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テレビCMを配信するメリットとは?Web広告との連携や効果測定の仕組みを解説

テレビCMは多くの視聴者に広告を訴求することができる手法で、テレビCMに出た商品は信頼できるブランドであるという印象を与えるほど、消費者の生活に結びついているといえます。

インターネットやWebサービスが充実している現代では、テレビCMとWeb広告やSNSを連携させることで、さらなる広告効果を発揮することが期待されます。

この記事ではテレビCMのメリット・デメリットや出稿方法などの基礎的な部分から、効果測定の方法やWebとの連携方法、広告効果を更に高めるためのテクニックを紹介していきます。

企業やサービスのブランディング手法を模索している方やテレビCMの出稿をご検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

テレビCMだけでなくインターネット広告(Web広告)についても「広告のDSPとは?SSPとの違いや「効果を上げる」媒体の選び方や運用方法まで解説」の記事を見て理解しておきましょう。


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テレビCMについておさらい


テレビCMはテレビで番組の前後や途中で放送される広告のことです。番組内で放送できる広告枠を購入することで広告配信を行うことができます。15秒と30秒の配信枠があり、放送局や地域別で配信することも可能です。

マス4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)の中で最も幅広い層から利用されているメディアで、文字や画像だけでは伝わりにくい商品やサービスも映像であれば視聴者に直感的に理解してもらうことが可能です。

「テレビCMは数億単位の莫大なお金が必要」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実は手頃な価格で出稿できる広告枠も多く、大企業だけでなく、中小企業、スタートアップ企業でもテレビCMを活用することができます。

例えば、地方テレビ局の地域番組であれば1枠5万円〜10万円程度で購入できる場合もありますし、自社のリソースのみでCM作成を完結させることができれば、制作費を抑えることもできます。

もちろん、全国区のゴールデン番組の広告枠で芸能人を起用してCMを撮影するとなると、予算は一気に跳ね上がります。

地上波だけでなくCS・BS番組にも配信することができるので、ターゲットに応じてどの広告枠を購入するのかを精査していきましょう。

テレビCMのメリット

ここからはテレビCMが持つ価値をお伝えしていきます。テレビCMのメリットは以下が挙げられます。

  • 多くの人に認知させることができる
  • 記憶に残りやすい
  • 消費者からの信頼が高くなる

順に見ていきましょう。

多くの人に認知させることができる

インターネットやWebサービスが充実している現代においても、テレビはまだまだ根強い人気を保っています。年代、性別問わず、幅広い層の消費者がテレビを視聴しており、そこにダイレクトに訴求できるのがテレビCMのメリットです。

どの広告枠を購入するのかにもよりますが、番組を視聴している層ごとにある程度ターゲティングを絞って配信することも可能です。

記憶に残りやすい

テレビCMは消費者の印象に残りやすいと言われています。

2019年に実施された「消費者1,269人に聞いた 購買意欲・印象・信頼に影響する広告媒体アンケート調査」では「印象に残りやすい広告」の第一位にテレビCMが選ばれています。

全年代の86%がテレビCMを挙げており、いかにテレビCMが印象に残りやすいかがわかります。同アンケート調査において、「購買意欲を促進する媒体」についても、全年代でテレビCMが第一位に選ばれています。

参考:消費者1,269人に聞いた 購買意欲・印象・信頼に影響する広告媒体アンケート調査

消費者からの信頼度が高くなる

テレビCMとWeb広告の信頼度に関するアンケートでは、テレビCMを信頼できると回答した人は56%、デジタル広告の13%と比較するとテレビCMの方が圧倒的に信頼を得ていることが分かります。

テレビCMは考査が厳しく、表現の正確性や倫理性、正しいサービス・事業を行っている企業であることなどが求められることから、消費者からの信頼度が高いといわれています。

参考:テレビCMはきちんと見てる?

テレビCMのデメリット

ここからはテレビCMを配信することのデメリットをお伝えしていきます。具体的には以下のことが挙げられます。

  • 広告コストが高い
  • 考査が厳しい
  • クリエイティブのルールが多い
  • ターゲティングの精度が低い
  • 効果測定が難しい

では、順に見ていきましょう。

広告コストが高い

テレビCMの出稿費用はピンキリとはいえ、デジタルのバナー広告や動画広告よりは単価が高いことが多いです。

また、Web広告であれば日毎の予算や上限単価を設定してミニマムでテスト運用することもできますが、テレビCMの場合は放送枠を購入することになるのである程度リスクが伴います。

考査が厳しい

前述の通りテレビCMが「消費者からの信頼度が高い」のは、各局のテレビCMの考査が厳しく、信頼できる事業・サービスを行っている企業でないと出稿することができないからです。

ゴールデンや人気番組のCM枠になればなるほど考査は厳しくなりますが、逆に地方局の地方番組であれば考査は厳しくなく、スタートアップ企業や小規模の企業でも出稿できるチャンスはあります。

クリエイティブのルールが多い

テレビCMへの出稿はWeb広告媒体よりも入稿規則が厳しく、各テレビ局によっても規則に違いがあるため、各局の担当者や代理店に確認の上、制作を進めるようにしましょう。普段からテレビCMを作り慣れていないクリエイターや映像制作会社では、テレビ局からの修正依頼に戸惑ってしまうかもしれません。

また、テレビCMではWeb広告のようにクラウド上にアップロードして納品するというわけにはいきません。

XDCAMディスクという記録媒体にデータを保存し納品します。XDCAMディスクへの書き込みは専用の機材が必要なため、専門の業者に依頼することをおすすめします。

広告用動画の制作ディレクションのコツや、テレビCM作成の注意点は「動画広告を上手く作りたい!制作ディレクション方法と発注のコツを解説」の記事にまとめているので、参考にしてみてください。

ターゲティングの精度が低い

番組ごとにどんな人が視聴しているのか、統計や予測はある程度データになっていますが、Web広告のように細かくターゲティングをすることはできません。

効果測定が難しい

GRP(世帯視聴率)やGAP(延べ注視率)などで視聴効果を計測することが一般的ですが、視聴した人の何%が認知し、購買行動に移ったのかなど、効果測定が難しいこともデメリットとして挙げられます。

従来のテレビCMの効果測定について

GRP

GRP(Gross Rating Point)=「世帯視聴率」は、特定の期間に流れたテレビCMの世帯視聴率の合計を意味します。

視聴率5%のテレビ番組にテレビCMを2本流した場合 GRPは10ということになります。それを7日間続けた場合は70GRPということになります。

しかし、GRPは実際に視聴しているかどうか?テレビCMを見たかどうか?ではなく、その時間にテレビを付けていた世帯を集計しているという点に注意が必要です。

GAP

GAP(Gross Attention Point)=「テレビ注視率」は、センサーカメラを使って、実際にテレビ画面を注視しているかを秒単位で測定します。視聴者が画面を1秒注視したら1GAPということになります。

GAPの計測方法は2015年に実証実験が開始されましたが、まだ正式な評価指標として利用されているわけではありません。

Webと連携したテレビCMの効果測定について

前述のデメリットとして効果測定の難しさが挙げられていますが、近年ではテレビCMの効果測定方法として、Web上の行動データを組み合わせて指標化していくことが重要視されるようになってきています。

テレビCM視聴後の検索数

テレビCM放送後にWeb検索で「サービス名」や「企業名」で検索された数が、CM放送前と比べて多くなっているのかどうかを調査します。

ただし、テレビCMが放送されている期間に別のキャンペーンや施策を行った場合、どの要素で検索されたのか判別が付かなくなってしまうので注意が必要です。

Webサイトへのアクセス数

Webサイトを用意している場合には、テレビCM放送前後のWebサイトへの流入数の増減を測定します。

基本的にはGoogleアナリティクスなどを用いて計測します。

同期間で複数キャンペーンを行った場合、Web施策の場合はUTMパラメーターを付与することで判別できますが、テレビCM視聴後に検索で流入したユーザーは「オーガニック」として計測されます。

「オーガニック」に寄与するような複数キャンペーンを同時に行ってしまうと、効果測定が難しくなってしまいます。

TVCMとWeb広告の連携について

テレビCM+リスティング広告

テレビCMを放送することによって、サービスや企業の名前がGoogleやYahooの検索エンジンで検索されるということが挙げられます。

その際に「検索してみたけどWebサイトが出てこない」という状況だと、ユーザーが離脱してしまい購入機会を失ってしまうことに繋がるかもしれません。

そこで、テレビCMの放送前後に合わせて、想定される検索キーワードでリスティング広告を配信することで、自社サイトやLPに検索ユーザーを流入させることができます。

コネクテッドTVデータでターゲティング

テレビをインターネットと接続しているコネクテッドTVを利用しているユーザーのブラウザにターゲットを絞って広告を配信することが可能です。

「TVBridge Ads」というDSPでは、国内大手テレビメーカー複数社の約700万台のインターネットに接続されたテレビからデータを取得しており、視聴したCMや番組を元にセグメントを構築できます。

テレビCMを配信する番組の視聴者をリターゲティングし広告を配信することもできます。

DSPとSSPの関係性や、DSPの種類や選び方について知らいたい方は「広告のDSPとは?SSPとの違いや「効果を上げる」媒体の選び方や運用方法まで解説」をご覧ください。

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テレビCMの出稿方法

テレビCMを出稿したい場合は、各テレビ局に直接お問い合わせするか、広告代理店をを経由してCMを出稿することになります。

例えば、テレビ東京ではテレビCMの出稿に関するサイトを設立しています。

しかし、全てのテレビ局と直接の取り引きをできるわけではないため、広告代理店に依頼するしかない場合もあります。

参考:テレビ東京 Smart Ad Sales

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テレビCMのまとめ

今回は、テレビCMのメリット・デメリットや出稿方法などの基礎的な部分から、効果測定の方法やWebとの連携方法、広告効果を更に高めるためのテクニックを紹介いたしました。

  • テレビCMは消費者からの信頼度が高いだけでなく、印象に残りやすく、多くの消費者に広告を発信することが可能
  • インターネットやWebサービスが充実している現代では、テレビCMとWeb広告やSNSを連携させることで、さらなる広告効果を発揮することが期待される
  • テレビCMは広告コストが比較的高く、Web広告のようにミニマム運用を行うことができない
  • 企業の考査やCM作成時のルールが多く、CM出稿までに時間を費やしてしまう

テレビCMもインターネット広告も動画を公開する場所であることに変わりはありません。つまり、場所の選定だけでなく「誰に何を見てもらうのか?」も非常に重要です。

しかし、どういった広告クリエイティブを作れば良いかを考えることは簡単ではありません。そういった相談からお気軽にご相談ください。

動画だけでなくイベントの企画といったPRをどのように行っていくのかを考えるところからサポート可能です。


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