2022.04.13

2024.10.17

動画を営業活動のDXに活用するには?メリットと作り方を動画制作会社が解説

営業が高い生産性を維持するためには、限られた時間の中で多くの商談、成約、単価を確保する必要があります。すると、見込みのない商談には時間を使っていられないのが正直なところではないでしょうか。

また、チームとしての営業水準を上げるためには経験の浅い若手社員の成約率を上げることも重要です。

動画には、これらの問題を解決する力があるのはご存知かもしれません。しかし、具体的にどういった活用をするのが良いか分からないという場合が多いのではないでしょうか。

最近では、営業活動の際に顧客へ動画を見せながら商品やサービス説明を行う企業も増えています。しかし、活用方法は商品説明だけに留まりません。

営業シーンには、いくつかの工程があり、それぞれの工程で何度も繰り返すような部分があります。それを動画によって効率化、平準化することで、新入社員でもベテラン社員と同じくらいの成果を出すことも可能になります。

そこで今回は、営業シーンで動画を活用することをテーマに以下のことを解説します。

「営業活動のDXに動画を活用するメリット」
「営業DXのために動画活用する具体的な方法」
「営業DXのための動画を制作するポイント」

ぜひ営業シーンで動画を活用して効率化を実現してみてください。


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リモートワーク普及による営業DXの必要性と動画活用の変化

従来の営業活動では、訪問して対面でパワーポイントなどを使って作成した資料に沿って顧客と商談を行うケースが多く見られました。

これにより、営業担当者によって結果に大きな差が出てしまったり、社内にノウハウが溜まりにくいという属人的な点が課題となっていました。そして、毎回のようにすべて営業担当者が対応してきた状況により、疲弊するばかりでした。他にも、生産性を上げる上でのハードルとなってしまっているのです。

出社が必須ではなくなった現代の働き方

しかし、リモートワークの普及によって出社の機会が減ったことで、訪問して商談をしないケースや商談を行うこと自体のハードルが上がり、変化が求められてきたのです。

これらの課題を解決する手段として、営業ツールとしての動画によるDXに取り組むが企業に増えてきました。営業ツールとしての動画を活用する魅力は、顧客との商談をスムーズにするだけではありません。質を保ったまま効率化したり、エース社員のノウハウを新人育成にも活用できるのです。

これまでの新人育成は、口頭や現場に同席するOJTが一般的でした。しかし、これらの教育方法は、指導者との相性や力量に左右されるものでした。

こうした教育シーンでは、動画に必要なことを収録して見てもらうことで、指導者の力量による属人化を防ぐだけでなく、不足している情報も周囲が把握しやすくなります。そして、必要な部分のみに人が介入するだけで良くなることで、効率化まで実現しているのです。

営業活動のDXに動画を活用するメリット

営業ツールとしての動画は、商品・サービスの導入を促すだけでなく、導入後の関係構築や営業担当者の社内教育にも活用できるのです。メリットをまとめると以下が挙げられます。

  1. 短時間で分かりやすく伝えられる
  2. 誰にでも直接同じ内容の情報が伝えられる
  3. 商談の時間を有効活用できる
  4. 商談以外の営業シーンでも活用できる
  5. 受注後に顧客との関係構築にも活用できる
  6. 社内教育を効率化できる

ここからは、動画を活用するメリットについて順に解説します。

1.短時間で分かりやすく伝えられる

動画は、1分間でテキスト180万文字分の情報量があるほど情報伝達能力が高いと言われています。そのため、短時間で多くのことを伝えることに向いています。

これは、文字に加えて動きなどの視覚的な表現力だけでなく、音声による聴覚的な情報も加わるためです。

例えば、Webサイト制作ツールの操作説明をする場合に、口頭で説明しても伝わりづらく時間も掛かります。これを動画によって、実際の画面を見せながら音声と字幕による解説を見てもらうことで、スムーズに理解を促すことができます。

テキストや画像だけでは説明しにくい商品であれば、特にアニメーションを活用して商品やサービスを説明するのがおすすめです。

アニメーションについては「企業でアニメーション動画が活用される理由とは?活用事例も解説」で解説しています。

2.誰にでも直接同じ内容の情報が伝えられる

営業は、商談の際に必ず会社や自社のサービス内容について説明するというシーンがあります。この場合、営業担当者のプレゼン力によって、契約率に差が出てしまいます。

例えば、テンプレート化された資料には大まかな情報しか載っていないことが多いため、営業による口頭補足が必要となります。そのため、人によって情報の過不足や取引先の認識に差が生まれやすくなり契約率や認識に差が出てしまうのです。

また、社内決裁を窓口担当者に通してもらう際も同様の差が出ます。なぜなら、決裁者に営業担当者が直接説明できないような場合=取引先担当者が社内決裁を通す際などにも、情報に不足や相違が発生していました。

動画を営業ツールとして活用することで、どの営業が担当しても同じ情報を顧客に伝えることができます。これにより、チーム全体として水準の底上げや契約率を人に依存せず仕組み化することが可能になるのです。

営業先の社内決裁を担当者に取ってもらうことが必要ですが、その担当者の説明に事実と異なる内容があった場合には後々トラブルに発展する可能性があります。また、社内での発言権が弱い場合には上手く魅力が伝わらず決裁を通せないこともあるかもしれません。

担当者の知識が浅く、上手く説明出来ないことで重要さが伝わらず決裁が先延ばしになるケースも珍しくありません。これらの問題も動画を見てもらえば同じ情報が間接的に伝えられるため情報伝達の点でも非常に優れているのです。

3.商談の時間を有効活用できる

商談を行っている際には、商品やサービスの説明をするだけでは良い結果は得られません。他にも、顧客の質問に答えたり、口頭でないと伝えづらい細かなすり合わせが必要です。

つまり、少ない商談時間の中で契約を得るには、重要なところや臨機応変さが求められる「人の介入が必要な部分」に多くの時間を割けるかが重要になってきます。

そこで、テンプレート化ができる内容や、簡潔にまとめられる商品やサービス説明を「解説動画」によって短縮・仕組み化することで、重要な部分に時間を割けるだけでなく、チーム全体としても水準の底上げができるのです。

4.商談以外の営業シーンでも活用できる

営業シーンは商談だけではありません。普段、顧客とメールやチャットでやり取りすることも多くあります。商談時だけでなく、こうした普段のやり取りの際にも動画を活用することで対面のようにテキスト化しづらい内容も伝えやすくなります。

最近の傾向では、商談に臨む際には顧客側はリサーチを終えて候補が絞られている場合が多くなっています。つまり、事前に情報共有が十分でなければ商談にすらならないということです。

こうした商談以外の場で動画を活用することで、商談に移りやすくしたり、信頼関係を構築するのに活用することは必須の時代となったと言えるでしょう。

5.受注後に顧客との関係構築にも活用できる

受注するまでが営業の仕事ではなく、カスタマーサクセスと呼ばれるように受注してからが始まりとなる事業モデルが増えました。新規の顧客だけを毎月獲得していくのはいずれ限界を迎えます。

取引のある顧客とどれだけ長期的に取引が出来るかも重要なのです。長期的に取引を行うためには、顧客にとって有益な存在であることが必要なため、アフターケアにも力を入れる必要があります。

例えば、顧客管理ツールのようなクラウドサービスを導入してもらった場合には顧客が使い方で困ることがあります。その場合に十分なケアが出来なければ、良さを理解してもらう前に契約解除になる可能性が高くなります。

また、他社の参考になる活用方法など顧客自身では知り得ない情報を提供することも価値となります。つまり、そのサービスを使い続けてもらえるようにコンサルティングしていくことが求められているのです。

受注後には、顧客が疑問を持ったり困る部分の解決策を動画に収録しておき、必要に応じて共有することで受注後の関係構築を手厚くしていきましょう。

6.社内教育を効率化できる

エース社員の営業プレゼンは、経験の浅い社員と比べて構成や伝え方が大きく異なったりします。それを毎回エース社員に見せてもらっていては負担が増える一方です。

これを動画に収録して共有することで、自主的な学習を行いチームとしてのレベルアップが可能となります。このように、動画は経験の浅い営業担当者の育成や教育にも用いられることがあります。

例えば、名刺交換や電話対応といった基本的な業務マニュアルなどを教える際に利用されます。教育動画は、一度作ってしまえば何度も利用できるため、人が何度も教える必要もなくなります。

解説動画はアニメーションを活用することで、退屈さを軽減して分かりやすく伝えるのに適しています。解説アニメーション動画については「【解説動画】アニメーションを用いた動画教材が社員教育に注目されている理由とは?」で詳しく解説しています。

営業活動におけるDX動画の種類・活用方法

商品・サービス説明動画

営業が顧客と話す商談の場で最も活用されるのが、商品・サービス紹介動画です。商品やサービスの説明をする際に、従来活用されていたパンフレットやプレゼン資料を見せながら口頭で説明するよりも、動画を見せることで多くの情報を顧客に伝えることができます。

また、グラフィックやアニメーションなどを使用することで、無形商材や複雑なサービスなども分かりやすくサービスの詳細を伝えることが可能です。

商談時に動画でサービス説明を動画で行うことが増えてきましたが、商談前に動画を見てもらっておくことで、当日の商談をスムーズに進めるような活用方法が今後は特におすすめです。顧客がサービスを知っている前提で商談に臨むことで、説明を聞くという商談から一歩進んだ「質疑応答によって疑問を解消する場」へと変わるためです。

デモンストレーション動画

デモンストレーション動画とは、自社商品やサービスがどのようなものであるかの概要や特徴、体験・使用シーンなどを映像にしたものです。

商談時に直接見せることが難しい不動産、建設機械といった大型の商品や、モデルが必要な化粧品やエステ、目に見えない保険やコンサルティングといった業種でも、デモンストレーション動画によってイメージを伝えやすくなります。

例えば、エステの施術を口頭で説明するより事前にモデルを使って施術シーンを見てもらう方が伝わりやすくなります。保険のように実物がないような商品も、加入した場合のシミュレーションをグラフなどで分かりやすく伝えられます。

また、当日にモデルを連れてデモンストレーションを実演するには、時間や手間が掛かり営業担当者の生産性に影響してしまうため、伝わりやすさだけでなく効率の面でも優れた効果を発揮します。

セミナー動画

セミナー動画とは、会場を借りて行うセミナーやオンラインで配信するウェビナー(ウェブセミナー)を撮影した動画のことです。

セミナーやウェビナーの目的に多いのが、商品やサービスに関連したテーマの解決方法などを見込み客へ共有し、商品やサービスの紹介へ繋げるといったものです。こうした教育的な要素が強い内容は、動画によって伝える方が理解を促進できます。

こうしたセミナーやウェビナーを毎回集客して時間を調整するのは難しく、労力が必要です。セミナー動画として見込み客が自由に好きなタイミングで視聴できるようにしておくことで、見込み客の需要創出を仕組み化できます。また、一度のセミナー実施だけで済むので講師側は新たなテーマのセミナー開発に専念することも可能になります。

マニュアル動画

マニュアル動画とは、契約後に顧客がサービスを利用することをサポートする動画です。サービスの使い方や活用事例など、問い合わせの多い内容を動画に収録しておくことで、顧客の手間や不満を減らせます。

また、問い合わせに対応する営業担当者の時間を使わなくて済むため効率化の点でも効果的です。

おすすめは、契約後にスムーズに使い始めてもらえるような「(サービス名)の始め方」というテーマで、必要な設定方法や操作説明といった取扱説明書のような動画を顧客へ共有することです。

顧客インタビュー動画

顧客インタビュー(テスティモニアル)動画とは、既存の顧客をインタビューして体験談や使い勝手、感想などを撮影した動画です。

すでに利用している第三者からの意見により、見込み客の信頼を得たり、購入後のイメージを膨らませて期待値を上げることで購入の後押しをするために活用されます。

また、良いことしか言わないという認識を持たれがちな営業担当者に代わって、商品やサービスのメリット・デメリットを伝えることで信憑性を上げることが可能です。

会社紹介動画

企業の取り組む事業や実績、ミッションや従業員の紹介なども商品説明動画と同じように活用できます。ビジョンや価値観のように形のないものを伝えるには、口頭説明だけよりも動画によって表現する方が伝わります。

特にアニメーションでの表現はこうしたコンセプトなどの形のないものを伝えるのに最適なため、会社説明動画にはアニメーションが用いられることが多くなります。オフィス環境や実績など、信頼性を上げて取引を進めやすくするために活用するのがおすすめです。

会社紹介には関係者の心を動かすことも大切です。感情に訴える動画を作るコツは「​​顧客の心に響くブランディング動画とは?活用方法や作り方のコツを解説」で詳しく解説しています。

営業活動におけるDX動画の活用例

商談前の動画活用例

商談前には、メールやチャットで提案する商品やサービスのポイント、営業担当者の自己紹介、契約によって改善する数値などの商談がスムーズになるような事前情報を共有しておくと良いでしょう。当日の商談では、具体的なすり合わせや条件交渉、質疑応答に多くの時間を使うことが出来ます。

商談中の動画活用例

商談中には、動画で商品やサービスの説明をすることで、営業担当者の力量に左右されず一貫性のある説明が可能になります。紙やパワーポイントなどで作成された資料よりも短時間で理解を促せることで、顧客の検討時間を短縮し、重要なすり合わせに時間を割けるようになります。

また、会社説明も動画にして最初に見せることで、信頼性の向上や雰囲気を和らげるのに役立ちます。

商談後の動画活用例

商談後には、顧客インタビュー動画や自社の強み、実績といった決裁者が判断するのに必要となる情報を共有しましょう。取引先の担当者が社内決裁のために説明をする際にも、動画があれば過不足ない情報を決裁者に伝えることができます。

また、一般消費者向けであれば「○日以内の申し込みで限定特典」といった最後の一押しとなるような動画も有効です。他には、商談中に見せた動画も共有しておきましょう。

契約後の動画活用例

How to動画やマニュアル動画があると、契約後の顧客のフォローに活用できます。契約後の流れや前述でも触れた「(サービス名)の始め方」などのスムーズに利用開始ができる情報を動画で共有するのがおすすめです。

問い合わせが多い顧客がつまづきやすい部分の解決策をQ&Aページを作成して、動画をリンクしておくことで顧客が上手く活用できず解約となるのを抑制できます。

テキストや画像での説明よりも電話やオンライン会議に近い状態で情報を得られるため、顧客の理解度や満足度の向上に繋がります。

動画を制作する際は、従業員が出演すると退職時に作り直しといったリスクが発生します。また、親近感の点でもキャラクターを活用して動画を作るのもおすすめです。

キャラクターの活用メリットは「【制作会社が解説】企業がキャラクターを上手く活用する方法とは?」で詳しく解説しています。

営業活動におけるDX動画を制作するポイント

動画の目的を明確にする

動画を制作する上では基本ですが、まずは目的を決めましょう。サービスを理解してもらう、会社の信頼性を上げる、導入後のイメージを持ってもらうなど、営業の各工程には求められる結果があります。 前述で挙げた工程のように営業プロセスを分解し、それぞれでテンプレート化できる部分を探してみましょう。

例えば、商品やサービスの理解をゴールとする場合なら、分かりやすさや他社との違いを中心に伝えると良いでしょう。導入後のイメージを膨らませたいなら、顧客インタビューや操作画面の使いやすさや第三者の意見を伝えるなどがおすすめです。

伝えるべきポイントを簡潔にまとめる

目的を決めたら、テーマを設定しましょう。顧客はまとまった時間をわざわざ取って動画を視聴したいと思っていないことが前提としてあります。そのため、動画は数分程度でポイントが理解できることを意識しましょう。

機能や種類が多いサービスや商品を紹介したい場合は、1本の動画に詰め込むよりも、項目ごとに短い動画に分割して作成することがおすすめです。状況に応じて必要な情報のみをピックアップして、すぐに顧客へ共有できます。

例えば、商談時に何度も繰り返す商品説明の概要や操作画面のイメージなどを動画で見てもらい、お客様の事例などの臨機応変な内容が必要な部分を営業担当者や資料で伝えるといった分け方が出来ます。

企業が持つ課題や顧客の感情を意識した内容にする

一般消費者とは異なり、企業が顧客となる場合には感情よりも課題解決が優先されます。そのため、いくら投資することで効率化や売上拡大によって利益がどのくらい増やせるのかといった導入メリットを明確にすることを意識しましょう。

他にも、独自の強みや信用に値するような実績なども有効です。まずは、どんな課題解決に繋がるのかを社内で明確にしておきましょう。

一般消費者が顧客となる場合には、企業とは異なり欲しいという感情を刺激することを優先しましょう。そのため、他の顧客のインタビューで周囲が評価していることを伝えたり、期間限定の特典を紹介することがおすすめです。

動画の制作は外部へ委託することで、企画・構成からサポートしてもらえる場合が多いため内容に困ったら相談するのも良いでしょう。

動画制作を依頼する際に知っておきたいポイントは「動画制作を依頼するのはリスク?後悔しないアニメーション動画制作の依頼方法を解説」で詳しく解説しています。

営業活動のDXに動画を活用する方法についてのまとめ

ここまでのポイントをまとめます。

動画を営業ツールとして活用することで、仕組み化が可能となりチームとしての成績を底上げしたり、効率化によって重要な仕事に専念しやすい環境にしていくことが可能です。ぜひ、エース社員に依存しない高水準の営業チーム作りに活用してみてください。

また、動画には営業ツールとして以外にも様々な活用方法があります。特に思想やブランドの世界観などの表現にはアニメーションがおすすめです。

アニメーションのPR事例は「【PR動画事例】企業のPRアニメーション動画を制作会社が解説」で詳しく解説しています。

制作した動画のアップロード先にはYouTubeが活用されるケースが多いですが、動画をただ投稿するだけでYouTubeチャンネルを育成することも検討するのも良いでしょう。YouTubeチャンネルの影響力が上がれば、広告だけに頼らずにPRや集客が可能となります。営業ツールだけでなく、PRや集客にも動画を活用してみてください。

YouTubeチャンネルの運用ガイドブックは以下の資料ダウンロードページで入手可能です。

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1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。

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