NOKID編集部
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森永製菓『チョコボール』のマスコットキャラクター「キョロちゃん」は、1967年の誕生から約60年も続いており、メインターゲットとなりそうな小学生は数年で完全に入れ替わります。それなのに、認知が途切れることはありません。
かつてTVアニメを見て育った親世代が、今度は自分の子どもと一緒にエンゼルを探す。この循環が途切れないのです。金のエンゼルが出た時の高揚感、おもちゃの缶詰が届くまでのドキドキは、今も昔も子どもたちの共通体験です。
「キャラを使ったキャンペーンも過去にやったんですけど一瞬バズって終わっちゃって…」
「今の若い人たちは、うちのブランドを知らないんですよね...」
「社内では『TikTokでバズらせろ』って言われるんですけど、それでブランドが育つのか…」
会議室で重い口を開いたのは、当社と付き合いのあるサプリメントブランドの責任者でした。自社の看板商品はあるものの、若年層の認知はじわじわと低下している…。危機感を抱いて施策を打っても短期的な話題作りに終わり、翌年には忘れられてしまう…。
あなたも、同じような経験があるかもしれません。本当に欲しいのは、一瞬のバズよりも10年後、20年後まで愛され続ける資産としてのブランドのはずです。
では、なぜキョロちゃんは世代の壁を越え続けられるのでしょうか?「運が良かった」「時代が良かった」というだけでは60年も続きません。
そこで今回は、チョコボールのキョロちゃんの事例を分析して、キャラクター作りや活用方法のヒントを紹介していきます。

キョロちゃんは、企業のマスコットとしてではなく、新しい食習慣を定着させるためのユーザーインターフェースを提案するような意図で開発されました。
当時の開発チームが直面していた課題は、箱から直接チョコを口に流し込むという、当時としては行儀が悪いとも取られかねない新しい食べ方を、いかにして「楽しい遊び」に変換するかということでした。
そのため、かわいい絵を描くだけでは不十分であり、箱の取り出し口を物理的なギミックとして機能させる必要があったのです。こうして取り出し口を「くちばし」に見立て、そのくちばしを動かす主体として「鳥」のキャラクターが逆算的に導き出されました。
例えば、スマートフォンの画面に「スライドしてロック解除」という文字が出るように、キョロちゃんのくちばしは「ここを引き上げてごらん」という無言の指示を子どもたちに送っています。
ただの箱であれば「開ける作業」になりますが、キョロちゃんがいることで、それは「くちばしが開くおもちゃ」へと変換されます。
実際に、公式の記録や関係者の証言によれば、デザイナーたちは「手にとって遊べる菓子」というコンセプトを実現するために、パッケージの構造と一体化したキャラクターデザインを追求しました。
つまり、キョロちゃんは子どもと商品の物理的な接触をスムーズにするために誕生したのです。
参考:ニッポン・ロングセラー考 チョコボール - NTTコムウェア
なぜ特定の種類の鳥ではなく、架空の「キョロちゃん」だったのでしょうか。それは、子どもの内面にある「好奇心の動き」そのものをキャラクターとして具現化した結果でした。
前身商品での失敗(既存アニメキャラの寿命問題)を踏まえ、開発チームは流行り廃りのない普遍的なモチーフを探しました。そこで着目されたのが、子ども特有の「じっとしていられない」「常に面白いものを探して視線が動く」という行動特性です。
目が上を向いてキョロキョロしているデザインは、落ち着きのない鳥の姿を描いたというよりも、お菓子売り場で「どれにしようかな」と目を輝かせている子どもたち自身の姿を表したかのようです。
例えるなら、悲しい時に泣いている絵文字を使うように、好奇心旺盛な子どもたちは、目をキョロキョロさせているキャラクターに対して、本能的な親近感を抱くのです。
実際に、最初は名前すらなく「マンガの鳥」程度の扱いでしたが、その特徴的な目の動きから自然発生的に「キョロちゃん」と呼ばれるようになり、公式名として採用されました。
つまり、このデザインは押し付けのものではなく、ターゲットである子どもの心理状態をビジュアル化した「分身」でもあったのです。

エンゼルキャンペーンの本質は、継続的な購買行動を習慣化させるための「ロイヤリティプログラム(会員制度)」です。
「金なら1枚、銀なら5枚」というルール設定の強みは、一度の購入で終わらせず、次回購入への強力な動機付けをパッケージ単体で完結させている点にあります。
特に「銀なら5枚」という条件は、外れても「あと4枚」という進捗状況を生み出し、子どもたちに「集める」という長期的なプロジェクトに参加させています。
これは、現代のカフェにおける「スタンプカード」や、スマホゲームの「ログインボーナス」と同じ仕掛けです。1個買うたびにスタンプが押される(エンゼルを確認する)感覚が、おやつ選びを「ミッション遂行」というエンターテインメントに昇華させています。
1967年の開始以来この仕組みは続いており、累計当選者数は数百万人に達すると言われています。重要なのは、景品(缶詰)の中身が時代ごとに変わることで、仕組み自体は変わらずとも、得られる報酬(ゴール)がつねに最新にアップデートされている点です。
つまり、エンゼルキャンペーンとは、商品をただの消費財から、子どもたちを熱中させる「ゲームのプラットフォーム」へと進化させるためのソフトなのです。
参考:宣伝広告「おもちゃのカンヅメ」 - モリナガデジタルミュージアム
初期のメディア戦略における最大のヒントは、テレビという虚構の世界と、手元のパッケージという現実の体験を、キョロちゃんを使って完全にシンクロさせたことです。
当時の子どもたちは、テレビの中で楽しそうに歌うキョロちゃんを見て、お店に行けば同じ顔をした箱が待っているという体験をしました。ここで重要なのは、CMが商品紹介のお知らせではなく、パッケージを使った遊び方の「デモンストレーション映像」として機能していたことです。
これは、料理番組を見て実際にその料理を作ってみる体験に似ています。テレビで見た楽しさを、自分の手元で再現できるという構造が、没入感を高めたと言えるかもしれません。
1960年代後半から大量に投下されたCMソングやアニメーションは、キョロちゃんの人格を形成し、パッケージという「モノ」に対して、友達という「意味」を付与することに成功しました。
つまり、キョロちゃんのメディアミックスとは、テレビで見た夢の続きを、手元の小さなお菓子箱で体験させるための拡張装置として機能していたのです。
関連記事:【初心者向け】魅力的なキャラクターデザインで大切な要素とは?企画手順も紹介

通常のブランドであれば、広告費を止めれば数年で忘れ去られます。しかしキョロちゃんは、顧客の新陳代謝を前提とした上で、認知を獲得し続ける特殊なサイクルを持っています。
NRC全国キャラクター調査でも認知率76%という高い数値を記録しており、今もなお広く知られているキャラクターです。
子ども向け菓子ビジネスにおける最大の課題は、顧客が成長とともに必ず「卒業」してしまうという、避けられない構造的欠陥にあります。小学校を卒業し、中学生や高校生になれば、多くの子どもは駄菓子やキャラクター商品を手に取らなくなります。結果、ブランドは常に穴の開いたバケツに水を注ぐように、新規顧客を獲得し続けなければならない宿命を背負っています。
つまり、通常のビジネスであれば、既存顧客の維持(リテンション)が重要視されますが、ここでは顧客の離脱が前提条件となっているのです。
これは、毎年新入生が入ってきては卒業生が出ていく学校経営と同じです。どんなに良い教育をしても、生徒はずっとそこには留まってくれません。だからこそ、常に新しい生徒(顧客)に魅力を伝え続ける必要があります。
このように、ターゲットの入れ替わり=新しい出会いが生まれるチャンスとして捉え直し、「はじめまして」の挨拶ができる準備を整え続ける仕組みが必要なのです。
参考:第12回 NRC全国キャラクター調査 - 日本リサーチセンター

キョロちゃんが世代を超えて愛され続ける理由は、ターゲットを現在の子どもだけに限定せず、かつての顧客である親が「ブランドの語り部」となる状態を作れているからです。
親は、売り場でチョコボールを見た瞬間、自分の子ども時代の記憶が呼び覚まされます。そして、「お父さんも昔、銀のエンゼルを集めていたんだよ」と語ることで、子どもに対して商品の信頼性と楽しさを保証する最強の宣伝係になります。
これは、家庭内で受け継がれる「秘伝のレシピ」のようなものです。親から子へ、楽しみ方や価値が口伝で伝えられていくのです。キョロちゃんは、その会話のきっかけとなる共通言語(エンゼルやおもちゃの缶詰)を提供し続けています。
森永製菓は、親子のコミュニケーションをブランド価値の指標として掲げており、親世代も対象となるチョコボールシリーズまで展開しています。これに加え、キョロガチャ缶のような、親子で協力して遊べる缶詰の設計もその一環です。
つまり、キョロちゃんが世代を超えて続くIPになっているのは、親が子に語りたくなるような共有可能な体験を意図的に設計し、過去の顧客を味方につけた結果なのです。
参考:夏場に合う味わいと色味、チョコ×フルーツ×グミのおいしさ「チョコボール<チョコバナナグミ>」「大玉チョコボール<マスカットグミ>」7 月 2 日(火)より新発売! - 森永製菓

森永製菓がCMを出し続ける理由は、子どもたちが最初にブランドと出会う場所を確保し続けるためです。
デジタル全盛の時代ですが、子どもにとってテレビアニメの枠などで流れるCMは、依然として強力な情報源であり、社会的な流行を知る窓口です。
親からの推奨だけでなく、子ども自身がテレビで発見し「これ知ってる!みんな持ってる!」となる体験が、集団の中での認知定着には不可欠だからです。
例えるなら、学校の掲示板にポスターを貼るようなものです。個別の説得(SNSなど)も大切ですが、みんなが見る場所にポスター(CM)が貼ってあることで、「これは流行っている」「知っていて当たり前」という安心感や同調意識が生まれます。
実際に、森永製菓は広告費削減の流れの中でも、キョロちゃんのCM投資を継続しています。特に新カンヅメの発表などニュース性のあるタイミングで露出することで、新しい世代への「刷り込み」を怠りません。
つまり、テレビCMへの投資は、新世代に対して「キョロちゃんは君たちの時代の友達でもあるんだよ」というメッセージを送り続けるための費用なのです。
関連記事:キャラクター人気ランキングを分析してマスコットキャラを生み出すヒントを考えてみた
おもちゃの缶詰キャンペーンが60年も続いていることの真価は、世代を超えて信頼できる制度に昇華されている点にあります。
もし数年でキャンペーンが終わっていたら、親子の会話は生まれませんでした。「まだやっている」という安心感があるからこそ、親は自分の体験を子どもに重ね合わせることができ、子どもは親と同じ土俵で遊ぶことができるのです。
中身(缶詰の中身や技術)は時代に合わせて最新のものに変えつつ、看板(エンゼルを集める仕組み)は変えないことで、新しさと懐かしさが同居するブランド体験になります。
近年では、プログラミング学習ができる缶詰や、本物のガチャガチャのように遊べる「キョロガチャ缶」など、中身はハイテク化しています。しかし、「集めてもらう」というプロセスは不変です。
つまり、長期継続の本質は、変えてはいけない「骨組み(システム)」と、変えるべき「中身(コンテンツ)」を明確に分け、骨組みを守り抜くことで「時間の経過を味方につける」ことにあるのです。
参考:「おもちゃのカンヅメ」月に1万人が当選していた!リニューアルされた新版を一足先に体験してきた - Exciteニュース

変わらないと言っても、同じ絵を使い続けているわけではありません。時代ごとのメディア環境に合わせて、解像度を上げるような微調整を行っています。
公式の歴史を紐解くと、1967年の初期は劇画調でリアルなタッチでしたが、1991年には丸みを帯びたポップなデザインになり、初めてパッケージに「キョロちゃん」という名前が印刷されました。1999年のアニメ化では、より立体的で動きのあるフォルムに整えられました。
常に「今の時代の子どもたち」にとって魅力的に見えるよう、線の太さや色の彩度などを細かくチューニングしています。
つまり、キョロちゃんのデザイン戦略とは、見た目を変えて新しさを出すことではなく、核となる「らしさ」を維持しながら、時代に合わせてアップデートし続けることなのです。
参考:キョロちゃんは“後付け”だった? チョコボールの記憶と歴史のズレ - ITmedia ビジネスオンライン
森永製菓がキョロちゃんを大幅リニューアルしない理由は、商品パッケージそのものと物理的に一体化していることが影響しているでしょう。さらに、アイコンとしての価値を極限まで高めるための戦略だと言えます。
長寿キャラクターは、しばしば「古臭いと思われたくない」という焦りから、流行の絵柄を取り入れようとして失敗します。しかし、キョロちゃんは60年間、赤い身体、黄色いくちばし、大きな目という「核」となるパーツを頑として変えていません。
多くのキャラクターは商品に添えられているだけなので、絵柄を変えても商品への影響は限定的です。しかし、キョロちゃんの場合、パッケージの箱自体がキャラクターの顔になっています。顔を変えることは、商品そのものを別物に変えてしまうリスクを伴います。
高級ブランドの特徴的な部分が変わらないことと同じく、ブランドの顔を変えることは既存の顧客を混乱させ離反させる可能性があります。
古臭いという批判よりも、築いてきた信頼を失うリスクの方を重く見たのです。その代わりに、アニメやSNSでの性格描写(人格)をアップデートすることで、内面的な鮮度を保っています。
つまり、キャラクターを資産とする観点からは、リセットしたい場合を除き、見た目の新しさよりもイメージを維持することが優先されるのです。
関連記事:ヤンマーの「ヤン坊マー坊」を調査して分かった持続する企業キャラクターのヒント

昭和から平成初期にかけては、テレビCMというメガホンを使って、日本中にキョロちゃんの声を届けた時代でした。
人気タレント(田中星児さん、とんねるずさん等)を起用したCMや、1999年のTVアニメ化は、第二次ベビーブーム世代(団塊ジュニア)とその子どもたちに強烈な刷り込みを行いました。この時期に形成された圧倒的な認知基盤が、現在の「親世代の信頼」の土台になっています。
これは、ダムに水を貯めるような時期でした。テレビという巨大な水源から認知という水をたっぷりと貯蓄したことで、その後のメディア環境の変化にも耐えうるブランド体力が培われました。
つまり、マス広告は過去の栄光ではなく、現在もブランドを支え続ける「認知の貯金」を作った重要な期間だったのです。
2000年代、インターネットや携帯電話が普及し始めると、キョロちゃんはいち早くデジタルの世界へ飛び込みました。
筆者が経験したのは、iモードなどのガラケー時代には、待ち受け画像やデコメ素材が配布されており、携帯電話の中にキョロちゃんを入り込ませていたことです。他にも、キョロちゃんファンクラブも開設し、デジタル上でのファンコミュニティ形成にも早期から着手しました。
子どもたちのいる場所が、公園から画面の中へと移っていく変化を見逃さず、彼らのいる場所へキョロちゃんの方から出向いていったのです。
この迅速な対応により、テレビを見なくなった層との接点を維持することができました。
つまり、デジタル展開の本質は、ハイテクを使うことではなく、ユーザーの生活動線の変化に合わせて、キャラクターの居場所を柔軟に引っ越しさせることにあるのです。
参考:森永製菓「キョロちゃん」ファンクラブ、ホームページ内に誕生 - 日本食糧新聞
現在はX(Twitter)などのSNSを活用し、ファンと直接「会話」することで、より深い関係性を築いています。キョロちゃん公式アカウント(@morinaga_CB)は、企業の広報担当者としてではなく、キョロちゃんという人格を持った「友達」として振る舞っています。
「クエッ」という語尾や、ゆるい日常投稿に対して、ファンはリプライを送るという双方向のやり取りが日常化しています。
これは、アイドルが握手会をするようなものです。遠くのスターだった存在が自分に返事をくれる身近な存在になることで、エンゲージメント(愛着)が格段に高まります。企業公式アカウントの「中の人」ブームに乗るだけでなく、キャラクターそのものが運用することで、世界観を崩さずにコミュニケーションをとることに成功しています。
つまり、SNS時代の戦略とは、情報を一方的に発信するのではなく、キャラクターを介した双方向のコミュニケーションによって、ファンをブランドを共に育てる「共犯者」として巻き込むことなのです。
関連記事:キャラクターを使ったSNS運用のメリットとは?成功例やコツを紹介

近年のキョロちゃんのコラボレーション戦略は、さまざまな相手と組むことで新たなファンを獲得しています。特に参考にしたいのは、ファッションやリアルなイベントといった、本来のお菓子とは異なる文脈を持つ相手との連携です。
・リアル脱出ゲームとのコラボ
・サンリオキャラクターズ(IP)とのコラボ
などのテーマで、キョロちゃんは活躍しています。キョロちゃんという確固たる核があるからこそ、どんな世界に行っても埋没せず、新しい魅力を発揮できるのです。
自社だけではリーチできない層(謎解きファンやサンリオファン)に対して、コラボ先の世界観を借りてアプローチすることでブランドの鮮度を維持しています。ただし、やみくもなコラボはブランドイメージを悪くする場合もあるため、相性の良い相手を厳選しています。
つまり、進化したコラボ戦略とは、単なる話題作りではなく、キョロちゃんというOSの上で、他社の人気アプリを動かすような「プラットフォーム化」の試みなのです。
つまり、参考にすべきコラボ戦略とは、単なる話題作りのためのものではありません。キョロちゃんとコラボ相手それぞれのファンが喜んでもらうためのイベントなのです。
関連記事:【IPコラボ商品・キャンペーン】参考になる事例から学ぶ!成功させるポイントを紹介
参考:キョロちゃんとサンリオキャラクターズが今だけ夢のコラボレーション! - 森永製菓
参考:約1年半ぶりに刷新!新おもちゃのカンヅメ「キョロガチャ缶」を記念して特別イベント開催!「チョコボール1,000個 サンプリング」 - PR TIMES
参考:【チョコボール×SCRAP】開かずのカンヅメ プロデュース! - リアル脱出ゲーム

まず、全社的な海外売上比率を高めるための主役がハイチュウであることは、森永製菓のIR資料で明確に定義されています。
資料の中では、米国事業を含む海外領域が「重点領域」に指定されており、その成長ドライバーとして名指しされているのが「HI-CHEW」です。決算資料によると、米国での売上は2020年度の約88億円から、2023年度には約191億円へと急伸しており、まさに「ホームランバッター」として海外で得点を稼ぐ役割を果たしています。
ここでブランドロゴをカタカナから英語の「HI-CHEW」へ変更した際、その理由として「日本発のグローバルブランドとして世界中で愛されるため」と明記されており、言語の壁を超えた「食感と果汁感」で勝負する姿勢が公式に示されています。
一方、キョロちゃん(チョコボール)をはじめとする国内のロングセラー商品は、経営計画において基盤領域と位置づけられています。「統合報告書2024」などを確認すると、この領域のミッションは売上の急拡大ではなく、安定的な収益源だと記されています。
ここで稼いだ利益が、他ブランドの海外展開などに回される構造となっており、まさに「本拠地(日本)を鉄壁に守る守備の要」としての役割を担っています。
また、キョロちゃんを防災啓発や食育活動(CSR/CSV活動)のアンバサダーとして起用していることからも、日本国内での圧倒的な認知と文化的背景があってこそ成立する役割だとわかるはずです。言い換えれば、海外市場へそのまま輸出するのが難しい「信頼関係」という資産を最大限に活用していると言えます。
このように、森永製菓は意図的にブランドの役割分担を徹底していることが読み取れます。特定の市場で「替えのきかない存在」になるという視点は、長く続くブランド作りの参考にすべきポイントでしょう。
参考:IR情報 - 森永製菓
参考:統合報告書 - 森永製菓
ここまでのポイントをまとめます。
キョロちゃんは「子どもは卒業する(去っていく)」という前提を受け入れ、顧客との再会を“設計”することで、数十年単位で愛され続けるキャラクターとなっています。一過性の流行を狙うのではなく、“語り継がれる仕組み”を仕込むことこそ、時代を超えるキャラクター設計の本質なのです。
つまり、キョロちゃんは“一過性”では終わらない、代替不可能なブランド体験を作り出しているのです。
キャラクターを「自社に合う見栄えか?」だけで作っても、顧客から受け入れられないことがほとんどです。なぜなら、ユーザーは多くの情報に晒されており、自分が興味を持つものしか見ないからです。興味を持つことは、共感したり何らかの感情的な刺激が必要になります。そのためには、キャラクターの人格や設定などが重要だということです。魅力的なキャラクターを作る要素などの「キャラクター作りのポイント」を「無料資料ダウンロードページ」で公開中です。ぜひ活用してみてください。
株式会社NOKID(ノーキッド)はショートアニメ/アニメーションCMの企画・制作・SNSアカウント運用・プロモーションを得意とする東京の企画・制作会社です。キャラクターIPの開発・企画立案・制作からプロモーション企画立案・実施まで話題性を意識したサービス提供が可能です。

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NOKID編集部
1000件以上の映像制作実績を誇る株式会社NOKIDの編集部メンバーが監修。キャラクター・アニメーション分野のノウハウやトレンドの活用手法の紹介が得意です。