2023.01.20

2026.10.04

ファンに愛される"企業の公式(マスコット)キャラクター"の作り方は?知名度を上げる方法も紹介

自社マスコットの認知率を上げてもファンが増えない、社内で誰も使わなくなる、運用予算がいつの間にか削られる。こうした「装飾化」は珍しい現象ではありません。

SHIP株式会社が2026年1月に公表したマーケティング担当者790名への調査では、自社の公式キャラクターを保有している企業の約7割(68.3%)が運用に課題を抱えていると答えています。マーケ担当の半数近くがキャラクターを持っているのに、その7割が「使いこなせていない」と感じている計算です。

企業の公式キャラクターには、本質的に2種類しかありません。予算を使ったあと社内で使われなくなる「装飾」になるか、長期的に売上・採用・ブランドを生む「経営資産」になるか。この分岐は、デザイン会社へ発注する前の「最初の意思決定」で決まっています。

本記事では、企業の公式マスコットキャラクターの作り方を解説します。

なお、IPビジネスについての全般的な話は「【制作会社が解説】IPビジネスがアニメ事業のチャンスに!自社IPの可能性とは?」をチェックしてみてください。

目次

企業キャラクターを作っても7割は飾り?運用で詰む

企業マスコットキャラクターの多くが運用フェーズで動かなくなるのは、最初の意思決定の段階で「何の経営資産になるか」を定義していないことが根本原因です。認知率は時間とともに積み上がりますが、好感率は構造的にしか積み上がらない、というのが調査データから見える現実です。

半数がキャラ保有、7割が運用課題に直面

マーケティング担当者の半数が、すでに自社キャラを持っています。

SHIP株式会社が2025年12月〜2026年1月に実施した790名対象の調査で、48.7%が「自社のオリジナルキャラクターを保有している」と回答。そのうち68.3%が運用に課題を感じていました。保有企業の約7割は、作ったあとの運用で詰まっているということです。

課題のトップ3はこの並び。

  • 認知度・エンゲージメント向上:26.2%
  • キャラクターのブランディング:23.2%
  • 効果や費用対効果の可視化:20.9%

一方の運用目的は別の並びです。

  • 親しみやすさの醸成:55.8%
  • 認知度向上:40.8%
  • 販促強化:33.3%

「親しまれる存在にしたい」と願う企業が多数派なのに、その願いを成果につなげる方法を見いだせていない──これが調査が映している景色です。

ここに最初の落とし穴があります。

「親しみやすさを醸成したい」は、出口ではなく感情です。10年後にこのキャラが社内のどんな仕事をしていてほしいか。新卒が会社案内を開いたときに最初に目に入る存在か、営業資料の表紙で取引先を和ませる存在か、SNSで毎週ファンと会話する存在か。10年後の役割を決めずにデザインに入ると、運用担当者は「今日この投稿を出すべきか」を判断できなくなります。

参考:企業のオリジナルキャラクターの活用に関する実態調査 - SHIP株式会社

認知86%なのに好感8%──同じ知名度でも好感は4倍開く

知られているけど、好かれていない。この現象が、企業キャラクターの世界では珍しくありません。

日本リサーチセンターの第12回NRC全国キャラクター調査(2025年7月、全国15〜79歳1,200人)で、KFCのカーネル・サンダースは認知率86%・好感率8%という結果が出ています。

同センターの第11回調査では、ほぼ同じ認知率帯にいるくまモン(認知9割超/好感率32%)とふなっしー(認知9割超/好感率22%)が、まったく違う好感率を記録しています。

知名度では肩を並べる3キャラの中で、好感率は8%・22%・32%と4倍の幅で開いています。

この差は、施策の差ではなく設計の差です。

くまモンには熊本県の地方創生という10年単位の目的があり、誰でも商品に使える無償ライセンス制度や、災害時の心の支えとしての役割設計まで、最初の数年で仕組みが組み立てられました。認知が広がるたびに県産品の経済が回り、県民にとっての好感が積み上がる構造です。

仕組みの全体像は「くまモンは「ただの地方キャラ」ではない!1兆円経済圏を生んだ仕組みの正体」で詳しく扱っています。キユーピーのキューピー人形も同種の長期設計の事例で、「なぜキユーピーは"しゃべらない"のに信頼されるのか?企業キャラクターの事例を調査」にまとめています。

一方、カーネル・サンダースは店頭シンボルとしての役割は完璧ですが、消費者がそれ以上の物語に触れる仕掛けは限定的です。

つまり認知率と好感率は、同じ努力で伸びる数字ではありません。

認知率が低くても好感率の高いキャラはたくさんあります。逆も同じくらいあります。「7割の運用課題」のうち多くは、好感率の側で詰まっています。

参考:認知率86%なのに好感率8% - 日本リサーチセンター公式note / 第11回 NRC全国キャラクター調査 - 日本リサーチセンター

装飾と資産を分けるのは「最初の意思決定」

業界記事の多くは「キャラは作って終わりではない」「運用が大事」と一般論で警告します。しかし、どの意思決定が分岐になるのかを語っている記事はほとんどありません。

分岐は、デザインに入る前の上流で起きています。

たとえばエンジニア採用に効くキャラを作りたい企業が、「親しみやすいキャラがほしい」とだけ伝えてデザイン会社に発注したとします。出てくるのは、たぶん「親しみやすいキャラ」です。そこから採用候補者がイベントで撮影してSNSに投稿し、その投稿を見た別の候補者が応募してくる─そこまで到達するかは運次第になります。

一方で、「採用候補者がイベントで撮影してSNSに上げ、その投稿を見た別の候補者が応募してくる構造を10年で作る」と最初に決めて発注した企業は、デザイン段階から人格・トーン・展開の判断軸を持っています。

発注書の文面が同じ「キャラを作ってください」でも、上流で何を決めたかで成果物の運命が変わるということです。

ファンに愛される人気(マスコット)キャラクターに共通するポイントとは?

前述したオリジナルキャラクターを含め、人気を得ているキャラクターはまだまだ多くあります。もちろん、目的の違いやキャラクター自体の違いはありますが、共通している点もあります。

共通点は多くの人に嫌われないデザイン

それは、"個性が強すぎず"多くの人が"悪い印象を持ちづらい"デザインです。そのために、シンプルな親しみの持てるデザインになっていることが多くみられる特徴です。

例えば、ゆるキャラの「くまモン」や「ちぃかわ」を例にすると分かりやすいのではないでしょうか。色合いを含めて、汎用性のあるシンプルなデザインなため、どのような商品ともコラボしやすい点も収益化を考慮すると重要だと言えるでしょう。

人気キャラクターを生み出すために取る戦略によっては、コラボしやすいデザインにするという視点も持っておくことが必要だということです。

人気キャラクターを生み出すには認知されることも不可欠

ここまでにキャラクターのデザイン面に触れましたが、人気になるためには"多くの目に触れること"が何よりも重要です。なぜなら、どれだけ素敵なキャラクターでも知られていなければ価値をファンになってもらう以前の問題だからです。

そして、多くの目にふれるためには、SNSなどを活用してキャラクターに人格を与えることも考えていくことが大切です。他にも、自社・他社の商品やサービスとの"コラボ商品"を展開して、商品とキャラクターを同時にPRしていくことも良いでしょう。

人気キャラクターとのコラボ戦略については「キャラクターを用いたコラボ戦略と活用事例から成功の秘訣を探る」をご覧ください。

企業キャラクターを作るメリット

自社キャラクターを作成する場合、知名度はゼロの状態から始まります。

そのため、長期的かつ戦略的に発信しなくては浸透していかず、難易度は高いです。

しかし、人気キャラクターに成長した場合は以下のような大きなメリットが得られます。

キャラクター活用の自由度

既存キャラクターと違い自社のオリジナルキャラクターとなるため、使用権や商品化権を有することができます。

自社の製品・サービスの認知をあげるためのキャラクターだったものが、人気キャラクターとなった場合、グッズ展開や他社製品の宣伝等の2次利用にも容易に活用することができ、幅広いビジネス展開が可能になります。

キャラクター自身が財産になる

キャラクターマーケティングは、本来、商品やサービスの認知・お問い合わせ・購買・申込みなどを高めるための施策です。

しかし、キャラクター設計をしっかり行うことで、キャラクターは独り立ちし、キャラクター自身がファンを獲得していくことが可能です。

そのフェーズに辿り着くと、キャラクター自身がコンテンツとして価値を持ちます。

こういったキャラクターのブランド化は、単にキャラクターグッズで売り上げることに留まらず、地方自治体や他の企業のキャラクターとのタイアップなどの機会を得ることができます。

企業が社会的存在として社会貢献活動や環境への取り組みを行う際、キャラクターが企業の顔として機能し、企業の信頼構築や競争力の向上につながります。

キャラクター自身が会社の財産となるでしょう。

関連記事:キャラクターを活用するメリットとは?デメリットやキャラクターとのコラボ事例を解説

キャラクターが人気になることで商品化するケースもある

企業キャラクターの活用場面は、主要事業の販促施策だけにとどまりません。キャラクターを活用する企業の中には、キャラクターそのものを活用したビジネスを主要事業とし、版権の管理やグッズの展開をしているところもあります。

こうした企業では、自社が運営するアミューズメント施設でのグッズ販売のほか、他社に使用ライセンスを販売してさまざまなコラボ商品を展開しています。商品やサービスごとにキャラクターを作成することもあれば、企業のマスコットとして活用されることもあるのです。

キャラクターの商品を販売するために企業が採用するだけでなく、地域活性化を目的とした「ご当地ゆるキャラ」のような自治体のキャラクターもキャラクターマーケティングの一種です。

キャラクターマーケティングについてはキャラクターマーケティングのやり方4つをご覧ください。

企業キャラクターを作るデメリット

作成するのにコストがかかる

制作に対する時間や工数、コストがかかります。

また、すでにキャラクターをもっている場合でも、その時代やターゲット層の変化によってデザインを一新する必要もあるため、作って終わりではなく、キャラクターの運用も必要となってきます。

自社キャラクターを使用することを考える場合は、作成時間やコスト、作成後の効果や運用など作成した後の戦略まで緻密に考えていく必要があるでしょう。

キャラクター自身の認知拡大に時間がかかる

自社で一からキャラクターを作る場合、作成するだけでは認知されず、成果はすぐに現れないことが多いです。そのため、認知拡大に時間がかかります。

また認知されたとしても、認知を拡大させるためには絶えず発信や施策を続ける必要があるでしょう。

企業キャラクターの新しい作り方:逆算で資産化する3フェーズ

リバースキャラクリエイト™は、運用フェーズで成功している姿から逆算して制作プロセスを設計する3フェーズメソッドです。ENDPOINT DESIGN(資産化ゴール設計)、CONCEPT ARCHITECTURE(コンセプト設計)、DESIGN & GROWTH(実装・運用設計)の順に、各フェーズで意思決定を確定してから次に進みます。

なぜ「コンセプト→デザイン→展開」では運用で詰むのか

業界の通説的な制作プロセスは、こうなっています。

①コンセプト → ②アイデア出し → ③ラフ画 → ④デザイン決定 → ⑤展開(運用)。順方向に進むこのプロセスは、一見合理的に見えます。

ただ、運用設計が制作の最後に位置しているために、仕組み上のリスクが残ります。

最後に運用を考えると、「いまから運用に耐えるコンセプトかどうか」を後付けで検証することになります。耐えられないと分かっても、戻ってコンセプトを直すコストは大きすぎる。だから現場では「もうこれで進めよう」と妥協が起きます。

妥協したコンセプトを背負ったキャラは、ローンチ後に意図した役割を果たせません。これが「7割が運用課題を抱える」状態の正体です。

順番を入れ替えれば、この罠は避けられます。

リバースキャラクリエイト™──3フェーズ全体像

順方向ではなく、逆方向に意思決定を組み立てる。これがリバースキャラクリエイト™の肝です。

フェーズ名称主な意思決定
フェーズ1ENDPOINT DESIGN(資産化ゴール設計)10年後の経営資産像を確定。何の資産か/どんな引力源か/失敗したらどう終わるか
フェーズ2CONCEPT ARCHITECTURE(コンセプト設計)競合キャラとの空白地帯/根源感情のコア/世界観・人格・トーンの一貫性/商品との整合性
フェーズ3DESIGN & GROWTH(実装・運用設計)デザイン制作の運用拡張性/内製外注の判断/運用体制とKPI/ローンチ後のPDCA

通常プロセスではフェーズ3の中身が「⑤展開」と一言で済まされていました。リバースキャラクリエイト™ではフェーズ1の段階から「運用フェーズで何が起きていれば成功か」を確定させます。

フェーズ1の意思決定がフェーズ2のコンセプトを規定し、フェーズ2のコンセプトがフェーズ3の運用設計を規定する。

この連鎖が崩れないように、前の工程からあとの工程へ意思決定の質をつないでいく仕組みです。

なぜ「逆算」が12年後の景色を変えるのか

10年後の運用フェーズで成功している姿を最初に定義すると、その手前の工程すべてで判断基準が一気に明確になります。

たとえば「10年後にエンジニア採用ブランディングの中核資産になっている」と決めれば、フェーズ2のコンセプト設計は「エンジニアが愛着を持てる人格」へと自動的に絞られます。逆算なしに「とりあえず親しみやすく」と進めれば、エンジニアにも経営層にも顧客にも刺さらない、誰にとっても無難なキャラができ上がります。

具体例で見ます。

Salesforceの公式キャラクター「Astro」は、2014年のDeveloper Week向けTシャツデザインから生まれました。設計の最初の段階で「多様性を尊重する」というSalesforceの企業価値観を体現することが決まっており、性別はノンバイナリー(特定の性に属さない設定)として公式に明記されています。

項目内容
誕生2014年 Developer Week向けTシャツデザイン
出口の定義開発者コミュニティの旗印、企業価値観(多様性の尊重)の体現
ジェンダー設定ノンバイナリー(They/Them)── 平等の価値観をイラストで表現するため
12年後の展開Codey、Cloudy、Brandy、Ruth、Zig、Koa、Flo、Appy、Max、SaaSyほか12キャラのファミリーへ拡張
各キャラの役割開発者・管理者・マーケター・アーキテクト・コミュニティリーダーなど固有の役職を持つ

出口が定義されていたから、12年でこのファミリーまで広がりました。

逆算の有無で、12年後の景色がここまで変わります。

参考:Who Are the Salesforce Characters? - Salesforce公式ブログ / Happy birthday dear Astro - Domenique Sillett Buxton (Medium)

【フェーズ1】公式キャラクターを「経営資産」化するゴール設計

ENDPOINT DESIGNは、3フェーズの起点です。「何の資産になるか」「10年後にどう機能していてほしいか」「失敗したらどう終わるか」の3つを確定させます。資産化ゴールが曖昧なまま下流に進むと、フェーズ2でコンセプトが浅くなり、フェーズ3で運用が止まります。

何の「経営資産」になるかを1つに絞る

経営資産の類型は、大きく4つに分けられます。

①認知拡大資産(広告塔、SNS拡散、メディア露出)
②ブランディング資産(企業価値観の体現、世界観の擬人化)
③販促資産(売上に直結するキャンペーン、店頭起用、商品パッケージ)
④採用資産(採用候補者へのブランド体験、社員ロイヤリティ)

最初に「主軸はどれか」を1つ決めることが重要です。

実際には複数を兼ねるキャラのほうが多いのですが、SHIP調査では運用目的の上位がこう分散していました。

  • 親しみやすさ醸成:55.8%
  • 認知度向上:40.8%
  • 販促強化:33.3%

複数を狙う企業ほど運用課題を抱えやすい傾向があります。「全部欲しい」で進むと、フェーズ2の意思決定で迷走します。

主軸が決まったら、その資産が10年後に「どんな数字」で測定されているかを言語化します。認知拡大資産なら認知率や指名検索数、ブランディング資産なら好感率やNPS、販促資産なら関連商品の売上、採用資産ならリファラル経由の応募数。この数字が、フェーズ3のKPI設計の起点になります。

10年後に「動き続けている」ための3つの引力源

「10年後にどうなっていたら成功か」を最初に書き出します。

書き方には3つの観点があります。

引力源問い
市場の力読者・顧客・採用候補者が、なぜこのキャラを必要とするか。何の課題を解くために存在するか
独自性の力同じ業界の既存キャラに対して、どこで一番手か。ジャンル・価値観・トーン・メッセージのどれかで、競合と重ならない位置を取れているか
運用持続性の力担当者が異動しても、予算が削られても、キャラを動かし続けられる構造があるか

3つ目(運用持続性)の具体例が、先ほど紹介したSalesforce Astroです。

Dreamforce 2021ではRivers Agencyとの協業で「Configure a Character」というカスタマイズプラットフォームを立ち上げ、来場者が72パターンから自分仕様のAstroを設計できる体験まで実装しました。

担当者の入れ替わりがあっても、コミュニティが自走でAstroを動かし続ける構造になっています。10年後の引力源を決めていたから、ここまで運用が広がりました。

失敗シナリオを先に書き出す

成功シナリオだけを書いて満足する企業が大半ですが、リバースキャラクリエイト™では失敗シナリオも書き出します。

「このキャラの設計、何が起きたら失敗が確定するか」を事前に決める作業です。

たとえば「3年後にSNSフォロワーが1万人未満なら失敗」「5年後に経営層が運用予算を削るなら失敗」「2年後に社内アンケートで認知率が30%を切ったら失敗」。

具体的な失敗条件を書き出すと、その失敗を回避する仕組みが制作プロセスに自然と入ってきます。

想定外の失敗を防ぐ一番の方法は、想定内に入れることです。

失敗シナリオを書き出さない企業ほど、運用フェーズで「なぜこうなったのか分からない」状態に陥ります。

BtoCとBtoBで「資産」の意味は変わる

BtoCの場合、経営資産の中身はわかりやすく「消費者愛着→商品愛着→売上」の流れです。食品、小売、コスメなど、消費者の感情と商品が直接つながる業界では、キャラがブランドへの愛着の入口になります。

赤城乳業のガリガリ君や不二家のペコちゃんは、数十年単位でこの流れを回し続けてきた事例です。詳しくは「赤城乳業「ガリガリ君」が嫌われキャラから逆転できた理由とは?リニューアルのヒントを調査」「不二家「ペコちゃん」が75周年も続く理由とは?資産になるキャラクター作りのヒントを調査」をご参照ください。

BtoBの場合は中身が違います。

サービスの中身が目に見えにくいぶん、検討フェーズの心理的なハードルを下げる役割をキャラが担います。「クラウドCRM」「クラウド会計」「業務改善ツール」のような目に見えない概念を、ユーザーが愛着を持てるキャラクターの姿で見えるようにする役割です。

BtoB SaaS 3社の事例で見ると、こうなります。

サービス公式キャラ役割
SalesforceAstro開発者コミュニティの旗印。「クラウドCRM」を開発者が愛着を持てるキャラの姿に翻訳
freeeSweee(2024年4月誕生)会計freeeの「経営をスピーディーに導く」「わかりにくいことを要約してわかりやすくする」役割
kintoneキントンロゴの雲モチーフを擬人化し、「楽しいおもちゃのように業務システムを作れる」ユーザー体験を可視化

BtoBでもBtoCでも、「経営資産として何を解くか」が確定していれば、フェーズ2のコンセプト設計に明確な制約が入ります。

IP事業として育てる長期戦略は「IPビジネス・自社IP」、キャラクターマーケティング総論は「キャラクターマーケティングとは」で扱っています。

参考:Salesforce Character Configurator - Rivers Agency / freee公式キャラクター『Sweee(スイー)』誕生 - freee株式会社

【フェーズ2】公式キャラクターのコンセプト設定で「効果」が決まる

CONCEPT ARCHITECTUREは、フェーズ1で定義したゴールを「キャラクターのコンセプト」に翻訳する工程です。コンセプトの設定が浅いとSNS運用しても響かず、グッズ化しても売れず、社内で活用されません。逆にコンセプトが深いと、複数の運用施策が一貫した方向を向き、効果が掛け算で積み上がります。

競合との「空白地帯」を3つの軸で見つける

既存の企業キャラ・自治体キャラ・ご当地キャラを並べて、空白地帯を探します。

空白地帯を見つける軸は3つあります。

ひとつめが、見た目のモチーフの空白。動物・食物・抽象・人型のうち、業界内で少ないものはどれか。動物モチーフがあふれている業界では、抽象モチーフが空白になっていることがよくあります。kintoneの「キントン」がロゴの雲モチーフから生まれたのは、業務システム業界で「動物の擬人化」があふれていた中での選択でした。

ふたつめが、訴える感情の空白。親しみ・権威・挑戦・安心のうち、競合キャラがどの感情を訴えているか。

みっつめが、価値観の空白。多様性の尊重・伝統・革新・職人など、業界内で語られていない価値観はどれか。

カーネル・サンダースが認知率86%でも好感率8%にとどまるのは、「定番モチーフ」だけでは現代の消費者に好感を作れないことを示しています。空白地帯を見つけずに「他社にもあるから自社も」で作ると、認知の上では存在しても、好感の上では誰の目にも止まらない存在になります。

感情を「1つ」に絞る──Sweeeの設計例

キャラがファンに与える根源的な感情を1つに絞ります。複数の感情を狙うと、結局どれも刺さらない設計になります。

freeeの「Sweee(スイー)」は2024年4月に誕生しました。

コンセプトは「スモールビジネスに関わる一人ひとりに、向き合い支えるパートナー」。freeeのコーポレートロゴやプロダクトロゴで使ってきたアマツバメをイメージした青いツバメのキャラクターで、名前はSwift(アマツバメ)+ Swallow(ツバメ)+ freeeアイデンティティ "e"の組み合わせから来ています。

freeeブランドチームの黒田愛美氏は公式noteで、Sweeeは性別や個性を固定しない「Sweee族」として複数存在する設計を取ったと明かしています。

「スモールビジネスは多様性で溢れている。だから、freeeも多様でありたい」「Sweeeは男である!と決めつけることはfreeeらしくない」。

根源感情を「解放」「自然体」に絞り込んだ結果が、この複数キャラ設計です。

ロゴ(CIガイドラインで制約される)とキャラクター(情緒的な要素を届けられる)の役割分担も明示されています。

freeeはロゴリニューアルを2021年に実施し、ツバメのシンボルが「解放」を表すマークとして継続採用されました。ロゴで「解放」を表すマークを担い、キャラクターで「複数の個性を体現する仲間」を担う。

この役割分担が、コアを薄めずに運用を広げていける設計を生んでいます。

世界観・人格・トーンの3層を一貫させる

コンセプトは「世界観 → 人格 → トーン」の3層で整合性を取ります。

世界観はキャラが住む宇宙の設定、人格は個別キャラの性格と設定、トーンは発話や振る舞いのスタイルです。

人格設計で詰めるべき項目は、好きなもの、口癖、年齢設定、性格特性、苦手なもの、行動パターン、関係性。Sweeeの場合は「困っている人を応援したくなる」「好奇心強すぎてすぐ飛んでいく」「物を置き忘れる」といった性格が公式に設定されています。

これだけ具体だと、運用担当者が「Sweeeなら今日この投稿に何と言うか」を判断できます。

トーン設計では、ですます調か・だである調か、絵文字の使い方、シリアスとユーモアの比率、ハッシュタグの選び方まで決めます。運用担当者が複数いても再現できるレベルの「人格マニュアル」化が必要です。

担当者の主観に頼る部分が大きいキャラほど、運用フェーズで人格がブレて好感率が落ちます。

商品の中核ベネフィットと噛み合うか

商品が一番売りにしているベネフィットとキャラのコンセプトが噛み合っていないと、キャラはノイズになります。

噛み合う例が、freeeとkintoneです。

freee:ブランドコア「解放」をロゴとキャラで分担

freeeは「経理から解放したい」というブランドコアから「ツバメ=解放のマーク」を採用し、その延長線上にSweeeが生まれました。

CIガイドラインで制約のあるロゴと、情緒的な要素を届けられるキャラクターの役割分担を明確にした上で、ブランドチームが社内設計しています。

kintone:商品ロゴそのものをキャラ化

kintoneは「業務改善を楽しいおもちゃのように」というユーザー体験を、ロゴの雲モチーフから「キントン」という公式キャラクターへ展開しました。

商品ロゴそのものをキャラクター化することで、商品イメージとキャラの世界観が分離しないように設計されています。

噛み合わない例

高級ブランドにポップで子供っぽいキャラを作る、法務サービスに過度に可愛いキャラを採用する、といったケース。

ブランドの認知ターゲットとキャラの愛着ターゲットがずれると、ブランドの中核イメージにノイズが入ります。

「コンセプト 設定」が「効果」を決める構造

SHIP調査で示された運用課題上位3つは、表面的にはバラバラに見えます。

  • 認知度・エンゲージメント向上:26.2%
  • ブランディング:23.2%
  • 効果や費用対効果の可視化:20.9%

ただ、根本原因はすべて「コンセプトの浅さ」に行き着きます。

コンセプトが浅いと、こうなります。

SNS運用は一貫性のない投稿を繰り返し、グッズ化しても誰のためのグッズか不明確になり、社内活用は担当者の解釈によってブレる。Sweeeで言えば「困っている人を応援したくなる」という人格設定がなければ、毎週の投稿で「今日は何を言わせるか」が担当者の気分で変わってしまう。

コンセプトが深いと、SNS・グッズ・社内活用・採用イベント・広告まで、すべての施策がコンセプトで束ねられて効果が掛け算で積み上がります。

施策の表面が違っても、コンセプトという根が一本通っているから、どの枝葉も同じ方向を指す。これが「コンセプト 設定」が「効果」を決める構造です。

詳しいリブランディング戦略は「キャラクター活用のリブランディング戦略・失敗例」で扱っています。

参考:freeeらしさを届けるために、キャラクターが爆誕した話 - freee公式note / ビジョンおよびブランドロゴ リニューアルのお知らせ - freee株式会社 / サイボウズ商店(kintone公式ショップ)

【フェーズ3】公式キャラクターのデザインと運用設計

DESIGN & GROWTHは、フェーズ1・2で確定した意思決定をデザインと運用に変換する工程です。デザインは「運用の拡張性込み」で発注すること、内製・外注・ハイブリッドを判断軸で決めること、運用体制とKPIをローンチ前に固めること。この3つが、ローンチ後にキャラを動かし続けるための条件になります。

「運用の拡張性込み」でデザイン発注する

デザイン制作の発注時、運用フェーズで必要になるバリエーションを最初に明示します。

表情差分(喜怒哀楽4種が最低、8種あると幅が広がる)、ポーズバリエーション(座る・立つ・走る・指さしなど5種以上)、3D化の可否、アニメーション化の可否、着ぐるみ化の可否。

最初の発注で5パターン以上のバリエーションを作っておくと、運用フェーズの負荷が大きく下がります。

SNSで毎週投稿するときに、新しい表情やポーズを毎回イラストレーターに発注するコストを払い続けるのは現実的ではありません。

先ほどフェーズ1で紹介したSalesforce Astroの「Configure a Character」は、まさにこの「運用の拡張性込み」でデザインされた例です。来場者が72パターンから自分仕様のAstroをデザインできる──ここまでの自由度を実装するには、初期デザインの段階でカスタマイズできる余地をあらかじめ用意しておく必要があります。

「あとから表情を増やしたい」「あとからグッズ展開したい」と思ったときに、初期デザインがその拡張に耐えられるか。発注書に1行入れるかどうかで、3年後の運用コストが大きく変わります。

内製・外注・ハイブリッドの判断軸

制作の主体をどこに置くかは、コスト・品質・運用ノウハウのトレードオフです。

内製は最もコストが低く、ブランド整合性が最強で、ノウハウが社内に蓄積します。ただしデザインスキルを持つ社員が必要です。

外注(制作会社)はプロ品質が担保され、著作権譲渡を契約に組み込めますが、運用ノウハウは社内に残りません。

費用感の目安として、PRONIアイミツの取引データ(2020年1月〜2025年3月、60万件超の受発注実績)では企業PR動画で平均76万円・中央値46万円という水準が示されています。キャラクター単体の制作はこれより低めの傾向で、フリーランス・クラウドソーシングを使う場合はさらに低くできますが、品質や著作権譲渡条件のばらつきが大きくなります。

外注(個人クリエイター/クラウドソーシング)は最も低コストで発注できますが、品質のばらつきと進行管理リスクがあります。著作権譲渡が曖昧なまま進行するケースもあるため、契約書で明示する必要があります。

NOKIDが推奨するのは、ハイブリッド方式です。

デザイン制作は外注で品質を担保しつつ、運用は内製で動かす。制作会社が運用ノウハウを持っていれば、運用設計のコンサルだけ外部支援を受ける形も機能します。

著作権・ライセンス契約の詳細は「著作権の譲渡とライセンス契約」、個人クリエイター視点のキャラデザ論は「初心者向けキャラクターデザインの要素」で扱っています。

「誰が・何で・KPI」を決めて運用設計

運用フェーズで「誰が・何で・どう測るか」を、ローンチ前に固めます。

誰が動かすか。社内のアサインを「兼務か専任か」「複数名のチームか単独か」で決めます。専任は理想ですが、現実的には兼務が多いはずです。兼務の場合、運用が止まらない仕組み(人格マニュアル化、自動化、外部支援)を最初から用意します。

何で動かすか。運用ガイドラインを文書化します。人格マニュアル、使用シーン、NG事項、絵文字ルール、写真撮影ガイド、グッズ展開時のレギュレーション。担当者が異動しても次の担当者が同じトーンで運用できる状態を目指します。

予算の目安は、初期制作費の50〜100%/年です。

たとえば初期に40万円かけたなら、運用に年間20〜40万円。社外運用支援(PR代行・SNS運用代行)を入れる場合は、PRONIアイミツのPR代行費用相場(2020年1月〜2025年10月のデータ)によればリテナーが月20〜100万円、マイクロインフルエンサー1投稿2〜40万円。

KPI設計は、フェーズ1で定義した経営資産の主軸に対応させます。認知拡大資産なら認知率・指名検索数、ブランディング資産なら好感率・NPS、販促資産なら関連商品の売上、採用資産ならリファラル応募数。

注意すべきは「親しみやすさ」「エンゲージメント」のような曖昧な指標で止めないこと。

ここを曖昧にしたまま運用に入ったキャラは、半年経たずに予算交渉のテーブルから外されます。

なお、SNS運用テクニックの詳細は「キャラクターのSNS運用」を参照ください。

最初の3ヶ月で「継続・再起動・撤退」を判断

ローンチ施策はSNS発進、イベント、CMの3つが定番です。予算規模に応じて選びます。

最初の3ヶ月で見るべきKPIは、認知率の伸び、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の発生有無、社内活用度の3つ。

ここで反応が出ないキャラは、半年経っても動きません。

3ヶ月時点での判断ポイントは、「継続して育てる」「リブランディングで再起動」「撤退して別アプローチ」の3択です。

撤退判断を最初から織り込んでおくと、ずるずると失速したまま運用が続く事態を防げます。

フェーズ1で書き出した失敗条件を、3ヶ月時点で照合しましょう。

IPコラボ展開を視野に入れる場合は「IPコラボ商品・キャンペーン事例」「キャラクターを使ったコラボ戦略」「IPコラボ代理店への依頼方法」「キャラクターライセンスとは」、アニメーションMVへの展開は「キャラクターアニメーションをMVに活用するメリット」もあわせて参照ください。

参考:企業PR動画の費用相場 - PRONIアイミツ / PR代行会社の費用相場 - PRONIアイミツ

企業キャラクター制作の「NGフラグ」3つと回避策

リバースキャラクリエイト™の3フェーズには、それぞれ典型的な「NGフラグ」があります。フェーズに沿って原因を直すことが、最終的に最短ルートになります。

NGフラグ①:資産化ゴールを決めていない(フェーズ1)

「とにかくキャラを作る」が先行して、何の経営資産になるかを定義していないパターン。

経営層から「で、これいくら稼ぐの?」「3年後に何が起きていれば成功?」と聞かれて答えられない状態です。

このフラグが立つと、運用フェーズで判断軸が消えます。SNSで何を投稿するか、グッズ化すべきか、CMに起用すべきか、すべての判断が担当者の主観になり、社内合意も取れなくなります。

回避策は、フェーズ1の3つの問い(何の資産か/10年後の引力源/失敗シナリオ)を、最初に必ず埋めること。

1日では埋まりません。経営層との合意形成に1〜2週間かけてもよい工程です。

NGフラグ②:コンセプトの浅さ・整合性のなさ(フェーズ2)

「かわいいから」「面白いから」でデザインを先行させ、コンセプトを後付けしようとするパターン。

デザインの良し悪しはコンセプトに左右されるため、後付けのコンセプトはデザインに合わせて歪みます。

商品・サービスの世界観とキャラの世界観がずれるのも、このフラグです。運用担当が変わるとキャラの「人格」がブレるのも、人格マニュアルが整備されていない場合に起きます。

回避策は、フェーズ2の人格マニュアル化と整合性チェックをローンチ前に必ず通すこと。

SNS運用担当が3人体制なら、3人とも同じ人格でキャラを動かせる状態にしてから公開します。

NGフラグ③:運用設計なし・予算切れ(フェーズ3)

初期制作費は出たが運用予算は確保していない、KPI未設定で社内承認が継続できない、運用担当が異動・退職して動きが止まる。

このフラグはフェーズ3で最も頻繁に起きます。

SHIP調査で運用課題に挙げられた「効果や費用対効果の可視化」20.9%は、まさにこのフラグの結果です。可視化できなかったから予算を取れず、予算が取れなかったから運用が止まり、運用が止まったから可視化できなくなる。

負のループに入ります。

回避策は、フェーズ3の運用予算・運用ガイドライン・KPIをローンチ前に確保すること。「ローンチしてから考える」では遅すぎます。

運用を続けて長く愛されている企業キャラクターの事例は、長く続く企業キャラクターの事例で紹介しています。

根本原因に遡る

SNSフォロワーが伸びない、という症状に対して、投稿テクニックを変えてもうまくいきません。

本当の原因はコンセプトの浅さ(フェーズ2)、または資産化ゴール不在(フェーズ1)です。

症状だけを叩き続けると、人手と予算が消えていきます。投稿頻度を上げる、デザインを刷新する、インフルエンサー起用を増やす。これらは症状への対処であって、根本原因の解決ではありません。

リバースキャラクリエイト™では、フェーズに遡って原因を直すことを推奨します。一見遠回りに見えますが、根本原因をフェーズに遡って直すほうが、最終的に最短ルートになります。

失敗事例の具体的な深掘りは「キャラクター活用のリブランディング戦略・失敗例」、企業キャラクター活用のメリット・デメリット総論は「キャラクター活用のメリット・デメリット」で扱っています。

企業キャラクターを作る際の参考になる事例

ここからはオリジナルキャラクターの事例をご紹介します。

オランジーナ(株式会社サントリー)

SUNTORY のオランジーナでは、イラストコミュニケーションサイトpixivと連動し、商品を擬人化したイラストを消費者に募るキャンペーンを実施し、オリジナルキャラクターを制作しました。

応募総数は5000件以上にのぼり、受賞作品はオリジナルパッケージとしてコミックマーケットやフランスで開催されたJAPANEXPOで展示されました。

商品に付随したオリジナルキャラクターを自社で制作するのではなく、商品の消費者(ファン)と共に制作するというプロセスを経ることで、キャラクターマーケティングを活用したファンビジネスに取り組んでいる例といえるでしょう。

このような消費者参加型のコンテンツをUGCといい、ユーザーに楽しんでもらいながらキャンペーンに応募してもらうことが可能です。

地方自治体などで人気を集めたゆるキャラを作るコツや他の事例は「ゆるキャラの成功事例と作り方を解説!キャラクターでPR効果を生むには」をご覧ください。

装飾で死なせない、資産として育てる ── NOKIDの一気通貫支援

リバースキャラクリエイト™は、フェーズ1の資産化ゴール定義からフェーズ3の運用設計まで、一気通貫で支援することで初めて機能します。制作と運用を分断させない設計が、ローンチ後にキャラが動き続けるかどうかの最後の一押しです。

NOKIDは1,700名超のクリエイターネットワークと自社スタジオで、企業マスコットキャラクターの制作と運用を分断させずに伴走します。ロゴデザインからキャラクター展開、運用ガイドライン整備、SNS運用、IPプロモーション、ライセンス管理まで、ワンストップで対応可能です。

「すでにキャラはあるが、社内で誰も使っていない」「これから作るので、最初から資産として育てたい」「経営層への提案資料が必要」といった場合はお気軽にご相談ください。

企業キャラクターを作る際によくある質問(FAQ)

Q1:企業公式キャラクターの制作費用はどれくらいかかりますか?

費用は発注先と運用範囲で大きく変わります。一次情報として参照できるのはPRONIアイミツの取引データ(2020年1月〜2025年3月、60万件超の受発注実績)で、企業PR動画は平均76万円・中央値46万円という水準です。キャラクター単体の制作はこれより低めの傾向で、フリーランスやクラウドソーシングを使えばさらに下げられます。ただし運用設計・SNS運用・PR施策まで含めると年間100万円超は珍しくありません。発注前に複数社の見積りを比較することを推奨します。

Q2:制作期間はどれくらいですか?

制作のみで1〜3ヶ月、運用設計込みなら3〜6ヶ月が目安です。リバースキャラクリエイト™のフェーズ1(資産化ゴール定義)に1ヶ月、フェーズ2(コンセプト設計)に1ヶ月、フェーズ3(実装・運用設計)に1〜4ヶ月かかります。

Q3:内製と外注、どちらがよいですか?

ハイブリッド方式(制作は外注、運用は内製)が現実的におすすめです。内製はコスト最小・ブランド整合性最強ですが、デザインスキルを持つ社員が必要です。外注はプロ品質を担保できますが、運用ノウハウが社内に残りません。両方の長所を取るのがハイブリッドです。

Q4:BtoB企業でもキャラクター制作は効果がありますか?

効果があります。Salesforce Astro、freee Sweee、kintone キントンなどのBtoB SaaS事例が増加中です。サービスの中身を見える化する手段、開発者・管理者コミュニティの旗印、採用ブランディングの中核として機能しています。

Q5:生成AIで作ってはダメですか?

アイデア検討の補助には有効です。ただし、商用展開には著作権リスクと一貫性の担保問題があります。フェーズ2のコンセプト設計を経た上で、部分活用にとどめる運用が安全です。著作権の論点は「著作権の譲渡とライセンス契約」をご参照ください。

Q6:すでにキャラがあるが運用で動かなくなっている場合は?

リバースキャラクリエイト™をフェーズ1から再実施することを推奨します。資産化ゴールを再定義し、フェーズ2のコンセプト設計から見直す。リブランディング戦略の詳細は「キャラクター活用のリブランディング戦略・失敗例」で扱っています。

Q7:失敗したらどうなりますか?

予算消化で終わり、SNSで動きが止まり、運用担当者の異動と同時に存在を忘れられます。SHIP調査では保有企業の68.3%がこの状態に近い課題を抱えています。リバースキャラクリエイト™は、これを回避するための逆算プロセスです。

まとめ:装飾か、資産か。最初の意思決定で決まる

企業マスコットキャラクターには2種類しかありません。予算消化の「装飾」で終わるか、長期的に売上・採用・ブランドを生む「資産」になるか。SHIP調査が示した7割の運用課題は、装飾で終わったキャラの実態です。

この分岐を決めるのは、デザインに入る前の「最初の意思決定」です。NOKIDが提唱するリバースキャラクリエイト™は、出口(資産化ゴール)から逆算して制作プロセスを設計する3フェーズメソッドです。

  • フェーズ1:ENDPOINT DESIGN(資産化ゴール設計)── 10年後の経営資産像から逆算
  • フェーズ2:CONCEPT ARCHITECTURE(コンセプト設計)── 競合空白地帯と根源感情で資産化を仕込む
  • フェーズ3:DESIGN & GROWTH(実装・運用設計)── デザイン制作の運用拡張性から運用フェーズのKPIまで

あなたの会社のキャラは、装飾でしょうか、資産でしょうか。最初の意思決定からNOKIDと一緒に始めるなら、装飾で終わるキャラを資産として育てる第一歩を、いま踏み出せます。

いかに人気を得るオリジナルキャラクターを作るかに重きを置きがちですが、デザイン前の戦略立案と、できあがったキャラクターの活用方法が重要と言えるでしょう。

キャラクターを上手くPRして人気にする方法は、資料ダウンロードページで公開しているので手に入れてみてください。


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株式会社NOKID(ノーキッド)はショートアニメ/アニメーションCMの企画・制作・SNSアカウント運用・プロモーションを得意とする東京の企画・制作会社です。キャラクターIPの開発・企画立案・制作からプロモーション企画立案・実施まで話題性を意識したサービス提供が可能です。



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NOKID編集部

キャラクターIPの専門メディア NOKID Lab の編集部です。アニメーションとキャラクター制作を手がける株式会社NOKIDの知見をもとに、IPの起用事例やコラボ・ライセンスの実務、業界の動きを解説しています。

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