2022.10.10

2025.01.21

必ず知っておきたい基本的なマーケティング用語(略語)・指標を厳選して解説

PR・マーケティングに触れる機会があると、普段の仕事や日常では耳にしないような言葉が飛び交う場面があります。

「CV」「CPI」「ROAS」「リタゲ」「ナーチャリング」などなど、略語や専門用語がたくさん存在しており、広告代理店の営業担当者と面談をした際に、相手の言いたいことが理解できないなんてことがあるかもしれません。

そこで今回は、よく使われる基本的なマーケティング用語(略語)・指標について解説します。

これからマーケティングを学びたい方、マーケティングやPR、広報活動について興味がある方はぜひ、この記事でマーケティング用語を学んでみてください。

また、用語だけでなくキャラクターを使ったマーケティングのやり方についても知りたい方は「キャラクターをマーケティングで活用するには?アニメコラボCMの事例や戦略を紹介」もチェックしてみてください。


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目次

マーケティング用語(略語):目標設定で使われる言葉・指標

OKR:目標と結果の設定

「OKR」はKGIやKPIと同じく、目標の設定・管理方法のひとつです。「Objectives and Key Results」の略で日本語では、「目標と成果指標」と訳されます。

インテル社で構築されたOKRは、GoogleやFacebookなどの有名企業でも取り入れられています。

一つの目標(Objective)に複数のKR(Key Results)が付随するという形で成立しています。

KGI:根幹の目標となる数値・指標

「KGI」は組織や企業が達成すべき最終的な大きな目標で「Key Goal Indicator」の略です。企業の目標を数値として測るために使用されます。具体的には、売上高や利益率などの経営指標を設定して事業目標を明確にする目的があります。

日本語では「重要目標達成指標」と訳され、数値などで定量化された目標を設定します。

KPI:KGIを達成する要素(中間目標)の数値・指標

「KPI」は「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」と訳されます。

KGIの中間指数としてKPIが存在しており、各部署やチーム、プロジェクトごとのKPIが達成されることで、最終的にKGIが達成されるというようなストーリーで目標設定されます。

マーケティング用語(略語):KPIの達成を測るための指標

CV:問い合わせ・購入数などの消費者行動の"数"

「CV」はコンバージョン(Conversion)の略で、顧客獲得や購入など、マーケティングやPRによって消費者に起こして欲しい行動をコンバージョンに設定します。

CVR:問い合わせ・購入数などの消費者行動の"率"

「CVR」はコンバージョンレイト(Conversion Rate)の略で、広告配信ユーザーあたりやクリックユーザーあたりのCV率を%で表示します。

CPI:アプリの1インストールにかかる費用

「CPI」は「Cost Per Install」の略で、アプリ1インストールあたりの広告費を意味します。

CPA:商品・サービスの1CV(行動)にかかる費用

「CPA」は「Cost Per Acquisition」または「Cost Per Action」の略で、顧客獲得や購入などコンバージョン1件あたりの広告費を意味します。

CTR:広告のクリック率

「CTR」は「Click Through Rate」の略で、広告表示あたりのクリック率のことです。数値が高ければ、クリック(遷移)されやすいことが分かります。ただし、CVRなども含めて総合的に判断する必要があるため、CTRが高ければ良いわけではなく「CVRなどの数値とのバランス」で判断しましょう。

FQ(フリークエンシー):1ユーザーに広告を何回表示するかの設定

FQ(frequency)はフリークエンシーキャップのことで、1ユーザーあたりに同一広告を何回まで表示させるかの上限設定のことです。

1日に何度も広告が表示されることでユーザーがストレスを感じてしまうことを防ぎます。

Imp(インプレッション):広告が表示された回数(率)

「Imp」はインプレッション(impression)のことで、広告がユーザーに表示された回数のことを意味します。

同一ユーザーに複数回表示されている可能性もあるので、インプレッション数が表示ユーザー数とはならない点に注意しましょう。

CPC:広告の1クリックあたりの費用

「CPC」は「Cost Per Click」の略で、クリック単価のことです。

Web広告で1クリックあたりの費用を意味し、課金体系のことを「クリック課金」や「CPC課金」「PPC広告(Pay Per Click)」といいます。

CPM:広告表示1000回あたりの費用

「CPM」は「Cost Per Mille」の略で、広告表示1000回あたりの費用のことです。

インプレッションで課金される広告ではCPMで広告費が計算されることが多いです。

LTV:年間(任意の期間)における1ユーザーが消費する合計金額

「LTV」は「Life time value」の略で顧客生涯価値と訳されます。

1人の顧客がその企業やサービスに対して、生涯でどれだけの購入や消費をするか、という金額を指標にしたものです。ECサイトであれば、そのユーザーの購入回数×購入金額で算出されます。

サブスクリプションサービスであれば、月々のサブスクリプション費用×継続期間ということになります。

ROI:広告費用に対する発生した利益の割合

「ROI」は「Return On Investment」の略で、「投資利益率」と訳されます。投資全般で使われる用語ですが、マーケティングにおいては「広告費に対する発生した利益」を表す指標で考えます。

例えば、1万円の広告費で2万円の利益が発生した場合は、ROIは200%となります。

ROIの場合は売上ではなく広告費に対する「利益」を元に計算するため、原価がある場合には原価を引いて計算する必要があります。

計算式:ROI = 利益 ÷ 広告費 × 100
例:ROI=100万円(利益)÷200万円(広告費)×100=50%

ROAS:広告費用に対する発生した売上の割合

ROASとは「Return On Advertising Spend」の略で、投資した広告費あたりでの売上を表す指標です。

ROIでは原価を加味していましたが、ROASでは原価を加味せず売上だけを判断材料としているのが大きな違いです。

計算式:ROAS = 売上 ÷ 広告費 × 100
例:ROAS=100万円(売上)÷200万円(広告費)×100=50%

マーケティング用語(略語):インターネット広告全般で使われる言葉・指標

LP:ユーザーが最初に訪れるページ(1商品・サービスだけを紹介するページ)

LP(ランディングページ)は、広告をクリックしたユーザーが遷移する遷移先ページのことです。

広告のクリエイティブや内容に応じて、それぞれのLPを用意することが一般的です。

オーガニック:広告費が発生しない自然なアクセス(ユーザー)

オーガニックとは、Webサイトやランディングページの流入のうち、GoogleやYahooなどの検索エンジンでキーワード検索で流入したユーザーのことを指します。

リスティング広告などで流入してきたユーザーは含まず、純粋にSEOで表示されている検索結果からの流入だけをオーガニックと呼びます。

DSP:広告主(代理店)が広告管理を一括で行うための管理ツール

DSPはDemand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)の略称です。

広告配信者のための広告配信プラットフォームで、広告在庫の掲載面やオーディエンスを管理し、広告枠の買付や入札単価の調整を行ってくれます。

SSP:広告枠の提供側が収益を最大化するための管理ツール

SSPはSupply Side Platform(サプライサイドプラットフォーム)の略称です。

広告枠を提供している側、つまりWebサイトやメディアの運用者側のためのプラットフォームです。

インプレッションあたりの入札単価を算出し、最もメディアに取って収益条件の良い広告枠を売却し掲載するシステムとなっています。

リスティング:検索エンジンでKWに連動して表示されるテキスト広告

リスティング広告は検索広告とも呼ばれており、その名の通り、検索エンジンで検索した際に検索結果として広告を表示させます。

ディスプレイ広告:ネットワーク内に配信する画像・動画広告

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリに表示される広告です。

バナーや動画広告を幅広い掲載面に出稿することができるので、多くのユーザーの目につきます。

ネイティブ広告:SNSの投稿に混じって表示される広告(仕組み)

ネイティブ広告はメディアやブログなどで、一般記事に溶け込む形で表示されている広告を指します。

コンテンツを楽しんでいるユーザーにとって広告によるストレスが少ないと言われています。

インフィード広告:SNSの投稿に混じって表示される広告(フォーマット)

コンテンツとコンテンツの間に、同じ様なフォーマットで差し込まれる広告フォーマットをインフィード広告と呼びます。ネイティブ広告は「広告らしく見えない広告の仕組み」のうちのひとつの手段が、インフィード広告です。

アフィリエイト広告:紹介者がインセンティブを受け取れるレビュー広告

アフィリエイトとは、個人や自社とは別の企業が運営するブログやWebメディア、SNS、メールマガジン等に、商品や商材のリンクを掲載してもらい、そのリンク経由で購入された場合に媒体運営者に成果報酬を支払う広告手法のことです。

リワード広告:ユーザーがインセンティブを受け取れる広告

リワード広告は、広告リンク先でアプリをダウンロードしたり、広告動画を視聴するなどの条件を満たしたときに報酬が付与される広告です。

アプリゲームなどで、アプリをダウンロードするとゲーム攻略に有利になるアイテムがもらえたり、広告動画を視聴することでゲーム内のポイントが溜まるというような仕組みで活用されることが多いです。

バイラルマーケティング:口コミ拡散などを戦略的に発生させる手法

Web上やインターネット上の口コミで拡散されるようなマーケティング戦略のことをバイラルマーケティングといいます。

マーケティング用語(略語):全般的に使われる言葉・指標

ブランディング:消費者がブランドに持つ認識

ブランディングは商品やサービス、企業などがそのイメージや信頼や価値を、人々に伝えていくための広報活動のことです。

関連記事:認知・ブランディング広告って必要なの?運用のテクニック・考え方を解説

ナーチャリング:見込み客(顧客)の育成

マーケティング用語でナーチャリングは「顧客育成」を意味します。

「認知・検討」から「購入・成約」へ成長し、そして「リピーター」へとさらに顧客が育成していくためのマーケティング戦略をナーチャリングと呼んでいます。

関連記事:ナーチャリングとは?焼き畑農業にしない方法とフェーズごとの施策を解説

CRM:顧客との関係構築の管理

CRMは「Customer Relationship Management」の略です。

日本語では「顧客関係管理」や「顧客管理」と訳され、顧客との関係値を構築・維持していくことや、そのためのツール全般を指します。

ナーチャリングは潜在顧客からリピーターまでの成長を表す概念ですが、CRMは既存顧客との関係値≒リピートを目的にする施策を意味します。

SFA:見込み客のフェーズ管理(セールス支援)

SFAは「Sales Force Automation」の略で、見込み客を購入へと誘導する営業支援ツールを意味します。

見込み客の属性やこれまでの営業内容をデータ化し、営業活動の効率化を計ります。

MA:見込み客へのアプローチ自動化(マーケティング支援)

MAは「Marketing Information」の略で、見込み客へのマーケティング活動を自動化してくれるツールを意味します。

見込み客の属性やWeb上での行動履歴をデータベース化し、最適なアプローチ方法を自動で導きだし、ユーザー1人1人の属性に合わせたマーケティング活動を行ってくれます

SEO:検索エンジンで上位表示を戦略的に狙う手法

SEOは「Search Engine Optimization」の略で、Google・Yahoo・Bingなどの検索エンジンに自社のサイトなどを最適化させてアクセス獲得を狙っていく手法です。

サイトの構造面のテクニカルな手法と、読者に好まれるコンテンツを作成する手法の両面からの対策が必要であり、SNSなどでシェアされるコンテンツを作ることと本質的には同様です。

参考:ホームページのSEO対策とは?SEOに強いサイト制作11のポイント!

UI:サイトデザインなどの顧客接点

UIとは「User Interface(ユーザーインターフェイス)」の略称です。

Webサービスやアプリの外観、視覚的な情報を意味します。

UX:商品・サービスの利用体験

UXは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略称です。

UIが視覚的な情報だったのに対して、UXは体験や実際に使ってみた動きにフォーカスした言葉となります。

関連記事:Webマーケティングツール20選を紹介!ーサイトリードー

マーケティング用語(略語)・指標についてのまとめ

ここまでのポイントをまとめます。

  • マーケティング目標を達成するためには最終ゴールとなるKGIを設定し、KGIを計測するためにKPIと呼ばれる指標へ分解する
  • KPIは新規客獲得数などの中間目標が設定され、KPIを達成するために更に要素を分解したCTRやCVRといった各指標が存在する
  • マーケティングの最終ゴールを達成するには、さまざまな計測指標から多角的に判断して改善を繰り返していくことが重要となる

今回はマーケティングやPR・広報などで利用されるマーケティング関連の専門用語や略語についてまとめてきました。マーケティングを学び始めた方にとって一番大変なのが専門用語の多さだと思います。

そんな方々のための用語集として参考になれば幸いです。

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