NOKID編集部
1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。
ゲームや漫画、アニメなど、私たちは日頃さまざまな場所でキャラクターを目にします。世界観や物語も重要ですが、作品の主役ともなるのが「キャラクター」です。キャラクターには、個性や性格、特技、職業などさまざまな設定があります。
多くのキャラクターには、説明がなくてもそれらの情報が見た目で想像できるように、個性や性格、特技など特徴的な外見をしていることが多いでしょう。ユーザーの目を引く魅力的なキャラクターを作るためには、キャラクターデザインの基礎知識を学ぶ必要があります。
そこで今回は、キャラクターデザインを考える上で必要なプロセスや、魅力的なキャラクターをデザインするためのポイントなどを解説しています。
「キャラクターをデザインしたいけどどうやっていいかわからない」
「キャラクターデザインをする上で意識するべきことを教えてほしい」
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
ゆるキャラの作り方は「ゆるキャラの成功事例と作り方を解説!キャラクターでPR効果を生むには」がおすすめです。
キャラクターデザインとは、ゲームや漫画、アニメなどに登場する人物をデザインすることです。キャラクターの定義は幅広く、人物だけでなく動物などの生き物全般がデザインの対象となります。
キャラクターをデザインする人はキャラクターデザイナーと呼ばれ、主にアニメ制作会社やゲーム会社に所属するか、フリーランスで仕事をしています。
キャラクターデザイナーとは、0からキャラクターのデザインを作り上げるクリエイティブな仕事です。似た仕事としてイメージされがちなイラストレーターとは仕事内容が異なるので、注意しましょう。
また、キャラクターデザインは、0からオリジナルのキャラクターをデザインする場合と、原作を基にキャラクターをデザインする場合があります。
既に設定が決められている原作などを基にする場合は、決められた設定に沿ってキャラクターを作ったりデザインしたりします。一方でオリジナル作品の場合は、キャラクターデザイナーが0からキャラクターの個性や性格、外見などを考える必要があるのが特徴です。
キャラクターデザインをするためには、画力やキャラクター設定、デザインスキルなどさまざまな知識が必要となります。
キャラクターデザインの基礎知識を身につけておくことで、0からオリジナルのキャラクターを作る場合でも、幅広く対応できるクリエイターになれるでしょう。
ここでは、成功するキャラクターデザインの要素や人気キャラクターの共通点について解説します。
成功するキャラクターをデザインするためには、まず大まかなテーマを決めるところから始めます。例として挙げられるのは「戦闘系のヒーロー」や「売れっ子アイドル」などです。
テーマが決まった後に外見と内面の特徴を決め、キャラクターのデザインを徐々に固めていきます。外見的な特徴と内面的な特徴の種類は、下記の通りです。
外見的な特徴 | 内面的な特徴 |
顔 | 性格 |
髪型 | 能力 |
体型 | 言葉遣い |
性別 | 仕草 |
服 | 好み |
装飾品・持ち物 |
多くのキャラクター要素を組み合わせることで、アニメーターはさまざまなオリジナリティ溢れたキャラクターを生み出せます。
また、キャラクターデザインをする際は、キャラクターに色やシルエットなどといった個性を持たせることも重要です。個性的なキャラクターは記憶に残りやすく、みんなから愛されます。キャラクターを一度に複数デザインする場合は、要素が被らないよう注意しましょう。
多くのキャラクターが日々生まれる一方で、長年愛され続けるキャラクターはほんの一握りです。愛されキャラを生み出す秘訣とはどのような共通点があるのでしょうか。
人気キャラクターの共通点の1つ目は「共感できる分かりやすいキャラクター」であることです。ワンピースの「ルフィ」は、長年愛されているキャラクターの代表例と言えます。
底抜けに明るい性格で壮大な夢を持っており、その夢を応援してもらえるようなキャラクターとなっています。揺るがない強い信念を持っていることも人々の憧れの的となり、目が離せなくなる魅力を持っていると考えられるでしょう。
人気キャラクターの共通点の2つ目は、「癒されるキャラクター」であることです。一例として、「ちいかわ」や「おぱんちゅうさぎ」などが挙げられます。どこか癒される見た目や表情は、多くの人の心を掴むでしょう。
暗い一面があるキャラクターよりも、観ていて癒されるキャラクターの方が人気となる傾向があります。
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キャラクターをデザインする際に必要となる制作過程は4段階に分けられます。
それぞれの制作過程における重要なポイントやコツをご紹介します。
キャラクターのイメージを構想する場合、どのようなテーマでどのようなキャラクターにしたいのか、特徴を具体的に考える必要があります。
イメージを考える場合、下記のポイントを参考にしてください。
性格 | 明るい、神経質、素直、勝ち気など、キャラクターの大まかな性格をイメージしましょう。 |
特技 | 魔法が使える、歌が上手い、洞察力が優れているなどといったキャラクターの個性となる特技を考えます。 |
生い立ち | 過去の生い立ちを考えることでキャラクター像が明確になり、その後の物語を発展させる上でも役立ちます。 |
家族構成 | 家族構成も、キャラクターの性格を決める重要なポイントです。どんな家庭で育ったのか、家庭内ではどのような立ち位置なのかを考えましょう。 |
物語の世界観・生きている時代 | キャラクターがいる世界で、どのような立ち位置にいるのか、何をしているキャラクターなのかを考えます。世界観を明確にすることで、言葉遣いや服装を構成しやすくなります。 |
最初に設定をしっかりと構想することで、その後の制作に取り組みやすくなります。またこれらの要素をメモしておくといつでも振り返れるため、キャラクターのイメージがブレることなく制作を進められるでしょう。
構想したキャラクターの情報をまとめ、キャラクターのシルエットを考えましょう。キャラクターを構成する上で、シルエットは非常に重要です。
なぜなら、単一で塗りつぶした状態でも、どのようなキャラクターなのか判断できるようにするためです。
シルエットを決める際は下記の順序で行うことをおすすめします。
大きい要素から小さい要素へとラフを進めていくことで、イメージがより明確になります。
シルエットが決まったら、次はキャラクターの服装や装飾品、持ち物を考えます。服や小物などを考えるときは、左右のバランスを見ながら配置することが重要です。個性的なキャラクターにするために、装飾アイテムを多くしすぎないようにすることも大切です。
また、構成する上でアイデアが出てこない場合は、イメージと似たキャラクターの資料を集めて参考にしてみてもよいでしょう。
キャラクターの服装や小物が決まったら、最後に配色を考えます。配色はキャラクターの印象を大きく左右するので、とても重要な役割です。配色をする際、意識するポイントは下記の通りです。
一度に複数のキャラクターを考える場合は、配色が似たような色にならないよう注意しましょう。また、「この色で本当に良いのか」と不安になったら遠目で見てチェックするのもひとつの方法です。
好きな作品のキャラクターの配色を見てみたり、配色デザインの本や色見本帳などを参考にしたりするのもおすすめです。
関連記事:ファンのできるキャラクターはどうやって作るの?特徴や作り方のコツを紹介
キャラクターデザインを成功させるためには、以下の3要素が重要となります。
それぞれ解説します。
キャラクターをデザインする上で重要となるのが、色とシルエットです。なぜなら、キャラクターの色やシルエットは、見た目の特徴や性格を表す役割を担っているからです。
色やシルエットが個性的なキャラクターは、パッと見ただけで識別できるようになり、見た人の頭に残りやすくなります。キャラクターの色は先述したとおり、メインカラーとサブカラーの2色で考え、アクセントカラー1色プラスすることを意識しましょう。
主のキャラクターのみをデザインする場合は、個性がより際立つようにするのがよいでしょう。複数のキャラクターを一度にデザインする場合は、色やシルエットがそれぞれ被らないように、調整しながらデザインを決めることがおすすめです。
シルエットや色の配色に困った場合は、イメージと似たキャラクターの資料を集めて研究しましょう。個性を出したい場合は髪型や服装、持ち物などで変化をつけてみてください。
個性の強いキャラクターは見る人を惹きつけ、強い印象を残します。キャラクターの性格設定にもこだわることで、より魅力的なキャラクターへと進化させることができるのです。
キャラクターの性格設定は、キャラクターデザインを助ける働きも担います。例えば、キャラクターの性格でも、強気な人と静かな人とでは、立ち居振る舞いや表情が変わります。
いつも強気で明るい人は派手な見た目をしていたり、物静かで落ち着いている人はシンプルな服装を連想させたりと、キャラクターの性格に違いを出すことで服装や表情もイメージしやすくなるでしょう。
性格をデザインするのが難しい場合は、身近にいる人を参考にして、キャラクターデザインするのもおすすめです。キャラクターの性格設定にこだわりを持つことで個性が際立ち、より愛されるキャラクターが完成します。
キャラクターの個性を引き出すには、見た目と中身のギャップを取り入れることがコツです。ギャップがあることで印象的となり、キャラクターの魅力をより際立たせます。
例えば、「見た目はヤンキーなのに優しい」「学校では優等生キャラなのに、プライベートはダラダラしている」など、意外性を持たせることで、より印象に残るキャラクターが仕上がります。
しかし、ギャップ要素を詰め込みすぎてしまうと、キャラクターの特徴がよくわからなくなってしまったり、個性がなくなってしまったりする場合もあります。
意外性を持たせる場合は数箇所程度にとどめておくのがよいでしょう。キャラクターデザインに意外な要素をプラスすることで、見る人にインパクトを与え、魅力が深まるキャラクターへと変化を遂げます。
キャラクターデザイナーになるためには、専門的なスキルを身につける必要があります。ここでは、キャラクターデザインを学ぶための勉強方法を3つ紹介します。
キャラクターデザインを学ぶ際に選択肢として挙がる方法が、独学での勉強です。
キャラクターデザイナーになるために学歴や資格は必要ありません。自分の得意とするスキルや身につけたいスキルを取捨選択して学ぶことができる独学は、考え方によっては一番効率的だと言えるでしょう。
転職して新たなキャリアとして歩んでいきたい方や、フリーランスとして活躍されているアニメーターの方は、まずはお金と時間のコストがかからない独学で学ぶと良いかもしれません。
しかし、これはとてもハードルが高い方法だと考えられます。なぜなら、キャラクターデザインに必要なスキルを身につけるためには、独学では時間がかかりすぎてしまうからです。
また、独学でスキルを身につけられたとしても、具体的な経歴や実績がないと経験者に勝てず、企業に応募をしても不採用となってしまう場合もあります。
独学でスキルを習得し、案件を獲得したいと考えている方は、案件獲得の支援サービスなどにも目を通しておくことをおすすめします。
デザインを学べる専門学校に通うことも、キャラクターデザインを学ぶ上でおすすめの手段です。キャラクターデザイナーを目指す専門学校なら、キャラクターデザイナーのスキルを習得できる専門的な講義を多く受けられます。
キャラクターデザインを学ぶには、画力だけでなくキャラクターの設定方法や制作過程で発生する業務知識など幅広いスキルが必要となります。専門学校ならこのようなスキルを正しく、効率よく身につけられるでしょう。
しかし、専門学校に通うにはお金や時間がかかります。また、学歴も「高卒」となるため、就職活動の際に不利に働く場合もあるかもしれません。別の進路に進みたくなっても簡単に進むことができないというデメリットもあります。
専門学校への進学を検討されている方は、あらかじめ費用の工面と専門学校卒業後のキャリアプランを考えてから行動するのがおすすめです。
独学や専門学校に通う以外の方法でキャラクターデザインのスキルを学ぶには、美術系大学に通う手段があります。美術系大学は、主に画力やデザインスキルを身につけられるため、基礎スキルを習得したい方におすすめです。
美術系大学にはキャラクターデザインに関連する講義以外にも、さまざまな内容があります。美術系に特化したさまざまな職業に就職できる可能性を高めることを目的としているため、幅広い知識を学べます。「美術大卒」という学歴がつくのもメリットのひとつです。
しかし、大学進学も時間とお金がかかる手段のため、キャラクターデザインをいつ志すかによっても向き不向きが変わります。
社会人になって新たなキャリアとして歩んでいく方は、先述した2つの勉強方法も検討してみましょう。
関連記事:アニメーション制作に困っている方へ。独学・外注どちらが良いのかを解説
キャラクターデザインを考えていると、疑問が浮かびあがることもあるでしょう。ここでは、キャラクターデザインを考える上でよくある質問を紹介します。
キャラクターデザインをする上で大切なことは、正しい知識・スキルを身につけることです。キャラクターのデザインにはたくさんのステップがあります。基本的な画力だけでなくキャラクターを構成する際のイメージの持ち方、イメージを具体的にする方法、魅力的なキャラクターへと進化させる工夫など、学ぶことは多くあります。
人体の書き方やデッサン力、イラストに使用するソフトのスキルなどキャラクターデザインに必要となる要素を書き出し、今自分がどれくらい理解できているのかを客観的に判断してみましょう。
また、ユーザーの気持ちを俯瞰して見る力も重要となります。第三者が見たときに同じような感情を持ってもらえるか、性格や個性をしっかりと伝えられているかなど意識しながら取り組んでみましょう。
キャラクターをデザインする上で大切なことは、とにかく手を動かして描くことです。何度も描くことで、バランスやシルエットなどがブラッシュアップされ、高いスキルを身につけられます。
また、既存のキャラクターを参考にすることもおすすめです。なぜこのキャラクターは人気があるのか、なぜ人を惹きつけるのかなど俯瞰して思考することで、よりよいキャラクターがデザインできるようになります。
ここまでのポイントをまとめます。
キャラクターデザイナーは、人物や動物、モンスターなど架空のキャラクターを作り上げる仕事です。思考を重ね、納得のいくキャラクターデザインを完成させましょう。
当社では、クリエイターにスポットライトを当てて活躍の場を広げるサポートもしています。下記の記事では、クリエイターが現在の作風を形づくるに至った過去から現在までのヒストリーを記録し、クリエイターストーリーとして発信しています。
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