NOKID編集部
1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。
企業の広報担当の方の中で、モーションコミックを新たなPR手法として活用してみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。モーションコミックとは、漫画に”動きや音声”を加えてアニメーション化することで、より伝わりやすく聴覚にも訴えかけられるようにした表現方法です。
アニメ作品などのようなフルアニメーションよりも手軽に作れて、静止画よりもアピール力が強いことから、プロモーション活動などで使い勝手の良い方法として注目されています。
自社でも活用するために、もう少し具体的に理解して良さやイメージを膨らませたいという方もいるはずです。
そこで今回は、モーションコミックの特徴や漫画動画との違いについて詳しく解説します。さらに、モーションコミックを活用したPR事例や制作方法についても紹介します。
ぜひ、効果的なPR戦略の一環として、モーションコミックを取り入れる際の参考にしてみてください。
漫画動画の作り方は「YouTube漫画動画の作り方を制作会社が解説!何が最も大変なのかを知っておこう」がおすすめです。
「TikTokアニメ運用ガイド」では、アニメーション動画を活用したTikTokアカウントの運用方法を公開しています。実写投稿の多い中でアニメーション投稿を行うことは注目を集めやすく、顔出しなしで可能なため自社のキャラクターを活用することと非常に相性が良いと言えます。企業でTikTokを活用したい際にご活用ください。他にも「無料資料ダウンロードページ」で公開中です。ぜひ入手してみてください。
<記事のポイント> ・モーションコミックと漫画動画の違いが分かる ・モーションコミックがPRにおすすめの理由が分かる ・モーションコミックの制作技法が分かる ・モーションコミックを活用したPRが分かる |
モーションコミックは、漫画動画よりも動きを、より強化したものを指します。漫画動画もモーションコミックに該当しますが、漫画動画はスライドショーの要素が強いと言えます。
モーションコミックは、漫画に音声やBGMを加えたり、吹き出しを生かす動きなどにより、人の目に留まりやすいのが特徴です。静止画だけでなく、動きを持たせることで、視聴者によりインタラクティブな体験の提供が可能です。
モーションコミックの制作には、専用のデジタルツールやアニメーションソフトウェアが使用されます。静止画が連続的に変化することで、キャラクターの表情や動き、背景の変化などが生き生きと表現されます。これらの技術により、視聴者に臨場感を楽しんでもらえるでしょう。
また、音声や音楽の導入によって物語の雰囲気を一層引き立て、感情移入を促進できます。モーションコミックは主にウェブ上で提供され、視聴者はインターネットを通じて視聴できます。
従来の紙媒体のコミックやアニメーションとは異なる新しいファン層を取り込むことが可能です。さらに、スマートフォンやタブレットといったデバイスで視聴されることが多く、ユーザーの利便性も向上しています。
モーションコミックの未来は、技術の進歩やコンテンツの多様化によってさらに広がると考えられています。
あわせて読みたい:動く漫画:モーションコミックとは? |
モーションコミックは、企業のサービスや商品のPRにおすすめです。なぜなら、モーションコミックは視覚的にインパクトがあり、漫画広告に比べて、より動きがしっかりしていて広告のクオリティを高められるからです。
モーションコミックを活用したPRがおすすめの理由について、解説します。
従来の広告手法では、視聴者の心に響くストーリーテリングを提供するのが難しいケースもありました。しかし、モーションコミックは、アニメーションや音声を組み合わせることで、深い感情的な共感を呼び起こせます。
さらに、ターゲット層の興味や関心に合わせてストーリーを構築し、直感的に理解できる形で情報を伝えることが可能です。このように、モーションコミックは視覚的でありながらも物語性が強く、視聴者に魅力的な体験を提供できます。
キャラクターの表情や動き、背景音楽などが相乗効果を生み出し、視聴者がストーリーに没頭しやすくします。以上のように、モーションコミックはその感情的な訴求力と視覚的な魅力により、ターゲット層との深い共感を生む効果的なPRツールとなり得るのです。
モーションコミックは、視覚的に伝えやすく、SNSなどでシェアされやすい特徴があります。PR活動では、多くの人々に効果的に広告メッセージを届けることが重要ですが、伝統的な広告手法では新鮮味や共有性を欠くことが少なくありません。
モーションコミックは、短時間で多くの情報を伝え、視聴者に強いインパクトを与える特性があります。SNSは情報の拡散に最適なプラットフォームであり、特に若年層やデジタルネイティブには特に受け入れられやすい傾向です。
モーションコミックを活用することで広告メッセージが迅速に広まり、ブランドの知名度や認知度が向上します。
モーションコミックは比較的低コストで制作できるため、予算を抑えながらもクオリティの高いコンテンツを生み出すことが可能です。アニメーションや音声を活用することで、視覚的な魅力やストーリーテリングが実現します。
デジタル技術の発展により、モーションコミックの制作ツールやプラットフォームが広く利用されています。これにより、制作プロセスが効率化され、制作コストが抑えられるようになりました。
モーションコミックを低コストで制作できることで、手軽にPR活動を展開できます。また、柔軟な制作スケジュールや修正の容易さも、モーションコミックの利点です。結果として、予算を最大限に活用しつつ、効果的な広告メッセージを届けることが可能となります。
モーションコミックがPRにおすすめの理由を紹介しました。では、実際にモーションコミックがどのようなアイディアの元に、PRに活用されているのか見てみましょう。
ここでは、実際にモーションコミックを活用したPRアイディアを広告クリエイティブとSNS投稿、それぞれ紹介します。
モーションコミックは、広告クリエイティブとして非常に相性が良い表現方法です。通常の広告は、基本的に見て楽しいものではありません。ですが、モーションコミックを使うことでストーリー性が感じられたり、エンタメらしい見栄えによって視聴者の注意を引きやすいと言えます。
さらに、動画広告の一種なので音声によるアプローチも加えることができ、静止画に比べて高い反応を期待できます。
ストーリー性を表現しやすいことから、どちらかと言えば初めて接点を持つ場合(認知拡大)や、ニーズを生むきっかけ作り(教育)のフェーズにいる見込み客への配信に向いています。
広告クリエイティブとしてモーションコミックを使用する場合、ターゲット層に合わせたシナリオを作成できるかが重要です。広告に必要なのは、ターゲットへメッセージを届けることなので、関係ないと思われてしまうと製品やサービスの利用には繋がらないからです。
例えば、若年層をターゲットにする場合は、人気のアニメや漫画のスタイルを取り入れた上で、人生経験の少なさから色々な挫折を経験するようなシナリオなどが挙げられます。
また、ストーリーの中で商品の特長や利点を自然に紹介することで、売り込み感を抑えて興味を持ってもらうように関連づけることもポイントです。
広告クリエイティブにモーションコミックを取り入れて、視聴者の心を掴みながら他社の広告との差別化を図っていきましょう。
SNS投稿にモーションコミックを活用することは、視聴者のエンゲージメントを高める効果的な方法です。モーションコミックは、視覚的に魅力的であり、ストーリー性を持つため、タイムラインをスクロールするユーザーの注意を引きつける力があります。
特にInstagramやTwitter、FacebookなどのSNSでは、暇を持て余していたり、情報収集や面白いものを観たい状態であるため、モーションコミックはぴったりの手法です。
例えば、商品の使用シーンをストーリー仕立てで紹介したり、キャラクターを通じて商品の特長や利点を楽しく伝えたりすることでコンテンツとしての面白さを維持しながら宣伝も可能です。
定期的にモーションコミックを投稿することで、ユーザーに好意的に思ってもらいながら関係を強化してブランドの認知度を高めましょう。
モーションコミックは、視覚的なインパクトとストーリーテリングにより、企業のPR活動において有効です。ここでは、実際にモーションコミックを活用した企業や自治体の成功事例を紹介します。
IGN JAPANが扱っている、エレクトロニック・アーツが提供する「バトルフィールド2042」の魅力を伝える動画に、モーションコミックが活用されています。
動画は、在宅仕事で毎日コンビニと家の往復ばかりの生活をしている女性が、パソコンに向かうシーンから始まります。そこから女性が「バトルフィールド2042」の舞台に立ち、実際にバトルを体験していくストーリーです。
ダイナミックなイラストや吹き出しの動きや、「バトルフィールド2042」の臨場感を感じさせるBGMが相まって、見入ってしまうほどの魅力があります。視聴者に楽しんでもらいながら、ゲームの訴求もできるPR方法と言えます。
Disney+で配信されている「フューリー・ファイル」では、モーションコミックを活用して、キャラクターの背景やストーリーを魅力的に伝えています。「フューリー・ファイル」は、ニック・フューリーがS.H.I.E.L.D.の極秘ファイルを紹介し、視聴者にキャラクターの詳細を語るといった内容です。
モーションコミックのアニメーションは、静止画を動かし、音声や効果音を加えることで、視覚的に魅力的なコンテンツを作り出します。これにより、ファンは「フューリー・ファイル」に登場するキャラクターやストーリーに対する理解を深めることが可能です。
また、ソーシャルメディアや特設サイトで共有されることで、視聴者の関心を引き、作品への興味を高める役割も果たします。
『ハイキュー!! モーションコミックス!!』は、人気アニメ『ハイキュー!!』の導入編をモーションコミックとして再構成したプロジェクトです。このコンテンツでは、アニメーションや音声を活用し、原作漫画のストーリーをリアルに再現しています。
『ハイキュー!!』のファンにとっては、原作の世界観をより深く体験できる貴重なコンテンツとして注目されました。特にSNSや動画配信サイトを通じて、多くのファンがシェアし、話題を集めました。
株式会社エイリムが開発・販売を行うスマートフォン用ゲームアプリ「ブレイブフロンティア」がモーションコミックとして公開されました。声優陣による演技がキャラクターに命を吹き込み、視聴者を物語へと引き込みます。
新規ユーザーの獲得に加え、既存ユーザーのエンゲージメントの向上が期待できる施策と言えるでしょう。
株式会社アクトは、サイバーセキュリティ事業を展開する企業です。2022年11月より、人気漫画「島耕作」シリーズの主人公・島耕作を社外取締役に迎え、コラボレーション企画を実施しています。
島耕作を通して、サイバーセキュリティの重要性をモーションコミック特有の躍動感によってわかりやすく表現されています。
ユーモアのあるタッチで描かれたストーリーで、視聴者の興味を引くでしょう。
このコラボレーションは、企業認知度向上、ターゲット層への訴求力強化、好感度向上といった効果をもたらす可能性があると言えます。
一般財団法人「BOAT RACE振興会」は、2023年3月から人気アニメ「はたらく細胞BLACK」とコラボしたモーションコミックを制作・公開しました。このコラボは、ボートレースの認知度向上と新規ファンの獲得を目指しています。
アニメ「はたらく細胞」ファンを中心に、ボートレースへの関心が高まりが期待できます。また、既存のボートレースファンにとっても、モーションコミックは新鮮なコンテンツとして注目されるでしょう。
株式会社enishは、2020年10月から人気漫画「五等分の花嫁」とコラボしたスマートフォン向けゲームをリリースしました。そのゲーム内イベントとして、原作エピソードを忠実に再現したモーションコミックが制作され、高い評価を得ています。
モーションコミックは、原作の美しいイラストを活かした映像で、五つ子たちの表情や動きをリアルに表現しています。さらに、人気声優によるボイスが加わり、原作キャラクターの魅力を存分に味わえるので、満足度の高いコンテンツと言えるでしょう。
モーションコミックは、モーショングラフィックスを駆使して、漫画のイラストに動きを与えます。モーションコミックの制作手順は、以下になります。
費用相場は30万円〜200万円と幅広く、制作期間は通常1.5ヶ月から2ヶ月が目安です。 動きのなめらかさや表現の複雑さによって価格が上昇し、イラストのオリジナル制作やベクター素材の購入にも費用が変動します。
モーションコミックは、ストーリー性と視覚訴求力を兼ね備えた、魅力的なPR方法です。漫画動画よりも制作費用が低いため、費用を抑えながら、効果的な動画コンテンツを制作したい場合は、モーションコミックを検討してみてはいかがでしょうか。
モーションコミックの制作方法について、詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
関連記事:YouTube漫画動画の作り方を制作会社が解説!何が最も大変なのかを知っておこう
モーションコミックは、従来の漫画動画よりも動きを強化した形式のクリエイティブです。漫画動画もモーションコミックに含まれますが、漫画動画はスライドショーの要素が強い場合があります。
モーションコミックでは、漫画に音声やBGMを加えたり吹き出しを生かす動きを取り入れることで、視聴者の目を引きやすいクリエイティブとなります。これにより、静止画だけでなく動きを持たせることで、視聴者にインタラクティブな体験を提供することが可能です。
モーションコミックの制作には、専用のデジタルツールやアニメーションソフトウェアが使用されます。これらの技術により、静止画が連続的に変化し、キャラクターの表情や動き、背景の変化などが生き生きと表現されます。
注意点としては、フレームレートやLive2Dといったイラストの一部を動かす動画編集に加え、ナレーションなどの音声、専用のシナリオ、公開先のプラットフォームへの最適化といった多くの知識が必要です。そのため、モーションコミックを制作する際は、外部の専門家に相談しながら進めた方が良いでしょう。
ストーリー性と視覚的な魅力を両立したモーションコミックを製品やサービスのPRに活用してみましょう。
ここまでの内容をまとめます。
モーションコミックは、漫画に動きや音声を加えることで視覚的なインパクトがあるクリエイティブなツールです。PRにおいては、ターゲット層に合わせたストーリーテリングが可能で、視覚的な魅力と感情的な訴求力が高い点が特徴です。
SNSでの拡散効果も見込め、フルアニメーションに比べて低コストで制作できるため継続的に内容を変更しながらのPRに適しています。
シナリオ作りや依頼のコツ、キャラクターのPR方法などのガイドブックも以下の資料ダウンロードページで公開しているため、ぜひ活用してみてください。
・Twitterのキャラクターアカウントって効果あるの?メリットや運用テクニックを紹介
・Twitterの「中の人」が親近感を得る秘訣だった?運用テクニックや参考例を紹介
・キャラクターを使ったSNS運用のメリットとは?成功例やコツを紹介
・キャラクターアニメーションをMVに活用するメリットとは?制作事例ごとに詳細を解説
・キャラクターをマーケティングで活用するには?アニメコラボCMの事例や戦略を紹介
・キャラクターを用いたコラボ戦略と活用事例から成功の秘訣を探る
・ゆるキャラの成功事例と作り方を解説!キャラクターでPR効果を生むには
・ファンのできるキャラクターはどうやって作るの?特徴や作り方のコツを紹介
・【キャラ活用】IPビジネスがアニメ事業のチャンスに!自社IPの可能性とは?
・【事例紹介】3DCG/VR/ARをイベントで活用した新たなプロモーション手法とは?
・【事例紹介】プロジェクションマッピングを活用したイベントとは?仕組みや作品例も解説
・PR目的のイベントを成功させるには?企画のコツや開催するメリットを解説
・イベント集客を広告で成功させるには?運用テクニックから広告に頼らない施策まで紹介
・地域イベントで町おこしをするには?効果的なPR方法や過去のイベント事例を紹介
・セミナーを売上に最大限つなげるためには?対面型とオンラインの違いやメリットを紹介
・【PR事例】ゲーム・アニメをリアルに体験できるイベントとは?おすすめの成功事例を紹介
・地域イベントで町おこしをするには?効果的なPR方法や過去のイベント事例を紹介
・【業種別】PR動画の活用事例8選!効果的な動画にする方法も解説
・NFT(画像・動画)をPR施策にどう活用するのか?参考事例も交えて解説
・NFTを会員権として活用するPR施策とは?参考事例や注意点を紹介
・3DCG動画広告で効果的なPRを行うには?相性の良い広告手法から反応を得るための内容までを解説
・SNSで漫画・イラストインフルエンサーとコラボする際のおすすめは?依頼方法まで紹介
・イベント集客を広告で成功させるには?運用テクニックから広告に頼らない施策まで紹介
・【事例紹介】3DCG/VR/ARをイベントで活用した新たなプロモーション手法とは?
・モーションコミックがPR活用におすすめの理由とは?参考事例を挙げて解説
・「WEBREEN」とは?注目される理由や企業での活用ポイントを紹介
・【企業向け】ブランディングに成功する動画の要素とは?参考事例も挙げて解説
・3DCG動画広告で効果的なPRを行うには?相性の良い広告手法から反応を得るための内容までを解説
・反応を得られるプロモーション動画の作り方とは?企画方法から外せないポイントまで紹介
NOKID編集部
1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。