービス提供が可能です。

・【アニメ制作会社が解説】今話題のYouTubeアニメーション制作ツールとその特徴とは?
・ショートアニメ制作のプロセス完全解剖!視聴者の心をつかむ企画・制作・外注の極意

NOKID編集部
キャラクターIPの専門メディア NOKID Lab の編集部です。アニメーションとキャラクター制作を手がける株式会社NOKIDの知見をもとに、IPの起用事例やコラボ・ライセンスの実務、業界の動きを解説しています。