2024.05.31

2024.06.14

なぜ企業同士のコラボ事業が注目されるのか?参考事例までPR会社が解説

近年企業のプロモーションにおいて、新規ユーザーを獲得するための手法として「企業同士のコラボ」が注目されています。

一方で、どのように企業同士のコラボを実行すればよいのかと悩む担当者も多いでしょう。

「自社はどのような企業とコラボすればよいのか」「他社ではどのような事例があるのか」と考える人も少なくありません。

本記事では、企業同士のコラボ事例の紹介や考察をまとめました。注目される理由やメリットなども紹介するので、企業同士のコラボを考えている担当者は参考にしてみてください。

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<記事のポイント>
・企業同士のコラボが注目されている背景が分かる
・企業同士のコラボで生じるメリット・デメリットが分かる
・企業同士のコラボを成功させるためのポイントが分かる
・企業同士のコラボとして、どのような事例があるのかが分かる

なぜ企業同士のコラボが注目されるのか?

現在、日々さまざまな企業がコラボを生み出しています。なぜ、企業同士のコラボが注目されるようになったのでしょうか。企業同士のコラボが注目される背景として、2つの要因が考えられます。それぞれ解説します。

消費者の価値観が多様化している

企業同士のコラボが注目される背景として考えられる1つ目の要因は、「消費者の価値観の多様化」です。

近年、消費者の価値観は、多様化しています。IT技術の進歩とともにさまざまな商品やサービスが生まれた一方で、消費者は「商品やサービスが自分のニーズに合っているか」で判断して購入する人が増加しました。

また、価値観の多様化に伴い、企業間の競争も激化しています。技術の進歩により、さまざまな商品やサービスなどのコモディティ化が見られ始めました。コモディティ化が加速したことで、競合他社との差別化は年々困難となっています。

 

消費者の多様なニーズに応えて選ばれるためにも、企業側は従来よりも魅力的で価値のある商品やサービスを生み出す必要があるのです。

見たくないものは非表示にされるフィルタリング化

企業同士のコラボが注目される背景として考えられる2つ目の要因は、「情報のフィルタリング化」です。

スマートフォンの普及とともにSNSが広がり、情報量が圧倒的に増えました。消費者の間で意外性のある話題が共有されるケースも珍しくありません。

一方で、情報のフィルタリング化が進み、自分の興味に合うと判断された情報しか目に入らなくなりつつあります。つまり、興味のない情報との接点が、従来よりも減ってしまいました。その結果、企業側は新規ユーザーを獲得するのが難しくなってきています。

情報がフィルタリングされる中で、企業側は「いかに消費者に興味を持ってもらい、ユーザーを獲得するのか」を考える必要性が出てきました。

企業同士がコラボに取り組むメリット

企業同士がコラボするメリットとして、以下の3つが考えられます。

  • 認知度の向上
  • コストの削減
  • 新規アイディアの創出

それぞれ、具体的に紹介します。

認知度の向上

企業同士がコラボするメリットは、認知度の向上です。ユーザーが購買意欲を保ち続けるためには、企業が自社の新商品やサービスを提供するだけではなく、工夫を凝らす必要があります。

そこで、ユーザーに注目されやすいのが「企業同士のコラボ」です。意外性のある企業コラボは、話題性があり、高い注目を集められる可能性があります。ニュースやSNSで話題になることで、効果的に認知度を広げられるでしょう。

また、企業同士のコラボをきっかけに、新たなユーザーを獲得できる可能性もあります。例えば、キャラクターを展開する企業とコラボし、キャラクターの限定コラボ商品を販売すれば新規のユーザーが自社に興味を持つきっかけとなります。

キャラクターを展開する企業側にとっても、キャラクターの認知度が高くない層に認知してもらえる機会になるでしょう。企業同士がコラボすることで、双方の認知度の向上が期待できます。

コストの削減

「コストの削減」が期待できるのも、企業同士がコラボするメリットです。

コラボ商品の発売やキャンペーンを消費者に認知してもらうためには、PR活動を行う必要があります。

企業は限られたマーケティングコストの中でPR活動を行う必要がありますが、企業同士のコラボの場合、コストを2社で負担することが可能になります。そのため、1社で負担するよりも、費用を抑えられるケースもあります。例えば、広告出稿の際に1枠100万円かかったとしても、1社の負担は折半の50万円に済ませられるでしょう。


また、コラボすることで各企業それぞれのSNSやホームページでの宣伝が可能となるので、効率的なPR活動を行えます。複数社とコラボすることで、1社にかかるマーケティングコストの削減が可能となるのです。

新規アイディアの創出

他社とコラボすることで、今までにない新しいアイディアが創出する可能性があります。自社内だけでアイディアを生み出そうとすると、どうしても似たような内容となり、企画がマンネリ化してしまいます。そのようなときに、企業同士のコラボは有効です。

他社と取り組むことによって新たな発見や刺激があり、新しい風を取り込むことができます。企業同士がコラボすることで、自社内だけでは思いつきにくい新たなアイディアが生まれる可能性が高まります。

企業同士がコラボに取り組むデメリット

企業同士のコラボではメリットばかりではありません。デメリットを踏まえた上で、導入する必要があるか検討するのがおすすめです。

企業同士がコラボするデメリットとして挙げられるのは以下の3つです。

  • 顧客層との親和性がないと効果がない
  • コラボアイディアや条件の調整の大変さ
  • イメージダウンのリスクがある

それぞれ解説します。

顧客層との親和性がないと効果がない

企業同士のコラボは、顧客を多く持つ企業とコラボすれば人気が出る訳ではありません。顧客層との親和性がなければ、顧客が混乱してしまい興味を持ってもらえないでしょう。規模や顧客数などの数値ばかりに気を取られて企業同士の相性を考えないと、想定よりも効果が出ない可能性があります。

自社と相性が良い企業を見つけるのは難しいですが、顧客層との親和性が高い企業が見つかればコラボ企画を継続させることもできます。理想的なコラボ先を見つけるためにも顧客層の流行やトレンドなどを把握し、新しい情報をキャッチアップする姿勢が大切です。

コラボアイディアや条件の調整が大変

企業同士のコラボではコラボ内容の企画立案や制作、条件交渉、契約など各工程で多くの調整が必要となります。コラボ企画を進行する際は、コラボ先の企業との調整や確認が必要となるので、社内だけで進行するよりも開発期間が長くなるでしょう。

特に異業界同士のコラボとなれば、各業界の認識のすり合わせが必要となるので、スムーズな話し合いは難しくなります。場合によっては、コラボ実施にあたり妥協を強いられる可能性もあるでしょう。

事前に、企業同士のコラボは、企画の調整や確認に多くの時間と手間がかかることを理解しておきましょう。実行に移す場合は、社内で進行するより長めの期間を確保して計画するのがおすすめです。

イメージダウンのリスクがある

企業同士のコラボは、コラボ先やターゲットを間違えるとイメージダウンにつながるリスクがあります。

特に、キャラクターやブランドとコラボをする場合、「ファンのイメージを壊さないか」といった視点が重要です。イメージと異なるコラボを実施した場合、コアなファンからの非難が殺到し、コラボ企業双方のイメージダウンにつながる可能性があります。

また、コラボ企画を実施した後に、コラボ相手のコンプライアンスや社会通念上の問題が発覚するケースもあるでしょう。イラストやキャラクターを扱っている場合、盗作や著作権が問題になることもあります。このような問題があると、自社のイメージもマイナスになってしまいます。

担当者はしっかりと商品やサービスに合ったコラボ先をリサーチすることが重要です。企業同士のコラボを考える際、担当者はイメージダウンが考えられるコラボ先を避けて、企業を選定しましょう。

企業同士のコラボを成功させるためには?

企業同士のコラボは、「実施すれば必ず成功する」訳ではありません。ここでは、企業同士のコラボを成功させるために重要なポイントについて解説します。

事業内容に親和性のあるコラボ企業の選定

企業同士のコラボを実施する際、コラボ先は事業内容に親和性のある企業を選定することがポイントです。コラボと言っても、アニメやキャラクター、アート、ブランド、企業などさまざまな選択肢があります。

コラボはあくまでも、消費者に商品やサービスの思いを届けるための「手段」です。事業内容に親和性のあるコラボ企業を選定することで、自社が伝えたいメッセージを、消費者へ効果的に伝えられます。

また、事業内容に親和性のある企業とコラボを実施する際は、コラボ相手の企業文化も理解して尊重することが重要です。互いの企業文化を理解していないと、意見がまとまらず時間とコストばかりがかかってしまいます。双方で強みを高め合い、弱みを補えるような企業を選択しましょう。

顧客層の近いコラボ企業の選定

企業同士のコラボを行うにあたり、企業側は顧客層に意味のあるコラボを企画し提供する必要があります。そのためには、コラボ先の企業と近い顧客層を双方が持っていることが重要です。

コラボ先の企業の顧客層が近いことで、興味関心を示すチャネルやキャンペーンを予想できます。コラボ先の企業と近い顧客層であれば、どのような商品やサービスが求められているのかもイメージしやすくなるでしょう。顧客側も、コラボ先の企業に対し親しみやすさを感じられます。

企業同士がコラボした事業の事例

企業同士のコラボでは、日々さまざまな事例が生み出されています。ここでは企業同士のコラボの事例を考察も交えて3つ紹介します。

森永製菓×キリン

出典:キリンビバレッジ監修のパフェアイス「午後の紅茶 フローズンティーラテ」3月18日より新発売 - 森永製菓株式会社

1つ目の事例は「森永製菓株式会社」と「キリンビバレッジ株式会社」です。事業内容に親和性のある企業同士で、過去にも複数回、共同開発して商品を販売しています。

2024年には「午後の紅茶 フローズンティーラテ」が新商品として販売されました。「午後の紅茶 フローズンティーラテ」は、ホワイトチョコチップ入りのミルクティー味のみぞれと、紅茶味ソース入りのバニラアイスの2層になっているパフェアイスです。

また、このコラボでは「午後の紅茶 フローズンティーラテ」に「キリン 午後の紅茶 ミルクティー」を加えて新たな味を楽しめるといったアレンジレシピの提案も行っております。

従来からある人気商品のそれぞれの良さを生かして、新たな商品を作るのがこの2社のコラボの強みと言えるでしょう。

資生堂 × バンダイ

マキアージュ×美少女戦士セーラームーンがコラボ。
出典:マキアージュ×美少女戦士セーラームーンがコラボ。 - 資生堂

出典:https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002927

2つ目の事例は「株式会社資生堂」と「株式会社バンダイ」です。株式会社資生堂は、トータルメイクアップブランド「マキアージュ」より、株式会社バンダイが展開する「クレアボーテ」と「美少女戦士セーラームーン」のコラボ商品を販売しました。

マキアージュと美少女戦士セーラームーンのコラボ商品は顧客層も近く、販売前から話題となり、完売する店舗もありました。

クレアボーテは、美少女戦士セーラームーンだけではなく、「ベルサイユのばら」のような時代にとらわれることなく女性に人気なキャラクターを起用しているのが特徴です。

女性が「こうなりたい」と描く理想のイメージをキャラクターを介して伝え、共感を呼んでいます。

Uber Eats × Netflix

出典:シティーハンター観るなら Uber Eats で、いーんじゃない? | Uber Eats - YouTube

3つ目の事例は「Uber Eats Japan合同会社」と「Netflix合同会社」です。国内外で多くのファンを持つ「シティーハンター」の日本初の実写化に合わせ、Uber EatsとNetflixとのコラボでTVCMが放映されました。

今回のコラボは、Uber Eatsで料理や飲み物を頼んだ人がNetflixを利用して、おうち時間をさらに盛り上げることを目的として実施されました。CMは本編のパロディとなっている部分があるので、観た後もさらにNetflixの作品を楽しめる内容となっています。

2024年のゴールデンウィーク期間中には、Uber Eatsで対象店舗で注文すると最大30%割引になるプロモーションも実施されていました。

参考:Uber Eats、Netflix『シティーハンター』とコラボレーション - PRTimes

企業同士のコラボ事例の紹介と考察についてのまとめ

ここまでのポイントをまとめます。

  • 企業同士のコラボが注目される背景として、消費者の価値観の多様化や、情報のフィルタリング化などがある
  • 企業同士のコラボでは、メリット・デメリットがそれぞれ生じる
  • 企業同士のコラボを成功させるためには、事業内容や顧客層が近い企業を選定することが大切

今回は、企業同士のコラボ事例の紹介や考察をまとめました。企業同士のコラボは、事業の内容に親和性があると成功する可能性が高くなります。近い顧客層を双方が持っているからこそ、大きな効果を発揮するのです。

そのため、今回紹介したコラボ事例を参考にするだけでなく、「どのような部分が企業同士互いにマッチしたのか」を考えることが重要です。

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